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†† エデンの戦士たち ††

♪ 7に2をたしゃ 9になるが 9になりゃまだまだ良い方で 4に4を足しても苦になって 夢は夜ひらく 八百屋の裏で 泣いていた 子供背負った泥棒よ キャベツひとつ盗むのに 涙はいらないぜ 夢は夜ひらく唄っても 開く夢などあるじゃなし まして夜など来るじゃなし 夢は夜ひらく ♪、昨日の続きの様な文章になりましたが、やっぱり三上寛さんは詩人ですね~。僕なんて、とてもじゃないですけれど、こんな凄い詞は書けませんよ。いや、アドミレイション、感服、脱帽です。僕、文学的素養は余り無い方だと自覚しています。それでも読書は恐らく一生の趣味であり、近年の枕頭の書は、もっぱらノン・フィクションや歴史書、古典文学ばかりですが、それでも高校大学の多感な時期には、散々文芸書や詩集を読み耽ったものです。そうですねえ、徒然なるままに当時の記憶を辿ってみますと、まず欧米では、コクトー、ボードレール、イエイツ、リルケ、おっと忘れちゃいけない、「地獄の季節」、PARCOのお洒落な宣伝で再ブームが起きたランボー、ここら辺でしょうか。日本人では、田村隆一、谷川俊太郎、寺山修司、茨木のり子、金子光晴、大体そんなところかな。メジャーな方々の名前ばかりで、何だか気恥ずかしいですね。当時のまだまだ幼稚な僕が、何処まで理解していたのか怪しい限りですが、それでも精一杯の背伸びをして読んでいた様に思います。勿論、彼らの様な偉大な大先達も凄いのですが、僕はやはり、サブ・カルチャーへと趣味嗜好が移りましたから、歌謡界やフォーク・シンガーの歌詞も、なかなかどうしてでありまして、決して侮れないんですね。

冒頭でご紹介した三上寛、以前の本ブログで一項を割きました泉谷しげる、故忌野清志郎、井上陽水も優れた詩人と思います。そして、歌謡界ならば彼らしかいないでしょう、再三ご登場願っている松本隆、以前ご紹介したなかにし礼、その美貌とスタイルも素晴らしい、真の才媛である阿木燿子。彼らのそのビビッドでイノセントでセンシティブな感性は、世界的に見ても特筆すべき才能と思います。ところがしかし、今まで挙げた、異才、才人、鬼才達も或る部分においては決して敵わないという、将にワン・アンド・オンリー、グレイトな男が居るんですね。そう、書いた歌詞の売上においては、前人未到の6828万枚を誇る、阿久悠先生です。AKBで異常な売り上げを誇る秋元康--僕は正直好みませんが--に2000万枚以上の大差を付けているんですから、凄すぎます!

阿久先生の凄みは、オール・ジャンル、全てを網羅している事でありまして、演歌にポップスにフォークにロックにグループ・サウンズ、アイドルにムード歌謡にコミック・ソング、CMにアニメに野球チームの応援歌に校歌、何でもござれなんですから、恐れ入ります。漫画界の手塚治虫先生、映画界の黒澤明監督に匹敵する男と思うのですが、どうも歌謡曲の世界に身を置いていましたから、評価が低いのが残念でなりません。7600万枚と、これまた日本一の売上を誇る天才作曲家、筒美京平とのコラボレーションは、将に歌謡界の大輪の華、ゴールデン・コンビだったと言えましょう。阿久先生の代表曲、恐らく皆様ご存じでしょうから、釈迦に説法ですが、少しだけ挙げてみますね。

宇宙戦艦ヤマト、ウルトラマンの一連の主題歌、ピンポンパン、フィンガー5にピンクレディや沢田研二の代表曲の殆ど、西條秀樹に都はるみ、五木ひろしに森進一に八代亜紀、この方も美人ですね、そう、石川さゆり……。阿久先生の業績を辿れば、それが昭和の歌謡史そのものなんですから、大した男です。「津軽海峡冬景色」と「サウスポー」、「北の宿から」と「UFO」、世界観から購買者から、全く違う世界なんですもん、将にアメージング、驚異の才能です。憎みきれないろくでなし、気絶するほど悩ましい、近頃少し地球の男に飽きたところよ、なんてフレーズ、とてもじゃありませんが、僕には思い付きません。彼我の才能の差に悲しくなりますけれど、僕、この阿久先生の様な方が何故突如現れたのか、前々から不思議に思っていて、或る結論が出たんですね。

人の成育において、環境、教育、食物、風土は多大な影響を及ぼします。僕、阿久先生の生誕地である淡路島は、かって一度しか清遊した事がありませんが、気候は非常に温順、山海の食に恵まれ、海に囲まれた素晴らしい景勝地です。観光地でもあり、マリン・スポーツも盛んに行われていますから、全国各地から人々が集まるんですね。それでいて、農作物の豊かな実り--タマネギは非常な美味でした--をもたらす、豊饒で肥沃な土地柄ですから、結構な資産家も多いんですね。その豊かさを証明するかの様に、伝統芸能や民俗信仰が未だに残っています。ところで僕は人形浄瑠璃が大好きなんですね。高校時代読んだ、谷崎潤一郎の名作「蓼喰ふ虫」で、淡路島の人形浄瑠璃の舞台の描写が執拗に描かれており、不思議に思ってはいたんです。長ずるに従って分かり、自分の無知が恥ずかしかったんですが、人魚浄瑠璃の発祥の地は、室町時代の淡路島だったんですね~。室町と言えば1300年代ですから、当時から浄瑠璃を観て楽しむだけの生活のゆとりがあり、現在でも島内に専用劇場があるぐらいなんですね。さて、整理しますと、淡路の島は、その美しい景観を毎日愛でる事で美的センスが磨かれ、観光客の多さが価値観の多様性に繋がり、そしてまた伝統芸能が現存する事により、日本固有の文化も保たれ、生活に困りませんから、空いた時間を文化や芸能に費やせる、その恵みを受けた、感受性の極めて優れた子供が阿久少年だった、という僕の仮説なんですが、如何でしょうか!?勿論、阿久先生独りではサンプルが少なすぎますから、もう1人だけ挙げておきます。誰しもご存じであろう、6000万本を売り上げた怪物ゲームシリーズ、「ドラゴンクエスト」の生みの親、堀井雄二さんは、阿久先生と全く同じ、淡路島は洲本市のご出身です。洲本市は人口5万にも満たない小さな街ですから、これだけのクリエイターが生まれる確率は、俄然東京の方が高い筈なんですが、面白いものですよね。

今日は僕の妄想ならぬ仮説に終始しましたが、如何でしたでしょうか!?土日は大寒波が襲来する由、皆様、風邪にはお気を付けて楽しい週末をお過ごし下さいませ。
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