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ベルリン/天使の詩

おはようございます!昨日は関係者の皆様方と会食がありまして、昨晩は大変お世話になりましたm(__)m。少々遅くにはなりましたけれど、大変有益な時間を過ごす事が出来まして、この場を借りて、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました!さて僕、その会食の前に、手土産の1つでも、と思いまして、地元の百貨店である、トキハに寄ったんですね。少し話がずれますが、大分の方にしか分からないと思うので恐縮ですが、このトキハ、何だかCMがちっともあか抜けないんですよね。前々からダサいなあ、と思ってはいましたが、特に今の宣伝は酷いです。ルッチャ、なるこの百貨店のカードがあるんですが、他県の方からすると、おっ、何だかイタリア語か何かなの!?と感じると思うんですね。でも、大分弁で、「~するっちゃ」、何々するよ、という意味なんですが、それとルッチャをかけてる筈なんです。他県の読者の皆様、赤面する程田舎臭くないですか!?もし大分に来られた際は、この失笑もののTVCMを是非ご覧下さい。ル~ッチャ、ル~ッチャ、と耳に残る事間違いありませんよ。

さて、久方振りのデパートでしたし、僕、根が食いしん坊ですから、お菓子の陳列棚を見ながら楽しかったのですが、ふと、ユーハイムが目に入りました。ユーハイムと言えば、何と言ってもバームクーヘンですよね。ユーハイム社のロゴマークは、横線が縦に段々になっているだけのシンプルなものでして、これだけでああ、バームクーヘンをイメージしているんだなあ、と直ぐに分かりますから、何処かの田舎百貨店のダサさとは、随分とセンスの違いを感じルッチャ!?

さて、このユーハイム社は数奇な歴史がありまして、創立者のユーハイムさんは、中国の青島で菓子職人をされていたのですが、折悪しく第一次世界大戦が勃発、日本軍の捕虜となるんですね。戦後釈放されるも、日本人の優しさに心を打たれ、日本永住を決意、本邦初の本格的なドイツ菓子を作り、大成功を収める事と相成ります。何せ、当時の日本は大正時代、本格的な洋菓子の無い頃ですから、ユーハイムさんの神戸の直営店には、各界著名人が日参したと言います。僕も大ファンである、大文豪であり大のグルマンである谷崎潤一郎も、3度目の奥様を連れて、足繁く通ったとか。

話を戻しまして、合縁奇縁と申しますか、このユーハイム社のデザインを手掛けているのは、ペーター・シュミットという、ドイツきっての世界的なデザイナーなんですが、この方、非常な親日家としても有名なんですね。本邦の古美術の愛好家であり、安土桃山期の狩野派の豪華絢爛な絵の、世界有数のコレクターと言うんですから、このユーハイム社と共に、余程日本とご縁があるんだなあ、と人の縁の不思議さを感じさせられますよね。

でもね、デザイン、と言えば、日本だって決してひけを取りません。日本の百貨店の元祖、と言えば、何と言ってもル~ッチャ、ではありませんで、日本橋に本店のある、三越デパートであります。創立期の三越は、非常に先進的なデパートでして、様々な画期的な試みで有名なんですね。エスカレーターやエレベーターやスプリンクラーに全館暖房も、この三越が1914年に日本で初めて導入しました。今では当たり前の、地下鉄の駅をデパートに直結させる、という利便性も、この三越が元祖でした。うちの親父が生まれる前年、昭和7年にそれをやっちゃうんですもん、いやあ、カスターマズ・サティスファイ、CSの鼻祖とも言っても過言ではありません。

横で子供が食べていると、つい旗を取りたくなる、お子様ランチ--これを発案された方は、食堂部の主任だったのですが、後に住友不動産の会長まで上り詰めるんですから、これまたサクセス・ストーリーですよね。--も、この三越の創案です。当時の人気女優達に艶を競わせた本邦初のファッション・ショーでも有名ですし、女性客獲得の為にこれまた日本初の大型シアター、今なお都内の超一等地にある、帝国劇場を造ってしまうんですもん、いやあ、脱帽、最敬礼であります。あ、忘れていましたけれど、三越の包装紙を手掛けたのは、最近亡くなられた漫画家のやなせたかしさんなんですね。当時のやなせさんは三越の無名社員だったのですが、後に漫画家に転身して「アンパンマン」で大成功した訳ですから、優秀な人材が集まっていた、という事なのでしょう。

そして、何と言っても素晴らしいのは、僕、東京出張の折に見たのですが、歴代の三越のポスターなんです。いやに格調が高いなあ、と思って見てましたら、yumezi、とサインがあったりして、オイオイ、竹久夢二に描かせてたの、と驚きましたけれど、これまた日本のグラフィック・デザイナーの先駆けである、杉浦非水さんの三越のポスターは、本当に素晴らしいんです。欧米ですと、ミュシャ、ロートレックあたりのポスターが有名ですけれど、杉浦さんの描かれた「エンゼル」、これはアール・ヌーボォ風の絵柄でして、うら若き女性の背中から蝶の羽が生えているんですね。色彩もビビット、何処となく大正ロマンの薫りがあり、いや、とても美しいです。そして、特筆すべき事は、当然の事ながら宣伝ですから、「三越百貨店」の文字が入るんですが、それも波打つ様に描かれていて、ちっとも嫌味が無いんですよ。何度も引き合いに出して恐縮ですが、TVCMで、ル~ッチャ、と連呼する厚かましさは皆無、これがスタイリッシュで粋で、アーバンでスマートなんですよね。

毎度同じ結論で恐縮なんですが、三越の初代支配人は日比翁助さんという方なんですが、明治生まれの侍でして、漢学に長け、日本画も上手な剣の達人だったそうで、慶應義塾を卒業後、海軍に少しだけ籍を置き、欧米留学の後、三越に入社するんですね。日比さんが、そのセンス--早稲田じゃなくて、やっぱり慶應なんですよね。--や侍の心を全て傾注し、日本のデパートの基準を作ったのです。だってね、当時の三越の社員心得がありますけれど、「三越は全ての点において、日本一である事を自信とせよ。」ですもん、この満々たる自信と強烈なプライド、いやあ、日本男児ここにあり、ですよね。

さて、もう少し書きたかったのですが、僕、これから採用面接でして、試験会場に行かねばなりません…。それでは皆様、今日は幾らか暖かい様ですが、お互い風邪には気を付けましょうね。それでは又明日お会いしましょう。ごきげんようさようなら。
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バウハウス

ドイツにはバウハウスがありますからね。
ドイツのデザインは好きです。

デッサウのバウハウスには、2度ほど行きました。
ここに来ると自分の趣味と周囲のデザインが一致していて、しっくり来くというか、なんだか自分の部屋に戻って来たような安心感に包まれる。
オレは有機的なデザインが嫌いで、シンプルなデザインが好きなんです。
ペーター・シュミットもバウハウスの影響下にあるはず。

デパートで言えば、三越よりも、圧倒的に西武の影響下で生きてきました。
LOFT、六本木WAVE、クラブクアトロ、リブロ、パルコ劇場、セゾン美術館、セゾンカード、糸井重里、無印良品・・・・・。

デフレーションの現在とは違う、セゾンカルチャーと、メセナの華やかな時代。

結局、バブル経済が弾けて、堤清二も経営者としては失敗に終わったけれど、文化人としては最後まで一流の人でした。

オレは、池袋のリブロで買った、堤清二のサイン入り詩集を持ってます。
ピチカートファイヴがいつも鳴ってるような時代。

でも、今は今で楽しい。
格差と高齢化と、歴史上稀に見る悪政の時代。
日本が衰退してゆく時代。

文化的には『村ピーの時代』だ。
http://lucklucklife.blog.fc2.com/blog-entry-217.html#e217

No title

楽々ライフさん、おはようございますm(_)m。

そうですね、僕もドイツ製の物をよく使っています。靴やネクタイもそうですし、ドイツ語圏の隣国のオーストリアの、イムコのライターをずっと愛用しています。

実は、時間が足りず断念したのですが、パルコの話まで書きたかったんですよ~。創成期の三越の素晴らしさを受け継いだのがパルコと思っていたので。

堤さんの小説は、僕もいくつか読みましたし、センスは抜群ですもんね!

こんばんは、ベルリン天使の詩、私も好きです。さて、ご存知とは思いますが、日本語の起源、言霊百神と短歌一首をご紹介させて頂きます。ありがとうございます。

なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな

No title

春日さん、初めまして。

なかきよの、の和歌は、回文の和歌になっている奴ですよね~。日本語って本当に美しいと思います。

確かこの句、江戸時代のもので、初夢を見る為に詠むんですよね。

是非また拙ブログにお越しくださいませm(__)m。
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