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DRACULA

今朝も寒かったですが、週末は日本全国で大荒れの雪模様みたいですね。大分でも今日の午後から雪が降り出すとか。行楽にレジャーと各地に出掛ける皆様、どうかお気を付けて行かれて下さい。

いよいよプロ野球のキャンプも始まり、そろそろオープン戦という訳で球春到来、この時期のスポーツ新聞って、今期への期待を煽る為に、ルーキーや新戦力を大きく取り上げますから、読んでいてとても楽しいんです。今、僕が最も興味を惹かれるのは、日本ハムのルーキー、大嶋君でしょうか。元ソフトボール日本代表4番バッター、の肩書きを引っ提げてプロ野球に挑戦、っていうんですから、幾ら親戚筋のスポーツとは言え、何処まで通用するのか、興趣が尽きませんね。その男子ソフトボールの覇者は、ラグビーが国技のニュージーランドですが、2013年のWBC、野球世界一決定戦に予選参加が決まったんですね。そうしましたら、ソフトボールの多くの優れたプレイヤー達が、雪崩を打って続々と野球に転向し始めたとか。大会連覇中の日本にとって、欧州でメキメキと力を付けつつあるドイツ、新規参入国で日系人が多いブラジルらと並び、新たなライバル出現となるかもしれませんね。

ドキドキワクワク、心が弾み、スポーツニッポンを読み進めていましたら、一転、どんよりした気持ちになりました。「福島深刻…止まらない医師流失 優遇策の検討も」との事、僕の専門分野ですから、熟読せずにはおられません。早速、要約しますと、県内138病院の常勤医(1942人いるそうです)が、原発事故当時からどんどん減少している事が判明、看護師も減り続けている由、放射能への不安から、首都圏の大学も医師派遣に二の足を踏んでおり、中でも原発に近い沿岸部の相双地域では120人いた医師が61人に半減し、4月以降さらに7人が減るそうです。これ、政府が原発にまともな対応をせず、情報は出さずひた隠しに隠蔽し、とにかくドクターに行け、と言われても、放射能の怖さを一番ご存じな方々なんですから、そりゃあ先生方は相手にしませんよ。そして、以前の本ブログでも触れましたが、医師不足の理由は元総理である小泉サンのせいも大きいんですよ。かっては、新人医師は出身大学の医局に残るシステムで、僻地に行ったり過疎地に派遣されたりで、地域医療を支えて来ました。ところが、小泉サンが、研修先を自由に選んで良い、というやり方に変えてしまったんですね。一見公平に見えますが、これは大失敗でして、医師は皆、都会や自分の出身地を研修先に選び、地域医療は崩壊してしまったんです。関東圏有数のベッドタウンを誇る千葉県でさえも、東部では病院がドミノ倒しの様に廃院が増えていますから、もうどうしようもありません。小泉サンの罪は非常に重大なんですが、何処の新聞も大マスコミもテレビも、何故医療崩壊が起きたのか、その原因は何なのか、という真実を決して書いてはくれませんよね。

閑話休題、その大マスコミの皆さんに対して、僕、一言申したいんです。反吐が出る様なニュースばかりで無く、もっと明るい話題や楽しい事を取り上げて下さいよ、と。テレビを付ければ犯罪絡みのニュースばかりじゃないですか、そして、褒め称えるべき日本人の扱いは非常に小さいんですから、この肝っ玉の小ささ、島国根性には辟易します。という事で、つい先日亡くなられた、デザイナーの石岡瑛子さんのお話を。

恐らく知る人ぞ知る存在と思うのですが、この石岡さん、今まで手掛けた仕事たるや、将に世界を股にかけた前人未到の業績であり、ワン・アンド・オンリー、阿修羅の如き大活躍でした。東京芸大卒後、資生堂入社、大坂万博やパルコに角川書店の広告で一世を風靡、80年代にニューヨークに移住、ここからの彼女の活動は益々凄みを増します。カンヌ映画祭で絶賛を博した受賞作である「ミシマ」--三島由紀夫の遺族の強硬な反対を受け、日本未公開なのが残念ですが、実は僕、DVDを持っているのが自慢なんです--の衣装を手掛け、ジャズ界のマエストロ、プロフェッサー、巨星であるマイルス・デイビスのアルバム・ジャケットのデザイン、北欧の歌姫グラミー賞12回ノミネートのビョークとのコラボレイト、オランダ国立歌劇場でのワーグナーのオペラ「ニールンベルグの指輪」の衣装、ブロードウェィ・ミュージカルの舞台衣装、ドイツが生んだ最高の女性映画監督、レニー・リーフェンシュタールの自伝の監修、写真集の製作、センス抜群のデザイン・ブックを出版し、自伝も書き、論文も発表、ソルトレイク冬期オリンピックでのカナダ・スイス・スペイン・日本夫々の競技ウェアのデザイン、北京オリンピック開会式での日本チームの衣装、もう眼が眩む程の業績、素晴らしさです。外国において異邦人である日本人が、差別や偏見を乗り越え、言葉を覚え大仕事をやり遂げる、それが如何に凄い事か、海外でアルバイト歴しか無い僕ですら、その偉大さが分かります。幾度褒めても褒め足りない、世界的日本人の一人と言えるでしょう。

この人のデザインを初めて意識したのは、これまた世界の巨匠監督である、カンヌとアカデミーを制した男、フランシス・フォード・コッポラ監督の92年の作品「ドラキュラ」なんです。ドラキュラとは吸血鬼、黴臭く古い題材でスリラー仕立てが殆どでして、幾度となく映画化されて来ましたが、流石にコッポラと石岡さんが組めば、そりゃあモノが違います。極めて洗練され、攻撃的な雰囲気もありながら上品、シックながら奇抜、今まで観た事の無い程モダンで、石岡さんはイースト・ミーツ・ウエスト、クリムトの絵を監督を見てディスカッションを重ねた、と表現されてましたが、将に東洋と西洋の美の融合でした。唸るとはこの事でして、騎士の甲冑のデザインにアルマジロをイメージし、昆虫や人間の赤血球をモチーフに使い、ウェディング・ドレスはトカゲから着想を得た、ってんですから、こりゃあ参りました。犬ならお腹を見せて転がり、キュ~ンと鳴いている所です。こういう言葉はご本人が一番嫌がられるでしょうが、天才ですね。アカデミー賞衣装デザイン賞獲得、トニー賞、カンヌ映画祭芸術貢献賞のトリプル受賞は当然の結果でした。

これ程の衣装は、戦後間もない頃、昭和28年度のカンヌ映画祭パルムドール、衣笠貞之助監督作品「地獄門」ぐらいしか僕の記憶にありません。文覚上人を長谷川一夫、袈裟御前を京マチ子、平清盛を千田是也が演じ、世界遺産である厳島神社で能を披露するシーンは、この世のものとは思えない程きらびやかで、豪奢極まりない美しくビビッドな多くの着物姿を堪能する事が出来て、眼福、眼福、眼から鱗が落ちる思いがしますが、これは洋画家の和田三造氏の衣装デザインに寄るもの、ただ、一点だけ難があるとすれば、東洋のみの美なんですよね。どちらの映画も繊細で美しい鮮烈な愛の物語でして、甲乙付け難いのですが、「地獄門」には石岡さんの様に、東洋と西洋のクロス・オーヴァーまでのスケールは無く、彼女のデザインの方に僅かながら軍配が上がる様に思いました。最後に、謹んで故石岡瑛子さんのご冥福をお祈りします。貴方は並みの男が千人かかってもとても敵わない、という大仕事を成されました。どうか安らかにお休み下さい。

マスコミの皆さん、詰まらんスキャンダルでご飯を食べるんじゃなく、もっと良い話を聞かせて下さいよ。それでは皆さん、楽しい週末をお過ごし下さい、又来週お会いしましょう!
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