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PUBLIC ENEMY / FIGHT THE POWER

僕、好きな俳人と言えば、永井荷風に西東三鬼、山頭火に宝井其角、一茶に鬼貫、女流なら鈴木真砂女に鈴木しづ子、ここら辺かなあ。勿論、久保田万太郎や漱石、碧梧桐も橋本多佳子も楸邨も素晴らしいです。でも、厳しい寒さが連日続き、今朝方なんて、地鳴りがする様な風の音でして、何だかめげそうになりましたけれど、この季節になると僕、どうしても高浜虚子を諳んじたくなります。振り向かず 返事もせずに おでん食ふ、硝子戸に おでんの湯気の 消えてゆく、おでんやを 立ち出でしより 低唱す。この偉大な俳人は、毎年の様におでんの句を詠んでいまして、どんだけ好きなんだ、と思いますけれど、これぐらいなら僕にも作れそうです。はんぺんを 煮過ぎてしまい ふにふにだ、寒いよう おでん燗酒 汗が出た、ちくわぶを 知ってる人は 関東人、うん、素直ではあるんですが余りにも酷く、数秒で作れるんですが、やはり僕には俳句の才能は全くありませんね…。

さて、冬の季語でもあるこのおでん、元々は田楽から派生したものなんですね。田楽とは、豆腐に味噌を塗って焼いたもので、平安時代からあったそうです。田楽の言葉の由来は舞でありまして、五穀豊穣を祈っての神事であり、その踊りの形が豆腐の串刺しに似ていたそうで、この名前になったとか。それから時代が下がりまして江戸時代になりますと、田楽からおでん、と進化して、一種のファースト・フードとなるんですね。「煮魚、煮しめ、菓子の類、四文屋とて両国は一面、柳原より芝まで続き大層なる事也。」、これ、江戸中期の「飛鳥川」という、当時の風俗を記録したエッセイに残された記述です。当時のおでんは全て串に刺してあり、それが1つ四文=今の80円ぐらいだったそうで、それで四文屋と言ったそうです。日本人のDNAに、おでん好きというのが残っているのかなあ、コンビニのおでんも確か100円前後、それぐらいの値段ですよね!?

閑話休題、昨晩も今朝も、ニュースを見ていましたら、選挙が終わり、サッカー日本代表のアギーレ監督の八百長問題で随分喧しく感じます。僕ね、日本人って相当ナイーブだなあ、と痛感したんですが、この八百長を随分深刻に捉えているじゃないですか。サンケイスポーツ紙を読んでいましたら、アギーレ監督の母国、スペインの雑誌記者のコメントが載っていたんですね。「悲しい現実がある。八百長は毎シーズン、最終節には疑惑が浮上するものなんだ。多くの八百長がある事を、ファンやメディアは殆ど疑っていない。フットボールの『文化の一部』という事だね。公にそうだと話す人は誰もいないだろうけど、疑惑を向けられている試合は、沢山あるんだ。」ですって。それに対し、日本サッカー協会は、「決して許されない。スポーツの根本を揺るがす大変な事だ。」と、緊急理事会を開いて討議をする、と相当仰々しいんですよ。それにしても、スペインと日本の温度差は凄いですねえ。それとも、スペインにおけるサッカーって、日本における大相撲の様なものなのかしらん。でも、相撲は元々は神事ですからね、サッカーとは成り立ちが全く違いますもんね。

そして僕、サッカー協会のお偉いさんも、随分と情報不足だなあ、と嘲笑したくなるんですが、この八百長問題、相当以前から、告発され続けているんですね。「the fix soccer and organaized crime」、「the insider's guide to watch fixing football」、「football against enemy」、この3冊は全て邦訳されて書店に並んでますよ!夫々、「黒いワールドカップ」講談社、「あなたの見ている多くの試合に台本が存在する」カンゼン出版、「サッカーの敵」白水社、でありまして、先の2冊はデクラン・ヒル、3冊目はサイモン・クーパー、ご両所とも、世界数十か国で丹念な取材をした、新進気鋭のジャーナリストだそうです。かなりの話題になった書籍群ですし、川渕サンを始め、まさか日本サッカー協会のお偉方が、これらの本を読んでない筈は無いですよね!?

それしても、海外のジャーナリストって、真実に迫ろう、偽善は許さない、巨悪は決して眠らせない、という姿勢が徹底していると感心します。先の3冊に依りますと、八百長が行われたとされるサッカーの試合は、年間700試合前後の由、動いたお金は少なく見積もって10億単位、だそうです。審判や選手や監督の買収、ハニー・トラップに夜の接待、ありとあらゆる手段を駆使し、世界中の賭場やくじに分散して賭けるそうでして、こりゃね、アンダー・グラウンドの世界的なネット・ワークですよね。驚きますのは、その親玉がシンガポールに在住するダン・タン、という男だそうで、個人名まで書いてましたから、二重の驚きではありました。シンガポールから世界中に命令を出し、お金を回収、同国は国際金融センターとして名を馳せますから、マネー・ロンダリングもやり易いんでしょうね~。何でも、自分の子分が、八百長容疑でフィンランドで逮捕され、ダン・タンはイタリアから指名手配されたそうです。結局、このダン・タンは、今なおシンガポールで悠々自適、豪奢な生活をしているそうで、長年摘発されていない由、僕、何だか相当きな臭さを感じます。

と申しますのは、シンガポールって非常に小国でして、外資を盛んに導入、確かに経済的には大成功していますけれど、一党独裁で首相の座は殆ど世襲、「明るい北朝鮮」という綽名?もあるぐらいでして、非常に規制が厳しく、外国人には良くても自国民の自由を制限している処なんですね。世界的な八百長組織のドンが、のうのうと暮らしていた、という事になれば、国のイメージ・ダウンですもん。それにも増して、僕、このダン・タン、儲けの一部を政府首脳に上納している気がするんですよね~。シンガポールのリー首相の一族は所謂客家--はっか、と読み、中国から異国に移住した一族です--人でありまして、原地の人では決して無いんですね。勿論、国は経済的には大成功を収めた訳で、それでも外国人がシンガポールを立ち上げ乗っ取った様なもの、功罪相半ばする、複雑なパーソナリティを持つ一族と思います。さて、先のダン・タンも、どうやら同じく客家人であり、移民の子なんですね。共に異郷の地で育ち、表と裏の違いはあるにせよ大成功を収めたという、或る種のシンパシィを感じているでしょうし、両者は地下水脈の様に何らかの繋がりがあり、だからこそ外国から指名手配されているのに、捕まらないんだと思いますねえ。恐らく両者は双生児の様に双頭の鷲の様に一心同体、ダン・タンはリー首相の汚れ仕事、即ちダーティな事に手を染めているんじゃないかなあ…。でもまあ、かっての日本でも、アンダーグラウンドの世界と政治家との繋がりは随分と揶揄されていましたからね、一見クリーンなシンガポールに、そういう事があってもちっとも不思議ではありません。そして、科挙の時代の昔から、中国系の人々って、賄賂を貰って当然、という気質がありますからね。
まあ、アギーレ監督は、遅かれ早かれ、現在の職には居られない感じですねえ。知らぬは亭主ばかりなり、そういう諺がありますけれど、ご本人は上手く騙し通せた、と思っていても、悪事は千里を走るもの、全てバレていたりするものです。そういう方って、保身や詭弁や権謀術策は上手くても、人生の本質を見抜いた人には決して通じません。決して悪い事は言いませんから、自分の非を認め、先に謝った方が得策だと思うんですけどねえ…。百術は一誠に如かず、人生やっぱり、オープンでフェアで明るいのが一番ですよ!だって、ダン・タンの様な超大物の悪事も、全世界に露呈されちゃったんですもんね!
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