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THE FRENCH CONNECTION

皆様、週末は如何お過ごしでしたか?勉強をされたり、海へ山へ行楽へ、羨ましい限りですが、僕、昨日は映画に行って参りました。大分市内の府内町にあります、ミニ・シアター、シネマ5BISにて、クリント・イーストウッド監督の「J・エドガー」を鑑賞して来たんです。近年では最も優れた大監督なのに、地方では何故かシネコンで上映されず、単館上映の扱いは何だか納得が行きませんが、配給ですとかセールスですとか、この映画の政治的影響とか、大人の事情がきっとあるのでしょう。

さてさて、本作は、FBIを造った男、J・エドガー・フーバーの生涯を描いた実録ものです。以前の本ブログでも少し触れましたが、このフーバー、将にピカロ、悪漢でありまして、生い立ちは不明、弁護士資格を持ち極めて優秀、FBIを強化し組織犯罪を激減させ、科学調査やデータ化を推し進めた半面、自らに敵対する者には、盗聴に恐喝に迫害を行い、大統領のスキャンダルまで握っているんですから、不可侵の存在にまでなった、という何とも言えない男です。映画全体は隔靴掻痒と言いますか、もっと突っ込んで描けば良いのにと思わざるを得ませんでしたが、この現代アメリカのタブーとも言える闇の部分に切り込んだクリントは、評価せざるを得ないと思います。そして、主役のディカプリオ君も中々の熱演で頑張っていましたし、脇役を務める女優陣、アカデミー賞受賞の大ベテランのジュディ・デンチ、秘書役のナオミ・ワッツ、そして特筆すべきは、ディカプリオ君の部下である、トルソン役を演じた、アーミー・ハマー君です。弱冠25歳ですか、難しい役だったと思うのですが、圧巻の演技力でした。そして、素晴らしいカット割り、編集は何時もの如く良かったですし、褪せた様なリアルな色合いは相変わらずでしたねえ。

さて、直ぐに感じた事は、犯罪も司法も表裏一体である事です。日本の検察と全く同じメンタリティと言いますか、劇中、フーバーは、己の正義を実行する為には、法を犯しても構わない、何故なら自分は正しいから、よって盗聴も脅しも偽装もOK、というロジックに陥ります。偉そうな事を言ってますが、結局やっている事は犯罪者と同じな訳です。人間の思考って面白いなあ、と痛感するんですが、歴史的な実例を挙げましょう。ヒトラー率いるドイツと、スターリン率いるソ連のお話です。共に憎しみ合い、4年の長きに渡って大戦争が行われました。ヒトラーは国家社会主義、スターリンは共産主義でしたが、中央集権の独裁、異論は決して許さない、という点では、彼らは、まるで兄弟の様に似ており、結局は聖書のカインとアベルの様に殺し合うんですね。極端な思想は類似性が強くなる、という証左ではないでしょうか。あのー、これは卑近な例ですが、刑事と犯罪者の風貌って良く似てません?僕、以前いた病院は救急指定でしたから、割と様々な患者様が見えまして、犯罪を犯した人も、刑事の付添で診察に来られるんですね。同じエレベーターに乗ってたら、どっちが悪い人か分からない程、良く似てますもんね~。おっと、これは筆が滑ったかな、大変申し訳ございません。

閑話休題、フーバーは同性愛者で女装好き、生涯独身でしたが、その部分は割と丁寧に描かれていたのですが、もう1つのダーク・サイド、こちらの方がよっぽど大問題と思いますが、マフィアとの繋がりについてはチラリと触れる程度でして、そこは非常に不満が残りました。という訳で、今日はマフィアのお話と参りましょう。

映画「ゴッド・ファーザー」シリーズを筆頭に、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」「アンタッチャブル」「グッド・フェローズ」「スカーフェイス」「ブラック・レイン」「フレンチ・コネクション」等々、名作揃いですが、案外、「マフィアって何?」と問われれば、「悪い集団?」とお答えになる方が殆どでは無いでしょうか。物事には全て由来があり、歴史がありますから、そう単純なものではありません。マフィア達は皆、イタリア系なんですが、その発生は、中世から近世にかけての歴史に非常に関連があります。古代のイタリアは、皆さんご存じの通り、ローマ帝国という世界に冠たる大国家がありました。キリスト教の普及により、ローマ帝国が滅んだ後、イタリアは、ドイツやアラブ系、そしてフランスから攻められ、国が分裂、それぞれの地方で小国が割拠する状態が1000年以上続きます。特に長くイタリアを支配していたのは、隣国であるフランスでした。支配する側とされる側、富める者と貧しい者、当然レジスタンス、非合法の抵抗や活動が起こるのは自然の理ですね。話がずれますが、「母を訪ねた三千里」、有名なアニメがあるじゃないですか。あれはイタリアの港町、ジェノバが舞台ですが、主人公のマルコ少年は病院の息子にも関わらず、お母さんが出稼ぎに行きますよね、それ程、貧困が日常茶飯事だったという事です。さて、ある説によりますと、迫害されたイタリア人女性が放ったこの一言がマフィアの語源とも言われています。

Morte Alla Francia Italia Anela!、直訳しますと、フランス人に死を、これがイタリアの叫びだ、であります。頭文字の大文字を繋げると、即ち、MAFIA、マフィアですね。フランスのみならず、多くの国々から支配され続けたイタリア、そして何も機能せず決して住民を助けてくれない政治体制、その状況下で、互助会的な組織が出来、それがマフィアの成立だったという訳です。

これは、イタリア人達が大量にアメリカに移住してからも同様です。既にアメリカ大陸には多くの移民がいました。かって本ブログでも触れました様に、ウェールズやアイルランドやスコットランドのケルト系、ドイツのゲルマン系、フランスのラテン系、彼らは既に職がありますから、新たな移民集団であるイタリア人を歓迎する筈がありません。貧困と搾取を逃れる為にやって来たのに、新天地アメリカでも酷い差別を受けるとは…。そうなりますと、母国と状況は全く変わらない訳ですから、当然マフィア達の出番、という事になる訳です。そこら辺の事情を詳しく知りたい方は、是非、名作「ゴッドファーザーPARTⅡ」をご覧になられて下さい。

この様な、1000年を優に超える長い歴史的事情があり、マフィアが存在している訳でして、勿論彼らのやっている暴力的行為が許される筈はありませんが、或る意味必然性があって産まれた集団、という歴史は知っておくべきではないでしょうか。

大体、全てクリーンな人間なんている筈がありません。人は誰しも短所、影の部分がある訳でして、まるで無菌社会を目指す様な今の風潮は、僕、好きになりませんね。只のガラス玉なんて、何の輝きもありませんよ。人生という長い長い風雪を経て、ガラス玉に色々な傷が付いたりして、それが美しく輝く訳です。最後は何だか真面目な人生論になりましたが、今週も拙ブログを宜しくお願い致します!さ~て、これから仕事頑張りまっせ!
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まとめtyaiました【THE FRENCH CONNECTION】

皆様、週末は如何お過ごしでしたか?勉強をされたり、海へ山へ行楽へ、羨ましい限りですが、僕、昨日は映画に行って参りました。大分市内の府内町にあります、ミニ・シアター、シネ...

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