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THE DAWN OF PLANET OF THE APES

休み明けという事もあり、処理すべき雑務も山積しており、更新が少々遅れてしまい、誠に申し訳ございませんm(__)m。さて
皆様、三連休は如何お過ごしでしたか!?僕、土曜は少しだけ出勤したんですが、日曜は散髪と読書、月曜は映画鑑賞に午睡と、随分リフレッシュ出来た様に思います。今週は木曜日からO事務部長と福岡出張もあり、移動が多く忙しない一週間になりそうですが、精一杯頑張って参ります。

昨日は久し振りの映画のハシゴをしまして、少しばかり腰が痛む気もしますけれど、もう1本ぐらい観たかったなあ…。それはさておき、恒例の映画評から参りましょうか。先ずは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」ですが、実は僕、これ、あんまり期待していなかったんですね。所謂SFのスペース・オペラですから、もうその時点でリアリティが皆無になりがちじゃないですか。その上、登場人物が、コソ泥に緑色の暗殺者の女性に遺伝子改良したアライグマ、植物のヒューマノイドに筋骨隆々の宇宙人に青い肌のモヒカンの海賊ですよ!?まあ、チームものですから、大ヒット漫画「ワン・ピース」にほんの少し似ているのはご愛嬌としても、幾ら乗りに乗っているマーベル・スタジオとは言え、こんな荒唐無稽な話が成立するのかなあ、と危惧していたんです。結果として、いやあ、思いの外の出来ですっかり脱帽でありました。主人公の自立と成長があり、先の雑多な組み合わせは、恐らく多国籍の人種によるチームの暗喩でしょうし、初めてマーベル・スタジオの作品をご覧になられた方もそこそこ楽しめる筈です。幅広い年代に受ける、というのは極めて難しいですが、それを可能にした、非常に優秀な脚本と演出であり、まあ憎らしいですねえ。高校生以下は三連休中は500円で鑑賞可能、という事で、館内は楽しそうな学生さん達で賑わっていましたし、中高年の音楽好きには、70年代の世界的なヒット・ソングのオン・パレードですから、懐メロ感覚で楽しめます。デビット・ボウイにマーヴィン・ゲイにジャクソン5、ザ・ランナウェイズやブルー・スウェードも確かあった筈、ダイアナ・ロスは無かったのかな、このサントラがビルボードで1位ってんですから、選曲のセンスの良さには参りました。またねえ、漆黒の宇宙空間を、主人公の乗った船が疾走するんですが、またそれにデビット・ボウイが滅茶苦茶に合うんですよ♪まあ、デビッド・ボウイについては何れ書こうとは思っているんですが、彼の浮世離れした処が宇宙に合うんですかね!?ソニーの最初期のウォークマンも、絶妙なスパイスを与える小道具ですし、当初は気味が悪かった植物のヒューマノイドのグルートも、段々と素敵に感じます。そして、大物俳優が脇でしっかりと支えていますから、大嘘の話がそう思えなくなりますし、映画好きの方もきっと満足されるでしょう。大ベテランの重鎮グレン・クロース、多くの大作で脇を固めて来たジョン・C・ライリー、悪役専門のマイケル・ルーカー、そして、忘れちゃならない、特殊メイク不要の異様な風体をしたベネチオ・デル・トロも、存在感抜群でありました。まあ、肩肘張らずに理屈不要で楽しめる、軽くポップな作品と言えましょう。

お次は、「猿の惑星 新世紀」であります。先の作品とは打って変わり、非常に重苦しいんですね。所謂distopia、人間にとっって暗黒の未来を描いた作品です。60年代に公開された元祖「猿の惑星」は、猿=日本人であり、人間=欧米人、という図式で、先進国としての地位が逆転される、という暗喩でした。今回新たにrebootされ、生まれ変わった「猿の惑星」シリーズは、その様な人種差別的な観点は綺麗に消えておりまして、アメリカにおける銃規制の問題、権力や集団心理の有り様、そして絶え間無く続く戦争を如何に回避するか、という極めて現代的なmotifとなっています。その問題に付いては後述するとしまして、モーション・キャプチャーと言うんですか、CGやパソコンによる特撮は凄過ぎました。もうね、実写の猿を超えてますよ…。その仕草に動き、狩りや食事の様子、眼や表情等々、リアル過ぎて、60年代の「猿の惑星」なんて、着ぐるみが痛々しかった事を思うと、今昔の感に堪えません。

さて、劇中では、猿の中にも人間社会においても、悪い人も居れば善い猿も登場、果たして戦争は避けられるのか、という極めてシリアスでスリリングな展開となるのですが、僕、読了したばかりの「未完のファシズム 『持たざる国』日本の運命」、片山杜秀著、新潮選書を思い出しまして、何だか暗鬱で居たたまれない気持ちになりました。

この本、戦前の日本陸軍は、何故神憑りとなり、負けると分かった戦に突入したのか、という命題に、今までとは異なった視点で迫った書なんですね。僕の今までの理解ですと、「世間知らずで夜郎自大な日本陸軍は、全くの不勉強で精神性だけを重んじ、無謀な戦に突入し、国を滅ぼしてしまった」というものでした。それはそれで一面の真実ではあるのですが、僕、蒙が啓かれましたのは、当時の陸軍は、非常に勉強熱心で、これからの戦争は、国同士の総力戦、という事を骨身に沁みて分かっていた、という事だったんですね。経済力さえあれば、鉄砲でも軍艦でも戦車でも、無尽蔵に造れる訳ですから、そりゃそうなんですよね。これはとても意外でしたが、陸軍と雖も官僚な訳で、勉強が出来なければ出世しませんから、仮想敵国である、アメリカやソ連の研究は熱心に続けていたんですね。

当時の日本の経済力を見ますと、経済にせよ政治にせよ、技術力も教育も、欧米の先進国にはとても及ばなかった事が良く分かります。数字は嘘を付きませんから、例えば1930年代の国内総生産、GDPを見ますと、アメリカを100とした場合、ソ連は45、イングランドは34、同盟国のドイツは24、そして日本は何と19、5分の1にも満たない訳です。となると、はなから戦争なぞ論外、という結論になりますが、当時は帝国主義の時代、弱肉強食が当たり前の世界であり、弱ければ植民地にされ、何時強国から戦争を仕掛けられるか分からない、という状況でありました。地勢的に見ますと、中国は欧米の食い物にされ、ソ連は好戦的、フィリピンやグアムはアメリカの植民地であり、米軍が駐留していた訳です。将に四面楚歌でありまして、となると、勝算が無くとも自衛を考えねばならず、或る者は中国の満州を手に入れ、経済力をアップさせ、アメリカに対抗すべきだ、と考え、実行に移すんですね。また或る者は、長期戦になっては全く勝ち目が無い、では相手の補給が整う前に、精神力を前面に押し出した短期決戦で勝利し、即時講和を目指すのだ、となる訳です。

共に、国の自衛や独立を想うが故の、悲壮な行動ではあるのですが、大事な処がすっかり抜け落ちています。それは、「国際協調」であり、「対話」であり「相互理解」であり、当時の陸軍首脳に、そこが全く感じられなかったのが残念でなりません。戦争だけが解決ではありませんで、高度な教育を国民に提供する、そして産業を発展させる、技術力を磨く、自衛の為の戦力は不可欠ですけれど、外交により戦争を避ける、そうしてなるべく敵を減らし国力を上げれば、日本に戦を仕掛ける国は無くなる筈なんです。ショート・スパンでは無くロング・ターム、ここからは筆者の方の孫引きですけれど、「背伸びは慎重に。一か八かはもう沢山だ。背伸びが上手く行った時の喜びよりも、転んだ時の痛さや悲しさを想像しよう。そういう想像力がきちんと反映され、行動が一貫する社会を造ろう。物の裏付け、数字の裏打ちが無いのに、心で下駄を履かせるには限度がある。」という事なんです。僕、全面的に同意しますけれど、「当たり前の事を当たり前にする」、これさえ出来ていれば、こんなに優秀な我らが大和民族は、そうそう簡単に墜ちて行きませんよ!ただ、心配なのは、虚心坦懐に考えれば、「経済も大事だが、これだけリスキーな原発の再稼働は止めるべきだ。クリーン・エネルギーの開発を急ごう。」となる筈なのに、どうもそういう方向には進んでいない様に思えます。これではホント、劇中に登場する過激派の類人猿、コバという名だったかな、憎らしくて嫌な顔をしてましたが、彼は兎に角「人間は敵だ!」と煽動するんですね。自分の頭で考えなくては、コバに付和雷同する烏合の衆とちっとも変りません。

物が無いのに、無から有を生じさせようとした日本陸軍の大失敗、そして300万人を超す犠牲者が出た訳で、それを教訓としなければ、彼ら英霊達は本当に犬死にです…。この拙文が、もし何処か皆様の心の琴線に触れたら幸いです。皆で力を合わせ、夫々の持ち場で努力し、素敵な日本を造りましょう!!
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