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THE MIST 

僕、昨日の深夜にいきなり覚醒、お手洗いに行ってから、煙草を一喫しようと思いまして、窓を開けたんですよ。そうしましたら、視界の右半分が真白く覆われていまして、厚い霧だったんですね~。そのまま茫然と見ていましたら、段々と町全体が霧に覆われてしまいまして、まるでゲームの「サイレント・ヒル」か、スティーブン・キングの「ミスト」の様な世界と相成りまして、何だか幻想的ではありました。朝起きてからも、厚い霧が未だ大分の街を覆っていまして、不気味な感がありましたけれど、先の「ミスト」、これはホラー小説なんですね。或る日いきなり、主人公の住む街が、霧に覆われてしまうんです。何とか脱出しようと足掻くのですが、霧の中に入ってみますと、魑魅魍魎と言いますか、異形の化け物達が沢山居て、瀕死の重傷を負ってしまいます。仕方がありませんから、スーパー・マーケットに逃げ込むのですけれど、そこに居た人達は、独裁的なリーダーに従う、パニック状態に陥った、狂信的な一群だったのでした…。という粗筋でして、正体不明の外部の化け物も確かに怖いんですが、閉鎖的な空間に居るカルト集団の方が余程恐ろしいんですよね。僕、情に流され易いんですが、物事を判断する際は、先ずは全体を見て、そして周囲の状況や今までの経緯、今後の動向をも加味して判断しますから、かなり冷静に決めるタイプと思います。でもね、僕、れっきとした日本人ですけれど、この国の人達って、感情的な事が多いですよね…。それ故か、僕の不徳の致す処ですが、いざ決断時には猛烈な反発を喰らって、暫くしてから、「すいませんでした…」という事も何度かありましたねえ。日本人の短所として、とてもドメスティックで閉鎖的、僕は我ながらインターナショナルで開放的ですから、合わない人の方が多いのかしら!?やっぱり僕、向日葵の様に、お天道様に向かってスクスクと伸びて生きたいですし、コケ・シダ類みたいに、ジメジメした処に棲息するのは苦手ですよ…。そして、日本人の一番情けないのは、海外と国内の評価が全く異なる事です。黒澤なんて海外では映画の神様扱い、各国の国際映画賞は総なめ、ユーゴスラビア・イタリア・フランス・ソ連からは勲章を受けてますが、日本の国民栄誉賞だけは死後の叙勲ですもんね。日本が生んだ、世界最高峰の映画人の1人に対し、礼を失し、かつ無礼極まりない、惨い扱いじゃないでしょうか。

閑話休題、深更から払暁まで続いた濃霧と、同国人を中々認めない日本人、その2つでハッと思い出しましたのが、牧野義雄画伯の事だったんです。今では、殆ど忘れ去られていると思うのですが、牧野画伯は、彼の文豪、夏目漱石のロンドン留学時代に、同じ下宿だったんですね。それはさておき、この牧野さんは、恐らく史上初と思いますが、「霧」を描いた画家なんですよ。雨に煙る、という表現がありますけれど、将にその字の通りでして、ロンドンの風景がぼんやりと雨に包まれ、行き交う人々も亦、朧としていて、遠近感もあり、そしてとても幻想的で、僕、素晴らしいと感じます。少しだけ、ターナーの影響もあるのかな、という気もしますけれど、牧野画伯は元々、水墨画を学んでいたそうですから、そちらが大きいのでしょう。さて、牧野画伯は欧州で絶賛され、立て続けに出した画集も大変な売れ行きだったと仄聞します。でも、日本においては、随分長い間、つい最近まで、全くの無名だったんですよね…。その少し後にフランスに居た、藤田嗣治画伯も同様です。彼は、余りに無理解な日本を棄て、フランス人レオナール・フジタとなり、幾度と無く勲章の授与を受けました。

そして、これまた漱石と同宿だったのが、池田菊苗さん、このお方は理化学の学者さんでして、「味の素」を造った人です。僕、「味の素」の風味は決して好みませんけれど、この調味料、未だに世界で莫大な売れ行きですもんね。余り大量に使用するのは決してお勧め出来ませんが、十億単位で存在する貧困層、彼らは食材を入手するお金も、仕事に追われ出汁を取る時間も無い訳で、味の素をパパッと振り掛ければ、不味い物も美味しく食べられるのですから、僕、この調味料は人類に多大な貢献をしていると思いますよ。帰国する漱石と入れ違いにロンドンに来たのが、粘菌学者の南方熊楠さんでして、この大天才であり、天馬空を行く和歌山生まれの快男児については、以前の拙ブログで記しましたから、一言だけ書きます。彼の「ネイチャー」、150年の歴史を誇る、世界で最も権威のある化学雑誌ですよね。世界中の学者達や研究チームが、「何時かはネイチャーに自分の論文を載せるんだ」と日夜研究に励んでいますが、南方さんは、この雑誌に、一個人として、51回もの論文を掲載しているんです。これ、未だに破られず、恐らく今後も破られない、空前絶後のアンタッチャブル・レコードと思います。昭和天皇にも粘菌学の講義をしたのですが、感動した陛下が、雨にけぶる 神島を見て 紀伊の国の生みし 南方熊楠を思ふ、という和歌を残されています。天皇陛下が、民間人を詠んだ和歌なぞ、僕は寡聞にして聞いた事がありません。でも、南方先生は、国から何の叙勲も受けていないのです。

最後に、これは酷過ぎて、書いていても悔しくなるのですが、八木秀次さんの事です。八木さんもまた明治人であり、イングランドに留学したのですが、彼が発明したのは、受信アンテナでした。テレビやラジオや無線等々、なくてはならない大発明ですよね。ところが、この世紀の大発明が、日本では全く理解されず、黙殺されたままだったのです。挙句の果てに、このアンテナが発展し、レーダーとなりまして、敵の艦船や飛行機の場所が分かる訳ですから、米英両国が、日本の艦隊や基地を壊滅させるのです。因みに、広島・長崎の原爆投下の際にも、何処に落とせば最も効果的かを知る為に、八木さんのアンテナが使われています。当時の日本をミス・リードした日本陸軍、この組織は、排他的で独善的で感情的、特定のイデオロギーに囚われ全くの不勉強、レーダーの重要性に気付いたのは戦争末期でして、死者300万人の大敗戦を招くのです。

僕、当院の職員には何時も伝えているんです。他者を受け入れる寛容さが大事で、その為には、感受性を豊かにする必要があり、あらゆる機会を捉えて、色々な経験をして下さい、と。よって、映画のチケットや書籍をプレゼントする機会も多いんですね。この病院のスタッフには、「感受性に乏しく、良い物を素直に認めず、感情的に周囲に流され、不勉強。」という、日本人の宿痾であり、痼疾と言える大欠点には陥って欲しくありません。その為にも、僕自身、日々勉強ですし、スタッフの皆さんもそうなってくれたら幸いです。

今日は日本人批判の拙文となりまして、我ながら残念ですけれど、僕達だって、勤勉であり謙譲の心があり、奥床しく威張らず誇らず、長所だって沢山あります!!この優れた大和民族の叡智を結集し、1日も早く、東北全域の真の復興が成ります様に!!
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