FC2ブログ

✾睡蓮✾

皆様、週末は如何お過ごしでしたか?こちら大分では、かなりの強風が吹き荒び、黄砂混じりという事もあり、僕、眼が腫れ上がってしまって参りました。それでも本当に久方振りに連休を頂いたので、映画鑑賞に行って来たんです。吟味に吟味を重ねた上に選んだのは、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」、政策や政権運営において賛否両論があるのは事実ですが、その卓越したリーダーシップは誰もが認めざるを得ない、という大政治家を演じるのは、大女優メリル・ストリープ。その夫役を務めるのは、イングランドのベテラン俳優、ヴェネツィア・アカデミー・トニー賞の三冠制覇で知られる、ジム・ブロードベンドでありまして、大ヒットコメディ「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズのお父さん役、と言えば顔が浮かぶ方もいらっしゃるのでは。さて、米英を代表するベテラン演技派の共演となった訳ですが、やはりというべきか、メリル・ストリープの演技は圧巻でしたねえ。「ディア・ハンター」「クレイマー・クレイマー」「マディソン郡の橋」「プラダを着た悪魔」「恋するベーカリー」等々、彼女の出演作は傑作佳作大作揃いですが、今までは達者過ぎて鼻に付く所が無きにしも非ずでした。それが今では、名人は危所に遊ぶといった趣、論語曰く、六十而耳順、即ち齢六十を過ぎれば、若い頃には無視していた自分への批判等も、素直に聞く事が出来る、という訳でして、彼女の演技もここに来て一皮剥けた感があり、本作の演出には粗が目立つ点もあったのですが、それを弾き飛ばす存在感でした。特に、ボクシングで良く使われる言葉、デタミネーションと言いますが、断固たる決意でアメリカ大使や男性政治家の不当な圧力をはねのけ、ユーモアを交えながら返答するシークエンスは、史実を知っている僕でさえも涙が滂沱と流れ落ち、益々瞼が腫れてしまいました。こういう気概を持った日本の政治家はいるのか、非常に不安を覚えます。

今朝の産経新聞を読んでいましたら、その不安は大きくなるばかりでした。少々抜粋しますと、「外資による水源地の森林売買が相次いでいる問題で、規制を強めた昨年4月の森林法改正以降も、15の自治体が国にさらなる規制を求める意見書を提出していた。国の動きの鈍さをよそに、自己防衛する自治体が増えている。~中略~林野庁によると、外資による森林売買は平成18年~22年で北海道・山形・長野・兵庫各県の40件、約620ヘクタールに及ぶ。ただ、この数字は氷山の一角に過ぎない。森林地の売買はそもそも1ヘクタール未満であれば届け出義務は無い。北海道ニセコ町では、町内の15の水源地のうち、2つがすでに外資所有となっている。」だそうです。

先の映画じゃありませんが、サッチャー首相が日本にいたと仮定すれば、烈火の如く怒り、すぐさまに法整備し、国益であり国民共通の財産である水資源を守る筈です。日本人は、河や森林に恵まれている為、どうもピンとこないんでしょうが、世界中で最も狙われているもの、それは水なんですよ。では、ご参考までに、近年の水を巡る国際紛争を挙げてみましょうか。

まずは、日本から飛行機で6時間ですか、東南アジアの要衝であります、シンガポールです。この国は本当に小さな土地しかありませんし、当然河川の下流に位置し、海に面した経済流通都市ですから、常に真水不足で困っているんですね。隣国であります、余り仲の良く無いマレーシアから水を購入する形を取っているのですが、再三再四、「水の供給を停止する」「水の価格を100倍にする」云々と難癖を付けられてばかりです。両国の水供給契約は2061年までの由、それまでに何らかのトラブルが起こり得る可能性は決して小さくありません。

そして、中南米はボリビア、偉大な革命家チェ・ゲバラが横死した地として有名ですが、政情不安なこの国で2000年に起きた、コチャバンバ水紛争は世界中の人々の耳目を集める事となりました。水の供給を巡って民衆が蜂起し、大規模な内乱が発生、戒厳令を敷く程の大紛争は半年間も続いたのです。

中近東のユーフラテス川では、1970年代半ばに、トルコ・シリア・イラクの三国間で、そして後にはイスラエルまで関与し、水資源分配の紛争が起き、これはかなりの長期間に渡り折衝が行われ、時には一触即発の危険な状況もあった由、この問題が相応の解決を見たのは、1999年ですから、何と20年以上揉めていた計算になります。

欧州の象徴でもあり、ヨハン・シュトラウツのワルツ「美しき青きドナウ」で知られるこの大河も、スロバキアとハンガリー間でダム建設や環境問題までも絡み、国際司法裁判所に裁定を求める大騒動となりました。中国~ロシア間のアムール川も、領土問題や水資源で政治的な問題に発展した経緯があります。

もし次の大きな戦争が起こるとするならば、それは水を巡っての事だろう、と見る国際政治学者は多く、先に挙げたニュースで分かる様に、水資源に恵まれた我が国は垂涎の的なんです。よって何処の外資系企業かは分かりませんが、日本の森林が狙われている訳ですね。

野田サンや民主党の現執行部の皆サン、そして、利権にまみれた自民党の皆さんには、世界各国の複雑な利権が絡んだ水問題を解決する能力なんて皆無でしょう。サッチャーさんじゃないですが、真に日本を憂うリーダーの登場を、僕、心底待ち望んでいます。あ~あ、書いてて暗くなりましたよ…。気分転換に、僕の大好きな、クロード・モネ晩年の連作、豊かで清浄な水を満々と湛えた池をモチーフとし、点在する水草が美しい「睡蓮」でも見て癒されたいですね。週明け早々、重い話題となりましたが、今週も本ブログを宜しくお願い致します!
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

しもごおり

Author:しもごおり
OSHブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR