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智と熱

おはようございます。皆様、三連休はいかがお過ごしでしたか?大分の空模様は連日大荒れ、まるで台風が上陸したかの様な強風、千切れ飛ぶ粉雪、といった風情で、クリスマスムードは余り無かったですねえ。さらさらと 竹に音あり 夜の雪、と詠んだ正岡子規の趣は皆無、寧ろ宮澤賢治の「風の又三郎」冒頭のオノマトペ、どっどど どどうど どどうど どどう、という風の音が終日していました。僕、週末になると気が抜けて体調を崩す様で、昨日はずっと、布団乾燥機で温めた毛布から出ず、本を読んでいました。年末には恒例の墓掃除(これが滅茶苦茶茶寒いんです…)が待ってまして、これが憂欝なんです…。

こう寒くなって来て年の瀬が迫りますと、炬燵に蜜柑に三毛猫、燗酒と数の子と新巻鮭、煎茶に干し柿に煎餅、ベスト・マッチングのものが多いですが、僕、この季節はやっぱりラグビー観戦と思います。かってのラグビーは、ウィンター・スポーツの花形でして、大学選手権と社会人選手権を経て、そして成人の日には、大学王者と社会人王者が日本一の座を賭けて、女性ファン達の振り袖姿も目に眩しい超満員の国立競技場で争う、という将に天下分け目の大一番が毎年開かれていた訳です。大学生と社会人の実力差が開いてしまい、何時しか消滅しましたが、僕、この試合を成人の日に行う事ってとても意味があった様に思うんですよ。これから成人する若者達が、既に社会に出ている諸先輩方の胸を借りる、ってとても良い儀式、と思っていました。今も形態を変えて残ってはいるんですが、余り注目されなくなりましたね。

さて、話を戻して、年末年始のラグビーと言えば、言わずもがなでして、高校選手権しかありません(^^)。花園と言えば、司馬遼太郎記念館あり、鴻池新田会所あり、日本三大稲荷と呼ばれる瓢箪山稲荷神社がある様に、歴史と遺跡と神社の街ですが、日本初のラグビー専用競技場があり、高校生ラガーマンの憧れの地でもあります。大坂難波駅を出発し、日本最大級の私鉄、近鉄を利用して東花園駅に着けば、ウェールズや南フランス、ニュージーランドと同様、そこは日本有数のラグビー・タウンに到着です。僕、正月に行った事がありますが、まあ寒いのなんの、全身が凍える思いでして、熱燗を飲みながら、高校生のプレイに一喜一憂した記憶があります。

いよいよ明日から待ちに待った開幕なんですが、大正7年(1918年)に始まり今年で91回目を数えるこの大会、野球には敵いませんが、サッカーより歴史が古いんですよ。この高校ラグビーの魅力、それはまず、熱、でしょうか。試合時間は前半後半併せて僅か1時間、それしかプレイ・タイムはありませんから、遅疑逡巡している暇はありません。その1時間に、3年間培って来た厳しい練習の全てをぶつける訳でして、これで熱く感じられないのはあり得ないでしょう。そして、智、です。高校生の世代ですと、まず体格差があります。悲しい事ですが、資質の差もありますし、強豪校と弱小高ならば経験値の差も存在します。それらのハンディ・キャップを退けるには、智力で勝負するしかありません。数年前でしたか、広島代表の尾道高校には驚きました。このチームは決して選手の質が揃っていた訳ではありませんでしたが、徹底した筋力トレーニングでフォワード陣を鍛え上げ、執拗な縦への突進を徹底、チーム全員がその戦略を愚直なまでに貫き通す事で、複数の強豪校を破り、初のベスト8の座を掴んだのです。

今大会の見所は、やはり王者東福岡を倒すのはどのチームか、でしょう。この東福岡、高校日本代表を10人近く擁し、公式戦70戦以上無敗のスーパー・チームでありまして、野球で言えばかってのPL学園、バスケットで言えば、全国を58回を制した能代工業(漫画「スラム・ダンク」の山王工業のモデルになりました)並みなんです。僕、福岡大会地区予選決勝の様子をケーブルTVで観戦しましたが、確かに素質は群を抜いていました。曲芸の様なパス廻し、強いタックル、正確なキック…。このチームに勝つには、攻撃面に較べ防御が僅かに劣りますから、常に先手を取って、精神面の動揺を誘うしか無いと、「スラム・ダンク」の安西監督気分で観ちゃいましたね(^^)。その王者東福岡を筆頭に、魅力的なチームは目白押しです。

近年メキメキと力を付けた、関東の雄であり、毎年の様に強力フォワード陣を造り上げる流通経大柏(千葉)。ラグビーを知り尽くし、かつ京都のラグビーの代名詞でもある、全国制覇4度の伏見工を破り出場、大会一の重量フォワードを誇る京都成章。僕、大好きなんですが、熱血先生が何十年も同じ学校で指導し、高校からラグビーを始める子供達を、花園に連れて来る四日市農芸高(三重)。毎年の如く優勝候補に挙げられ、全国一の激戦区、大坂を勝ち抜いた、東海大仰星に常翔学園。トンガ国からの留学生達が、巨体を揺るがせグラウンドを驀進し、彼等を差配するのは、ラグビー歴は僅か2年の天才司令塔がいるという、深谷(埼玉)。自由奔放で常に笑顔を絶やさず、観ている方もワクワクする超攻撃型チームは前回優勝の桐蔭学園(神奈川)。このチームも留学生を擁し、攻守にバランスが取れた仙台育英(宮城)。サイズは無いんですが、ラグビーを知り尽くした感がある、大人のチームを毎年輩出する長崎からは、長崎北陽台。そして、僕の毎年の一押しは、全国優勝1回準優勝3回、文武両道、黒衣の集団であります、大分舞鶴なんです。もっとも、今年はクジ運が悪いんで、ベスト8は少々厳しいかなあ…(苦笑)。

この、興趣尽きる事無く滋味溢れる熱戦が、地上波では深夜枠でしか流さないのは、最早犯罪に近いと思いますが、僕はとりあえずスカパーで観戦予定です。年末年始、高校生の智と熱に触れるのも良いもんですよ。寒い中、急に駆け出したくなる事請け合いです(^^)。
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