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ルアーブル海のイギリス艦隊

いやあ寒いですね~。僕、自転車通勤なんですが、まあ手足の冷える事、太腿なんて、病院に到着した頃には感覚が鈍麻してますもん。廻りの皆さんも段々と風邪引きの方が増えて来まして、戦々恐々としています。週末にかけての、ここ大分は益々寒くなる様でして、積雪もあるそうですから、寝る時の毛布を一枚増やそうっと。

最近の僕のオフィスでのBGMは山下達郎が多く、先々月に出た4枚組のベスト、「OPUS」は、今までの彼のキャリアの集大成だけあって、流石に名盤ですね。RIDE ON TIME、あまく危険な香り、ジャングル・スウィング、ずっと一緒さ、希望という名の光、代表曲は全て網羅されている訳で、全55曲ですから、凄いヴォリュームですよね。その多くの楽曲の中で、余り知られていないのですが、♪ターナーの汽罐車♪という佳曲があるんです。ポップで綺麗なメロディライン、優れたアレンジ、僕の好きな曲なんですが、その一節に、♪虹色のシャンパンを 傾ける君の 見つめる絵はターナー おぼろげな汽罐車が走る 音も立てず♪、という歌詞があります。絵画をこよなく愛する山下達郎らしい歌詞ですよね。最もご本人は、具象よりも抽象画、リキテンシュタインやラウシェンバーグと言ったポップ・アート系、アメリカン・モダンアート系がお好きな様ではあります。僕はその真逆でありまして、風景画や裸婦の方が良いですね。という訳で、今日は、僕の好きな偉大な3人の風景画家についてお話しましょう。本当は、今日ご紹介する人達以外にも、若沖からフジタから梅原から北斎から、コローからセザンヌからルソーからゴーギャンから、沢山いるんですがね、それは又の機会に致します。

まずは、先の歌詞にも登場致します、ウイリアム・ターナーであります。この人、1775年生まれですから、江戸時代の方なんですね。極貧家庭に生まれ育ち、アカデミックな意味での教育は殆ど受けていないんです。その画才を認められ、15歳で初めて美術学校に入れた、というんですね。さて、殆どの画家は、生涯のうちに、幾度と無く画風が変わって行きます。僕はそれは進化だと思っていますが、ターナーの場合は、特異な経歴だけあって遅咲きでした。彼が本当に認められたのは、50近くになってからなんです。僕の拙い書き方で申し訳ありませんが、山下達郎の歌詞にある様に、おぼろげな、という表現がぴったりです。光や雲や波を描くのが得意なのですが、淡くぼんやりとした表現を世界で初めて描いた、非常に先駆的な画家と思います。これは僕の想像ですが、暗く陰鬱な曇り空ばかりのイングランドにずっと住んでいたターナーが、40を過ぎて初めてイタリアや南仏に旅行します。その煌めく陽光が、彼の画風を大胆に変えた気がしてなりません。もうねえ、具象画なんですが、抽象画みたいなんですよ。そして、彼の好む色は圧倒的に黄色でありまして、木までイエローの絵の具を使った、という有名なエピソードがあります。唯一の欠点は、彼の絵の殆どは母国に遺贈した為、ロンドンまで行かなければ鑑賞出来ない事でしょうか。

お次は、ラウル・デュフィ、フランスの画家であります。明治生まれのこの人の絵は、ターナーとはうって変わって大胆でポップ、色彩の魔術師、との異名がありますね。ご両親も兄弟もミュージシャン、デュフィ自身は中学生の段階で学校を中退、フランスとアメリカを結ぶ船で働いていた、というんですから、根っからの自由人なんでしょう。多分、動物占いはペガサス、星座は射手座だと思いますよ。ってそれはお前だろ!冗談はさておき、字は人を顕すと申しますが、デュフィはその自由奔放さが絵にそのまま出ている感じでして、将に天馬空を行くの言葉通りなんですね。海を楽器を書かせたら天下一品でしょう。僕、国立西洋美術館と大原美術館、そしてブリジストン美術館で彼の絵を観る事が出来ましたが、非常に楽しく感じ、心がウキウキした記憶があります。彼のイメージ・カラーはやはり赤ですね。繊細でビビッド、非常に効果的な赤の使い方をします。

最後は日本代表と致しまして、北斎にするか非常に迷いましたが、ここは歌川広重にしました。時は江戸時代、火消しの息子として生まれた、世界的に有名な浮世絵師であります。ゴッホやモネがホイッスラーが、こぞって模写や真似をし、明治時代の欧州でジャポニスム、という日本礼賛の大ムーヴメントが起きたぐらいですから、その実力は推して知るべしでしょう。かの有名な東海道五十三次、富士三十六景、江戸名所百景、見惚れる程美しいと思います。その大胆な構図、鮮やかな色彩感覚、思いきったデフォルメ、俯瞰にズームアップ、それを江戸時代に編み出してるんですから、僕が犬ならば、お腹を出してキューンと鳴いて降参している所でありまして、この天才に対し、まず起立、脱帽、最敬礼であります!!この人の色はやはり、河や海や着物を美しい藍色で表現し、ヒロシゲブルー、と言う言葉が出来た程大絶賛された、青でしょうね。僕、国立博物館とニューオータニ美術館で観る事が出来ましたが、感動のあまり、暫くその場を動けませんでした。非常に残念なのは、メトロポリタンやボストンにブルックリンと、アメリカの方や、欧州の美術館に広重の絵が多く揃っている事なんですね。これ、何とか買い戻したいものです。

いや~、絵の話になると、ついつい時を忘れてしまいます。偶然ですが、ターナーの黄色、デュフィの赤、広重の青と三色揃いまして、これではまるで信号機か、床屋さんの前でクルクル廻る奴、はたまたルーマニアかコロンビアの国旗になってしまいました。そろそろお昼でお腹の虫も鳴いて来ましたし、今日は三色ご飯でも食べようかしら!?
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