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the hundred-foot journey 

読者の皆様、おはようございます!と言うよりはもうこんにちわ、bonjour!日曜日を挟んで3日ぶりに出勤しましたら、机の上が、郵便と書類と名刺と伝言の書置きで山積みになっておりまして、必死で片付けて漸く一息付いた処です。

いや~、何とか無事に大分に帰って来ました。昨夜、博多から戻ったのですけれど、あちらはどうも妙な天気でして、湿度もあり生暖かく、でも朝夕は冷え込んだりして、何だか11月の天気ではありませんでしたねえ。大仰に言えば、昼間は冷房、夜は暖房を入れたくなる様な按配でして、僕、厚手のハーフ・コートを着て行ったんですがね、日中はすっかり汗まみれとなりまして閉口しました。何だか今年は暖冬の雰囲気ですね~。おまけに、ホテルの枕が合わなかった所為か、心身共に疲れ切っていた故か、何だか熟睡出来ず、身体が重いですね~。それにしても、今回の福岡滞在中、何人かの方々にお世話になりまして、本当にありがとうございました。心より感謝しておりますし、今月末か来月頭に、もう1度お世話になるかと思います。その際も、何卒宜しくお願い申し上げます。

さて、割とsensitiveな仕事ではあったんですが、忙中閑あり、寸暇を惜しんで博多名物のふにゃふにゃした腰の無いうどんを食べたり、古書店やオーダー・メイドのギター・ショップを覗いたり、着いた日の夜、ホテルのバーでナイト・キャップを1杯だけ頂いたら、何故かそこにおすぎとピーコのおすぎが居たり、何だか不思議な感じではありました。でもね、今回の出張の余暇のハイライトと言えば、何と言っても映画鑑賞でしたねえ。「マダム・マロリーと魔法のスパイス」という作品でありまして、僕、全くの予備知識も無く、偶々予定が空いたものですからね、時間が調度合う映画を選んだだけだったのですが、これ、当たり、bingo!でしたよ。

粗筋をごく簡単にご説明しますと、フランスの田舎街に、インド人が越して来てレストランを開店するんです。ところが、道路を隔てた真正面には、伝統と格式のあるフレンチ・レストランがあり、時にコミカルに、時にシリアスに衝突があり…、というお話でした。その両店には若い料理人の男女がおり、ちょっとしたロミオとジュリエット風の味わいもありましたけれど、いや、楽しい映画でした。クラシカルでありながらビビッド、ハートウォーミングでウェルメイド、片仮名ばかりでは意味不明ですよね。さて、先ずは、舞台となる南仏の景観の見事さです。僕の親戚の叔父さん、彼はバガヴォンドと言いますか、どうも放浪癖があり、フランス在住歴数十年の方なんですが、欧州全土の中でも、南仏のプロヴァンス辺りが一番素晴らしい、と絶賛していた意味が分かる様な気がしました。鬱蒼とした森林、可憐な小川、四季の移ろい、朝焼け夕焼けの美しさ、夜空に舞う花火、新鮮極まりない魚介類に野菜、主人公が転居する大都会パリ、美味しそうな料理の数々、どれもこれも皆美しいんですね。隣の知らないおばさんも僕も、お腹が鳴って恥ずかしかったですが、この映画に刺激され、ランチは久々にインド料理にしまして、ほうれん草とラム・チョップのカレーにナン、ラッシーまで飲んで胃も心も満足しました。そしてね、やっぱりね、つくづく思いましたけれど、美しい自然を破壊する様な、危険極まりない原発を造っちゃいけませんよ…。

俳優陣もまた見事でした。インド映画界の重鎮、オム・ブリも頑固一徹な親父を好演でしたし、若きシェフの男女を演じる、マニッシュ・ダヤルとシャルロット・ルボンも、エヴァーグリーンな瑞々しい縁起が光りました。この2人はきっと伸びて行きそうですから、読者の皆様、頭の片隅にでも覚えておいて損は無いかもしれませんよ。でもね、何と言っても圧巻でしたのは、御年69歳の女優、ヘレン・ミレンでした。このヘレンさん、西川きよしの奥さんじゃありませんよ、冗談はさておき、カンヌを2回、アカデミーを1回、ヴェネチアで1回、主演女優賞を獲っておりまして、凄味を感じさせるのは、夫々の受賞が、80年代90年代2000年代なんですね。将に、現代を代表する女優さんの1人なんですが、本作でも又、チャーミングな演技が際立ちました。失礼ながら、絶世の美女、という訳では無いんですが、身体の線も綺麗でセクシーですし、気品、知性、意思を強く感じさせるんですね。凛としていて、颯爽、という言葉が良く似合います。確か、イングランド系でロシアの血が入った方なんですが、フランス語も上手でしたし、ダンス・シーンがあるのですが、それも優雅でありまして、誠に残念ながら、日本には、こういう成熟した大人の女優さんは居ないなあ…。劇中、長年の労苦が実り、威厳のあるマダムが感極まるシークエンスがあるのですけれど、スクリーン越しに、彼女の喜びがビリビリと伝わって来まして、場内はすすり泣きでしたもんね。そして、これも感じたのですが、こういう小品ながらも佳品な映画って沢山あるのですけれど、圧倒的に女性客が多いんですよ。世の殿方達も、仕事に追われ忙しいのは良く分かりますが、自分の感性を磨くのもとても大事な事ですし、映画を観る時間ぐらいはあると思うんだけどなあ…。

さて、本作の大きなテーマの1つとして、異文化交流、が挙げられます。南仏の田舎町に、インド人の大家族が引っ越して来れば、それは商売仇では無くとも、摩擦が起こるのは至極当然でありましょう。先日、安部首相が中国の習主席と会談をしていましたけれど、日本に対する傲岸不遜で倨傲で傲慢な態度、日本人として正直腹が立ちました。でもね、習のヤロウのあの態度も、自分の弱さ、コンプレックスの裏返しだと思うんです。マスコミも扇情的過ぎる所為か、今、どうも世の中が右傾化している気がしてなりません。僕もどちらかというと右寄りと思うのですけれど、隣国が幾ら無礼だとしても、戦争をするメリットって殆ど無いんですから、先ずは対話、相互理解、そして許容の心でしょう。かと言って、何も卑屈になる必要なぞ無く、相手が間違っていたとしたら、そこはきちんと指摘すべきですし、互いの言い分を認める、寛容の精神こそが、今の日本に最も大事な事じゃないかしら。

一般的には男性から見て、女性は理解出来ない事が多く、それはお互い様でしょう。でもね、僕、女性の皆さんに聞きたいのですが、「うんうん、君の言う通りだよ…♡フェミニンな恰好もよく似合うんだね…。」ばっかり言う奴なんて、心地良いでしょうが、ちょっと怪しくて信用出来なくないですか?「君の言い分も分からないでは無いけれど、かくかくしかじか、違った角度からの考え方もあるし、世の中色んな人がいるよ。いたずらに排除しようとばかりしないで、もう少しよく考えてみたら。」、僕、こういう人の方が信じるに足る男、そう思うんです。

先の劇中、インド人を頑なに受け入れないスタッフに対し、ヘレン・ミレンさんはこう言います。「フランスは確かに血塗られた歴史もあった。フランス革命において、王族を皆殺しにした。でも、それだけでは無いのよ。自由・平等・博愛という精神もこの国にはある。」、いや、毅然としていて誠に立派な大人な態度、僕、思わず拍手したくなりましたもん。自分とは異なる肌の色、違った言語に慣習に食習慣、変わった文化、それを退けるのは簡単な事です。でも、同じ遺伝子を持つ人間同士じゃありませんか。先ずは腹を割って、率直に、先入観無しに相手の言い分を傾聴し、己の意見もしっかり述べる、僕、夢想家と呼ばれるかも知れませんが、それで解決出来ない事って、この世に殆ど無いと思います。嫉妬、嫌悪、敵意侮蔑忌避、妬み恨み嫉み、そんなネガティブな感情はなるべく棄てませんか??それさえ無ければ、僕達人類には、輝かしい未来が待っている、僕、そう思いますねえ。そうだ、大事な事を書いておかなくちゃ。この映画、スタッフも俳優さんも、非常に国際色豊かなんです。若きヒロインはカナダ人、インド人俳優も多く出演し、ヘレンさんはロシア系、監督さんはスウェーデン、原作者はポルトガル生まれのスイス育ち、脚本家はイングランド、なあんだ、作り手がいち早く本作のテーマを体現していた事が分かり、この映画の素敵さが腑に落ちた次第でした。

いや、1つの作品でこれだけ考えさせられるんですから、映画って本当に素晴らしいですよね~。それでは皆さん、明日まで、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…。
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