FC2ブログ

毒蛇は急がない ~>゜)~~~

おはようございます。昨日は会食がありまして、関係者各位の皆様方、本当にお世話になりました。ざっかけないと言いますか、割とフランクにお話する事が出来まして、大変楽しい時間を過ごす事が出来ました。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

僕、この病院に勤めて8年目になるのかな、その前の職歴を含めると20年以上、医療業界に籍を置いて参りました。病院という組織は、医師がヒエラルキーのてっぺんに立ち、主役なんですが、その脇を固め、なくてはならない存在、それが看護師さんであります。白衣の天使という美称もありますけれど、人様の生き死にを扱うという、まあ大変な仕事でして、時には鮮血が飛び散る中で手術に立ち会う事もある訳で、そうなりますともう戦場ですよ。どの看護師さんも、何処か腹が据わった戦士、ブレイブ・ウォリアーの趣がありまして、僕、本当に尊敬しています。僕の母が亡くなった時の事です。僕の生家は病院で、父は院長でしたから、看護師さんは部下でもあったんですね。僕、お姉さん方からは、日頃から可愛がって貰っていまして、まるで家族か親戚の様な雰囲気でした。母の死を看取って貰ったのですが、それまでは泣き腫らしていた看護師さん達が、心電図が止まったその瞬間から、スイッチが入ったかの様に、赤い目をしながら死に化粧を施し、てきぱきと処置を始めたんですね。いや、そのプロフェッショナリズムには本当に感服しました。

ただねえ、ここからは少々愚痴になりますけれど、そうなりますと、どうしても男勝りと言いますか、強い性格になられる方もあり、少々唯我独尊気味になられる方も、ごく稀にいらっしゃいます。そうですねえ、病院のスタッフの皆さんが残業後に意気投合、焼肉に行ったとしましょうか。

「カルビはもう焼けてます、ミノはこちらに置きますね、生ビールのお代わりはまだいいですか、お兄さんすいません鉄板変えて下さい、あっ、野菜を食べた方が食のバランスが良いですよ。」まずはこういうタイプでしょうか。確かに手際が良く、てきぱきと機敏で段取りは素晴らしいんですが、こちらのペースもありますし、ちっとも落ち着かず、食べた気がしませんよね。

「へえ~、マッコリってありますよ。チヂミもあるんだ~。チシャも取ろうかな~。でも今日は焼肉じゃなくて、海老を焼いた奴って気分かな~。あっ、やっぱりチゲ鍋にしようっと。お兄さん、とりあえず灰皿お願いしま~す。」ご本人に悪気は無いんでしょうが、TPOも何も考えず、思った事を全て口に出すタイプです。もうねえ、アンタがいちいち口に出すとこちらが混乱するんで、注文を決めてから言え!♬ 俺の話を聞け~ ♬BYクレイジーケンバンド、であります。

「あっ、すいません。またナムルをテーブルに落としてしまいました、本当にすいません。でも、10秒以内なら大丈夫ですんで、頂きま~す。お肉も落としちゃったんですが、焼いたら大丈夫ですから。」まあ、確かに勿体無いですし、僕も食べますけれど、少々汚ないかな…。

あくまで自分のペースを頑なに守り、ゆ~っくり食べる人。メニューに無い注文を試みる人。呑み放題に入ってないお酒を注文しようとする人。千差万別、様々な人が居るからこの世は面白いですし、個人的には皆さん決して嫌いでは無いのですが、これが、病院という組織の中で考えると、話が変わって来ますよね。

戯曲家で直木賞も受賞した、故つかこうへい先生の名言がありまして、僕、拳拳服膺しているのですが、「人間、集団生活を送る上で、欠点は1つに絞り込め」なんですね。例えば、どうしても時間を守れない、これは社会人失格なんですが、もしそれが直せないならば、他の部分でフォローするしかありません。遅刻は多いけれど、その分昼休みは取らずに頑張る、これでも未だマイナスと思いますが、何とか認めて貰えるかもしれませんよね。或いは、人よりも能率が悪く仕事が遅いとしましょうか。それならば、人より1時間早く出勤し、その埋め合わせをすれば、上司や同僚に認めて貰えるでしょう。

これ、よくあるパターンなんですが、正論を押し通そうとする人がいます。その姿勢は愛すべき美点と思うのですが、往々にして、組織のそれまでの慣習やしがらみがあったり、利害が絡んだり、セクト意識があったり、ややこしい人間関係があったりして、その正論が通らない事もありますよね。そういう時、相手を非難してしまうんですよ。「自分は正論を言っているのに、分からない相手が悪い。」という思考パターンになりがちです。その通りなんですが、育った環境も考え方も年齢も経験も違う人に、直ぐに理解して貰おう、というのは、幾ら正論とは言え、そりゃあ通りませんし、虫が良過ぎやしませんか。僕、まずは、その正論が通る環境を作りなさい、要は「あの人が言うならやってみようか」と思わせる信頼関係を作る方が、迂遠に見えるけれど近道だよ、と諭すんです。

漱石が言う様に、智に働けば角が立ち、情に棹させば流されて、意地を通せば窮屈で、それが人の浮世の姿なんですから、時には我慢も必要なんです。僕、尊敬する人物の一人に、大石内蔵助がいます。皆様ご存じの忠臣蔵の主人公ですけれど、殿様が乱心しお家断絶、何とか再興を目指すけれどもあえなく挫折、そして亡君の敵を討つべく討ち入りに成功しますよね。彼の人となりは、物静かで温厚、時には敵を欺く為に遊蕩に耽る演技力があり、陰口を言われても耐える忍耐力、そして、収入の無い浪人達をその包容力でまとめあげ、見事かたき討ちを果たす訳です。

タイの格言に「毒蛇は急がない」という言葉がありまして、自信の有る人間は悠然と構えている、という意味なんですね。人を動かすのは、正論や才智や弁舌では無く、リーダーの器や魅力でありまして、僕を含めてですけれど、当院の管理職の皆さんが分かってくれたら嬉しいなあ。

今日は、何だか啓蒙的と言いますか、若輩者の浅薄な組織論になってしまいましたが、当院はまだまだ伸びしろが多くありますし、より一層魅力的な病院になる様、粉骨砕身、僕、全力で頑張ります!その為にも、土日はゆっくり休もうっと。それでは皆様、猛暑が続きますけれど、楽しい週末をお過ごし下さいませ。
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

しもごおり

Author:しもごおり
OSHブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR