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悪い奴ほどよく眠る ✾

今朝、本ブログのデータを確認していて驚いたのですが、総拍手数が何と7万を超えていまして、本当に驚きました。7万、と言えば甲子園球場や東京ドームが満員になるよりも多い数ですもんね。小さい市ぐらいの支持を頂いた、という事ですから、面映ゆい様な赤面する様な、身が引き締まる様な…。自由気儘、深い考えも無く、自分の興味のある事だけを、好き勝手に綴ったものがここまで読んで頂けるとは、感無量の一言です。読者の皆様、本当にありがとうございます!仄聞するところによると、本ブログの読者の中には、この拙い文章を写されたり、仕事の参考にされている方もいらっしゃるとか。こりゃあ益々変な事は書けないなあ、とも思いますが、妙に肩に力を入れて気張っても、僕らしくありませんので、今のままで参ります。今後ともご贔屓の程、何卒宜しくお願い致します。

さて、先週の事なんですが、「ミッション・インポッシブル3」を観る事が出来ました。もう随分古いヒット作で、未見なのが恥ずかしかったのですが、ドキドキハラハラ、非常に面白かったですね~。まあ、シリーズ4作目まで来ていますから、詰まらない筈も無く、それなりのクオリティはあり、練った脚本とアクション・シーンも大変結構でしたが、僕、最も興味深かったのは、徹底的に世界に目を向けて製作していたなあ、という事なんです。この手の大型映画の定番である、全世界を股にかけたロケーションは当然ですが、配役が非常にバランスが良いんですよ。トップ・スターのトム・クルーズは勿論世界中の人が知っていますよね。敵役の性格俳優、フィリップ・シーモア・ホフマン(僕、大好きなんです!)は、ドイツとアイルランドの混血。トム・クルーズの上役のローレンス・フィッシュバーンはベテランの俳優さんで黒人。コメディ・リリーフ役のサイモン・ペグはイングランド。脇を固める女優陣では、ケリー・ラッセルがフランス、マギーQはベトナム。裏方も同様でして、監督さんはユダヤ系、脚本はメキシコ人とアメリカ人、音楽はイタリア人、編集と製作は女性が占めるという、将に多国籍軍でありまして、これぐらい視野を広くしないと、世界的なマーケットでは通用しないんですね、いや、勉強になりました。

それはさておき、劇中で重要なシークエンスとして映されるのは、トム・クルーズがヴァチカン市国に潜入する場面なんですね。活劇、という感じで興奮するんですが、僕達日本人は、宗教とは縁遠いですから、ヴァチカン市国、と言われてもピンとこないと思うんですよ。という訳で、今日の本ブログは、世界最小の国であり、秘密のベールに包まれたヴァチカンのお話を。

僕の遠縁の叔父さん、フランス語も英語も堪能で、数十年間に渡り欧州の地に住み、現在は中国で教授をされているんですが、その方は神学部のご出身でして、色々なお話を聞きましたし、興味を惹かれて僕自身も随分と関連書を読みましたが、相当怪しげな国ではあるんですよ。ヴァチカン市国の人口は僅か800人足らず、面積は東京ディズニーランドより小さく、イタリアの首都ローマの郊外に位置し、高い高い塀に守られ、ミケランジェロやボッティチエリ、ベルニーニらの芸術品が多く鎮座し、礼拝堂に大聖堂がある、世界有数の文化遺産の宝庫であり、キリスト教の古くからの聖地なんです。と、ここまでは教科書やガイド・ブックに幾らでも出ていますよね。

権力は腐敗する、絶対的権力は絶対的に腐敗する。これ、19世紀の著名な歴史家、ジョン・アクトン卿の言葉ですが、この文字通りの事が、キリスト教の聖地、ヴァチカン市国を襲ったのは、1978年9月28日の事でした。ローマ教皇であるヨハネ・パウロ1世が、在任僅か33日で急死したのです。ヨハネ・パウロ1世は、大変人気のあった方でして、欧州勢のみでヴァチカンの要職を占めてはならない、ですとか、難解な宗教用語を使う事を禁止する、といった非常に開明的な教皇だったんですね。そして、彼が最も進めようとした改革、それは、ヴァチカン銀行の不透明さを明らかにする事でした。ヴァチカン市国の資産運用を行う銀行なのですが、イタリア政界やマフィア絡みの大規模な不正を長年行っていると噂されていたんですね。世界一の規模を誇るキリスト教、その総本山の資金管理団体が、政界やマフィアと繋がりがあり、政治の裏金や麻薬や売春や賭博で儲けたお金を資金洗浄し融資していた、こりゃあ全世界を揺るがす大スキャンダルです。ヨハネ・パウロ1世は、その疑惑を解明する、と宣言した1カ月後に不慮の死を遂げたのですが、教皇の遺品は行方不明、医師団への連絡は遅れに遅れ、検死内容もはっきりせず、遺体解剖も行われませんでした。全てを知る者、それは銀行の頭取しかいませんよね。その頭取の名はロベルト・カルヴィ、大ベテランのバンカーでしたが、ヴァチカン市国を巡る大騒動の真っ最中に姿を消し、見つかったのは4年後、ロンドンはテムズ河の橋で死体として発見されたのです。当初は自殺かと言われましたが、ロンドン市警、スコットランドヤードの執拗な調査により、1992年、他殺と断定されました。

当然の事ながら、真相解明に向けて、捜査や取材が殺到する訳ですが、調査の指揮を取った大臣は失脚、イタリア警察の担当調査官は暗殺、ヴァチカン銀行の歴代頭取の秘書は不審死、誘拐や拉致等々、おかしな動きのオンパレード、もう書いてて嫌になりますが、先のロンドンで発見された銀行頭取の怪死事件についても、つい最近、2007年に容疑者の裁判が行われたのですが、何と犯人とされた5名は全員無罪という結末でした。真実は闇の中、黒澤明監督作品のタイトルを拝借しますと、将に「悪い奴ほどよく眠る」でありまして、これまたつい最近ですが、2010年9月にも、ヴァチカン銀行はマネーロンダリングを行ったとして、司法から、2300万ユーロを押収されています。

聖地、とは言っても、裏にはこういった暗黒面が潜んでいる訳でして、これではまるで、スターウォーズのダース・ベーダーじゃないですか。くわばらくわばら、果たして信じる者は救われるんでしょうか!?
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