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55

こんにちわ。

お陰様で、本日、当院は創立55周年を迎える事が出来ました!!

これもひとえに、患者様、そのご家族、地域の皆様方、当院の諸先輩方、当院職員の努力の賜物と思います。創立者の蜷木稔先生が、お釈迦様の誕生日の本日、ここ下郡の地に病院を設立して半世紀以上の時が流れましたが、これからも維持発展を目指し、職員一同、一所懸命精進する所存です。今後とも何卒宜しくお願い致します。

僕、ご縁があって、この病院にお世話になっている訳で、粉骨砕身、頑張ります!

今日は、折角の記念日ですので、医療を取り巻く状況について、私見を綴ってみましょう。

まず、日本国の財政を維持する為には、大体年間90兆円が必要です。勿論相当無駄は省けるとは思いますが、年間予算はその金額で組んでいますね。うち半分のお金は赤字国債という名の借金で贖う形です。そして、その90兆円のうち、31兆円が日本全体の医療費です。大体毎年1兆円医療費は増え続けています。そして、小泉さんの時代、日本の医療政策は大きく転換しました。医療費が高すぎる、もっと下げるべきだ、という訳ですね。この政策の是非はともかく、医療費の削減に取り組みました。その結果、1990年には、全国に1万96の病院があったのですが、2011年現在、8708病院に減りました。凡そ20年で1380病院が無くなった訳です。即ち毎年70病院が閉鎖や倒産しているんですね。時は流れて菅政権となり、現在の医療政策は、TPP(環太平洋連携協定)の導入の是非を巡って揺れています。このTPP、僕なりの解釈ですが、協定を結んだ国の間では、あらゆる産業を自由化しよう、という政策ではないでしょうか。政府の行政刷新会議において、株式会社の医療への参入について、導入が検討されている最中です。

物事には光と影があり、全て正しい、或いは全て間違っている、という事はありえません。池波正太郎先生の名言をお借りすると、人間は良い事をしながら悪い事をしている、です。でも、このTPP、僕は弊害の方がかなり多い気がします。と言いますのは、医療って非常に特殊な業界なんです。一般の営利法人と異なる面を幾つか挙げてみましょう。①国家資格者の集団である②非営利企業である③医療技術医療機器の凄まじい発達革新に伴い、日々教育、日々勉強が必要④他職種と較べマンパワーの占める割合が極めて高い⑤人の命を扱う職業⑥病院内には確固たるヒエラルキーがある、ざっとこういった感じでしょうか。例えば建設業、例えば流通業、といった職種とは大きく異なる事がお分かり頂けたでしょうか。

つまり、産業構造として、莫大な利益を生み出しにくい業界なんですよね。国家資格者の集団ですから給与は比較的高く、医療従事者の数は病床の数に比例する形(細かい規定が沢山あります)で国から決められていますので、病院の支出のうち、人件費が非常に高いパーセンテージを占めます。勿論、国の決まりですから人員は減らせません。おまけに、どんなに優れた医師が診察しても、お医者さんになったばかりの先生が診察しても、全く同じ料金です。新しい医療機器が出れば治療の為に購入を検討する必要がありますし(また機械が高いんですよね、目が飛び出ます)、新薬や新たな治療法が見つかれば、学会や勉強会に多く出席して学ばねばなりません。当然経費は掛かりますよね。そして、人の命を扱う、という神聖かつ必要不可欠な仕事ですが、極めてリスクが高い事も確かです。こういった諸条件が重なり、赤字病院が数多く存在する、という訳です。ですから、僕の知り合いの医療経営者の皆さんは、涙ぐましい経営努力をされ、職員を愛し、勉強する努力をおしまない、地域医療の為に尽くす、立派な人格者、真摯な努力家、細かい事は気にせず患者様に好かれる豪放磊落なドクター、素敵なジェントルマンが多いですよ。

さて、話を戻してTPPですが、この様な特殊な面を持つ医療業界は、競争原理とは馴染まない、というのが僕の持論なんです。僕、新入社員のオリエンテーションで、医療人としての心得、ですとか、今後の医療経営について、なんて固い話をガラにも無く、する事が多いんです。そこで必ず話すのは、病院とは何か、本質を皆さんお分かりですか、という質門なんですよね。僕、いつも、こう伝えています。

病院とは何か、車をイメージして下さい。車には4つのタイヤがあります。では、病院に必要な4つのタイヤとはなんでしょうか。まずは安定経営です。そして、患者様に高度な医療を提供する事です。続いて医療技術看護技術を磨く為の勉強です。最後に地域に愛される事です。この4つのタイヤは、全てリンクしている事がお分かりでしょうか。地域に愛されなければ患者様は来院してくれません。高度な医療を提供出来なければ患者様の治癒に貢献出来ません。その医療を提供する為には日々の勉強が必要です。その3つが揃い、経営が安定します。即ち、4つのタイヤは全て繋がっている事がお分かりでしょうか。

これからも当院をご引き立ての程、宜しくお願い致します!!


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