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COMBAT RATION!

おはようございます。それにしても蒸しますね~。えらい湿気で昨夜はあまり眠れませんでした…。今年は節電している方も多いでしょうけれど、熱中症には充分お気を付け下さい。昨年は5月末から9月末の間に56000人以上の方が救急車で搬送されている由、どうか水分補給は忘れずにお過ごし下さい!

僕、昨日は終日読書をしてまして、中々考えさせられました。「密閉国家に生きる 私たちが愛して憎んだ北朝鮮」バーバラ・デミック著 園部哲訳、です。原題は、NOTHING TO ENVY~ORDINARY LIVES IN NORTH KOREA、ですから、直訳しますと、「羨ましいことは何も無い~北朝鮮における普通の生活」、でしょうか。この本、英米では既にベストセラーで、文学賞を複数受賞している由、確かに興味深く、深い感動と或る種の重さと人生の無情さが残り、良書と思いました。北朝鮮から亡命、現在は韓国に住む人々のロング・インタビュー、オーラル・ヒストリーなのですが、本当に一般の人に丁寧にインタビューしているんですよ。今まで類書は幾つか出ていますが、軍人だったり政府高官だったり学者だったりして、普通の北朝鮮住民のリアルな生活、というのは中々僕達には見えて来ませんでした。著者は地に足のついた取材をしており、特に印象に残った、本書中の白眉とも言える、第15章「覚醒」の一節だけご紹介します。

「キム医師はひとりぼっちで中国を目指した。頼りは自分の知恵と本能だけだった。~この医師は氷点下の凍結した川を越え、中国の村に飲まず食わずで命からがら到着します~キム医師は何軒かの農家に続く道を見やった。大半の農家は壁で囲まれ鉄製の門で守られていた。彼女はそのうちの一軒を試してみた。鍵がかかっていなかった。彼女は門を推して中をのぞき込んだ。地面に食べ物の入った小さな金属製のボウルがあった。目を近付けると、ご飯だった。白米に肉の切れはしが混じっていた。~中略~自分の国は世界一恵まれた国だと信じたかった。しかし今、目の前の赤裸々な真実を否定する事はできなかった。中国の犬は北朝鮮の医者よりもいいものを食べているのだ。」 

僕、何とも言いようがありませんでした。イデオロギーや主義主張、今までの哀しい日朝間の歴史はこの件には関係が無く、事実は事実として僕達は知るべきである、と思います。

この凄惨な一節を読み、すぐに思ったのですが、今回の震災において、被災者の方々は満足に食事も出来ず、非常に苦しまれたじゃないですか。被災後、すぐさま食糧品や生活必需品、医薬品をヘリや飛行機から投下すれば随分死傷者も減ったと思うのですが、皆様いかがでしょうか?

当院ですら、非常時に備え、380名の患者様の数日分の食糧と飲み物は用意してあります。

その食料品なんですが、所謂「戦闘糧食」、英語では、COMBAT RATION、と呼ばれる軍隊食であり非常用食糧ですね。このレーション、優れた点は沢山あります。人間が携行出来る事、必要なカロリーは充分摂取出来る事、食事を温める簡単な仕掛けがある事、ストレス解消の為の煙草や甘い物も入っている事…。勿論自衛隊も沢山所有している筈ですし、今回の震災時には、最も早急に必要とされるものだったと思います。僕、残念ながら寡聞にして、自衛隊のレーションが被災地に配られた、というニュースを耳にした事がありません。

さて、このレーション、世界中の軍隊が所有していますが、これが国民性の違いがありまして、とても面白いんですよ~(^^)。最も美味とされるのは、皆さんの予想通り、フランス・イタリア・日本と言われています。フランスのレーションのメニューなんて、軍隊の缶詰食のイメージを覆す事間違い無しです!メイン・ディッシュはアヒルや鴨のパテ、羊のパイ、紙パック入りのワイン、シナモン風味のココア、ハッカ味のキャンディですもんね。イタリアも流石ですよ。赤インゲンと合挽肉のリガトーニ(ショート・パスタですね)、鯖のオイル漬け、フルーツ・カクテル、エスプレッソ、ブランデーのミニ・ボトル、です。両国ともに戦争中にアルコール飲んじゃうんだ、ふ~ん、とも思いますが、もっともどちらも軍隊はあんまり強くないんですよね。お待ちかねの日本ですが、赤飯(一食が何と2合!)、マグロと野菜の醤油煮、沢庵、う~ん、シンプルですね。コソボやボスニアのPKOの際、あらゆる国の軍隊が集結したのですが、日本のレーションが見事世界一の美味の座に輝いたそうです。

ドイツは細かい部分まで配慮されシステマティック、ウインナーは絶品の美味さだそうで、ノルウェー、ロシアといった寒冷地の軍隊は1日7500㌍、ご飯31杯分という超弩級です。マレーシアやシンガポールはエスニックで甘辛、オーストラリアは移民が多いからか各国料理が入り混じった献立、ウクライナは何故か3食とも同じメニューの由。

やはりというか案の定、世界一不味いのはアメリカだそうです(^^)。米国の糧食は写真やネットで見た事があり、量は多いのですが、見た目は非常に悪く、飲み物やデザートなんて、昔懐かし粉末ジュースの素と同じ、緑やオレンジ、ピンクといった合成着色料がバンバン入った毒々しい色でした。アメリカ軍が、難民に自国のレーションを配っても、飢えた子供ですら受け取らなかった、というジョークがあるぐらいです。

食べ物の事を書いてたらお腹が減って来ました。さて、今日の当院のお昼は何かな~?





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No title

マレーシア・シンガポール料理はおいしいですよね~。
つい、海外の食事の文章に執着してしまいました(笑)

何年たっても忘れられないのは、アメリカ料理のまずさです・・・。
やはり、アジアが一番料理は美味しいのでしょうかね。

アメリカでも、どこでも、困ったら中華料理を食え!って言いますよね!
サラダですら美味しくなかった・・。
オーストラリアも、カナダも多国籍で非常に美味しかったです。

でも、一番好きな料理は“タイ料理”です。
大分には美味しいお店がありませんね。

福岡の“サラリムナム”ってお店が私の中での過去最高のタイ料理屋さんです。
つい、海外ネタはなかなか話せないので、つい自分の話を書いてしまいました。
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