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PRIMAVERA

まあ連日よく降りますよね。それでも少しずつ気温が上がって来ているのかな、この雨が止めばいよいよ春は間近なのでしょう。花見に卒業式に入社式、親睦と別離と船出の季節ですが、僕は年度末で決算期という事で、碧眼録に言う、日々是好日とはとても行かず、業務に追われる毎日です。

ネットで色々とニュースを見ていましたら、血圧が上がる様なものばかり、2つだけご紹介しますと、まずは「自民党谷垣党首と民主党野田総理が、財務省の仲介で極秘会談をし、増税及び小沢切りで相談した」という事と、「小沢氏の裁判で、田代検事が恐喝まがいの暴力的な取り調べをし、その調書が基となり起訴したが、その違法性について、検察側は1年前から知っていた」由、これ、一見関連性が無い様に思われますが、本ブログをずっと読まれている方には既にお分かりでしょう。国(官僚側)は、どうしても増税し己の利権を維持したい、その為には言う事を聞かない小沢一派はどんな手段を使ってでも抹殺する、というシナリオが透けて見えますね。三権分立なんてこの日本において或る筈も無く、官僚独裁支配の三流国であります。増税なんて、公務員の莫大な人件費を削ってからの話ですし、その1点においては、僕、大阪市長橋下さんを支持しますよ。大体、自民党谷垣サンも民主野田サンも、政治家としては、小沢さんの元部下ですからね。小物も小物、馬と鹿が話をしたって財務省の振り付け通り、情けない話ですが、いっこく堂と人形の関係と同じですもん。人形はいつでも他の物に替えられる訳でして、どうか読者の皆様方には、情報の真贋、物事の本質を見極めて欲しいなあ、と切に切に願っています。

さて、気分の悪い話はこれでおつもりとしまして、今日の本ブログは、春の訪れに相応しい絵画「プリマヴェーラ」のお話から。ダンテの「神曲」をイメージしたとされる宗教画でして、愛の女神ヴィーナス、その息子であるキューピッド、護衛するのは商業の神マーキュリー、風の神ゼピュロス、春の女神フローラ、精霊ニンフ、そして中央に3人の美の女神が配置される、という誠に美しく気品に満ちた神々しい傑作であり、描いた画家はボッティチエリ、誰もがご存じの「ヴィーナスの誕生」で知られたイタリア・ルネッサンス期の人であります。ローマ帝国崩壊後のイタリアは、小国が乱立し、日本で言うところの戦国時代の様相を呈していたんですね。その激動期に、芸術家達--ボッティチエリは勿論の事、ミケランジェロやダ・ヴィンチまで面倒をみていたというんですから、その財力には恐れ入ります--を庇護していたのが、フィレンツェの最高権力者、メディチ家一族でした。このメディチ家、ルーツは僕の本業であります医療畑の出身だそうですが、銀行家として大成功、政治の道に進出し、才ある芸術家達の面倒をみた粋人でもあった訳です。何処かしら、江戸期から敗戦前までの日本の商家を思わせますよね。日本の場合は、跡継ぎが商売の才覚があるかどうかを見極め、ある場合はそのまま継がせますし、無い場合は、娘に優秀な婿を取らせて稼業を発展させる訳です。その際、跡を継がない息子は何をするかと言いますと、面白いもので、そういう子に限って芸術の才があるものでして、日本画家や戯作者や俳人の庇護者となり、お金を蕩尽し、文化が生まれる訳なんですね~。人間の所業や歴史が一番面白いと、僕は常々思っている所以です。

日本のメディチ家、と言えば渋沢一族でしょう。創業の祖である、渋沢栄一翁は、江戸時代末期、北関東の豪農の長男坊として生まれ、書を読み剣を学び、14歳で養蚕を営み、24歳で社会システムがおかしいとして江戸幕府転覆を企てる、というんですから今の男性に見習わせたいですよね。さて、皮肉な事に彼の俊英ぶりが際立っていた事から、倒そうとした幕府に仕える事となり、パリ万博の日本代表随行員として大抜擢、20代にして欧州全土を歴訪する事と相成ります。帰国後、短期間大蔵省に入るも、時の権力者大久保利通とそりが合わず退官、ここからが疾風怒濤の大活躍となるんですよ。第一勧銀及び現みずほ銀行の頭取を経て、日本全国の地銀の設立を手助けします。キリンビールにサッポロビール、東京証券取引所、王子製紙、帝国ホテル、東京ガス、東京海上火災、太平洋セメント、東洋紡、国士舘大学に日本女子大に一橋大、と設立に関わった会社は優に500を超える由、天下の松下幸之助も足元にも及ばない、将に経営の神様、超人でした。このスーパーマンである渋沢翁の子孫達は、財閥を造らずにその遺産を社会に還元せよ、という教えもあり、文化全般のパトロンとなるんですね。このブログで時折ご紹介した、柳田国男や宮本常一氏ら、日本の文化人類学の魁となった優秀な学者達は皆、渋沢一族が陰に陽に庇護していますし、環境保護運動に文学界、そして宝塚に後楽園球場に東宝東映といった会社にも役員として参加し、日本の文化に長年に渡り寄与し続けているのです。

谷垣サンに野田サン、少なくともアナタ方の考えている増税路線では、メディチ家や渋沢一族の様なスケールの大きな連中は決して出て来やしませんぜ。再考するなら今ですよ。
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