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夏の嵐

読者の皆様、おはようございますm(_)m。大型台風接近中、という事もあり、全国的に風雨の激しい日曜日になりそうですけれど、天気予報等しっかりご覧になられて、充分にお気を付けて下さいね。くれぐれも、屋根瓦を確認したり、田んぼの様子を見に行ったり、河原に出たりしないで下さいませ。僕、実は明日午後には、O事務部長と共に、重要な仕事で、確実に博多に入らなければいけないんですよ。何せ天気の様子がはっきりしませんから、今夕に出るべきか、明朝出立すべきか、香港のデモの行方も気になったりして、昨晩から迷いに迷っています☂どうしたら良いんですかねえ…。何はともあれ、拙ブログを更新しましたら、どうなっても良い様に、旅装を整えておく心算ではあります。

閑話休題、芸術の食欲のスポーツの秋、という訳で、思い切り走って美味しい物を食べてシャガールやゴーギャンの画集でも見ようか、と思っていたんですが、生憎の雨、仕方無いので、DVDを観ております。とりあえず手元にありました、007「スカイフォール」を再見しているんですが、やっぱりシリーズ最高傑作の呼び名が高いだけあって、面白いですね~♪そこで僕、ハタと思い付いたんです。せめてブログの中でだけでも、秋を満喫したいな、という訳で、食欲と芸術に因みまして、「映画の劇中の食べ物」について、今日は綴ってみますね。

先ずは、今かけている007ですけれど、これ、大人の男性の遊園地と言いますか、名車に美女に超一流のスーツ、美食にカー・アクションにサスペンスとてんこ盛りですよね。マイ・ネーム・イズ・ボンド、ジェームス・ボンド、と毎回言ってますが、それじゃあスパイってすぐバレる気がするのは僕だけかなあ。さてさて、劇場で007を始めて見ましたのは僕が小学生の頃なんですが、いきなり度肝を抜かれたんですよ。昭和40年代のアストン・マーチンに電話を積んでますし、川べりで美女とディープ・キスをしているシークエンスがオープニングでした。ボンドの足の指先に紐が付いておりまして、それをカメラが辿って行くと、川の中にドン・ペリニヨンを冷やしてあるんですよね~。足を上げれば、紐に繋がったドンペリが上がって来まして、「うん、未だ冷えてないな」「ジェームス、私よりシャンパンがお好き?」、答えの代わりにいきなりキスで唇を塞いだりして、うう~ん、当時はR指定なんて野暮なものはありませんからね、小学生には目の毒ではありました。そして、ボンドがスーツ・ケースを大事に運んでいるので、中には機密種類が、なんて思っていましたら、キャビアにフォアグラにウオッカが入っていた事もありましたねえ。豪華寝台でイタリア美人と逃亡中、ロシアからの敵の殺し屋を見抜くのは、相手が魚料理にボルドーの赤を飲んでいたからだったりして、んもう、ボンドったら…♡

対比、という演出の上手さを知ったのは、ウィリアム・フリードキン監督畢生の名作「フレンチ・コネクション」です。フランスからの麻薬密輸犯を、アメリカの刑事が執拗に追うのですけれど、凍えそうな氷点下のニュー・ヨークが舞台なんですね。厳寒の中、路上で張り込む刑事は、冷え切ったピザ・パイを、ポケット瓶のウイスキーで流し込むんですが、犯人の方は、暖かく豪奢なフレンチ・レストランで生牡蠣とシャブリ、チーズ・フォンデュの晩餐だったりして、いやあ、絶妙の描写でした。この映画の大ヒットの後、ブランデーと杏のリキュールのカクテル、「フレンチ・コネクション」が流行ったのも、さもありなん、という気が致します。そして、これは亡き父と見た古いハリウッド映画でしたが、ゲーリー・クーパー扮する若き戦闘機パイロットが、チョコレート--多分、ハーシー辺りだったと思います--を齧りながらの休憩中、出撃命令が下るんですね。慌てて飛行機に乗り込むのですが、激戦の末、哀れにも戻らぬ人となります。机の上には、未だ食べかけの板チョコが残されておりまして、とてもビビッドな印象を残しました。

喜劇王チャップリンが雪山に閉じ込められ、食糧が皆無となり、靴を煮て、それをさも美味しそうに食べるシークエンス。また、2つのロール・パンにフォークを刺し、それを脚に見立ててのダンスの寸劇。何時も着た切り雀の困窮の中、可愛らしい男の子と一緒に食べる、素朴なパン・ケーキ。チャップリンは孤児院育ち、とんでも無い貧困の中で育ち、愛に飢えていたのか、生涯を通じてロリコン趣味、それが高じて少女達と4度の結婚だった訳で、その哀しい生育歴の所為か、食事の描写に関しては際立っていた様に感じます。

チャップリンと対照的なのが、同じくイングランド生まれのアイリッシュのヒッチコック監督でしょう。生家は青果商であり鶏肉商、食べるには決して困らない家に生まれた所為でしょうか、突き出た太鼓腹がトレード・マーク、ブロンド美人ばかりをご寵愛したのはご愛嬌でした。さて、ヒッチコック晩年の傑作の「フレンジー」、凶悪犯を追う刑事が家に戻りますと、料理好きの奥様が待ち構えておりまして、「ダーリン、お帰りなさいませ、今日はフレンチよ」「ほう、何だい?ハニー」「ピエ・ドゥ・プーリ・ア・ラ・モード・カーン云々よ」、口にした旦那様、「どうも不思議な味だが、これは何かね」と問いますと、「豚の耳と足を、牛の胃のソースで煮込んだのよ」ですって。奥様がワインを取りにキッチンに消えた隙に、全部吐き出してましたが、翌朝、ご主人はハンバーガーにかぶりついていたりして、珍妙な料理を出し、これが何度も繰り返される、というギャグがありました。或いは、朝食のシークエンスで、口論になったカップルの女性が、吸っていた煙草を、フライド・エッグの黄身で消す、というのはハッとしましたねえ。どうも、ヒッチコックの場合は、飽食への嫌悪感、という気配を感じました。

西部劇におけるポーク・ビーンズとバーボン。香港恋愛映画の傑作「花様年華」における、テイクアウトの中華料理。ドイツ戦争映画の最高傑作の1つ、「Uボート」における、長い長い航海の辛さが一目瞭然の、黴びてゆくパンや萎びた馬鈴薯。黒人映画「ソウル・フード」における臓物料理。台湾映画「恋人たちの食卓」では、主人公のお父さんが首都台北の一流ホテルの料理長ですから、出て来る中華料理のまあ美味しそうな事。インドでは、ビジネスマンにお弁当を運ぶ事が生業になっているそうですが、配達の間違いから、恋が生まれる、という映画もありました。「オリエント急行殺人事件」では、豪華寝台列車の食堂車で、シェフが、アルコールで大きく火を上げるフランベまでするんで驚きましたが、料理を夫々のテーブルにサーブしますよね。それが図らずも人物紹介となっていまして、ははあ、洒落た演出だなあ、と膝を打ちましたっけ。邦画「家族ゲーム」の一列に並んで食事をする、何処か壊れているファミリー。これまた邦画、伊丹十三監督の「タンポポ」は、食いしん坊必見の一作ですよ!そうそう、ナスターシャ・キンスキーというドイツ系の美人女優さんの出た名画「テス」では、一粒の真紅の苺を食べる事が、その後の転落へのメタファー、隠喩でして、これまた鮮烈極まりない演出でした。同じ女優さんの「キャット・ピープル」では、彼女は猫の化身の役なんですね。食するものは、アメリカの中でも移民が多い事で知られるニュー・オリンズの街の、ガンボ・スープでありまして、海鮮のごった煮なんですが、混沌とエキゾチックさが絡まり合い、如何にも猫の化身が食べそうで、誠に説得力がありました。

でもね、何と言っても、料理が一番美味しそうなのは、イタリア映画でしょうね~。特にビスコンティなぞになりますと、元々ご自身が貴族の出ですから、本物の超一流シェフに素材から厳選させ、トリュフにフォアグラにキャビアにポルチーニに生ハム等々惜しげも無く使い、実際に使うシーンはワン・カットだったりします。そして、僕が何度見たか分からない「ゴッド・ファーザー」、劇中、ラビオリにパスタにワインに白パンにオリーブ・オイル、どれもこれもまあ旨そうなんですよね~。カンノーロ、というシチリア特産のデザートがあるのですけれど、カリッと揚げたクレープに、チーズにバニラにワインに生クリームにチョコにナッツを挟んで、仕上げに粉砂糖を振ったものなんですが、まあ濃い目のエスプレッソに合うだろうな、というスイーツなんです。これを、敵対するファミリーのボスに食わせて毒殺しちゃうんですが、美しい薔薇には刺がある、という訳で、とても印象に残るシークエンスでした。結論、という訳じゃありませんが、やはりハリウッドよりも、欧州の方が、料理の描写には長けている気がしてなりませんし、勿論、食文化にも一日の長がありますよね。

ああ、何だか、思うまま思い出すままに綴って来たんですが、こんな事を書いていたら、流石にお腹が空いて来ました~。今日の拙ブログは、完全に僕の趣味の世界に終始しましたが、まだまだ書き足りない気がしますし、次回は、「映画に登場する名画」について書こうかなあ!?さて、今夕か明朝か分かりませんけれど、福岡での仕事、精一杯頑張って参ります。それでは皆さん、今度は水曜日にお会いしましょう。気温も下がってきとるし、寝冷えするんじゃなかよ~。博多の土産話ば、楽しみに待っとってくれんね~。
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