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PARADISE RIDGE

今、僕の手元に、古くから愛用している、地図帳があります。奥付を見ますと、昭和58年3月25日発行と書かれてまして、ひええ、僕が中学生の時に使っていた奴なんですねえ。時の流れは本当に速い物、往時渺茫でありまして、些かセンチメンタルになりますけれど、此れ、眺めていると、とっても趣深いんですよ。ロシアでは無く、ソビエト社会主義共和国連邦ですもんねえ。今のチェコ共和国は、チェコスロバキア社会主義共和国ですし。ジョージアはグルジヤでしょ。香港はイギリスが、マカオはポルトガルが、租借したままであります。中でも、ドイツは東西に分裂したままでして、首都はベルリンとボンに分かれていました。あれからもう、30年の時が経ち、ベルリンの壁は崩壊、ドイツは統一された訳で、其の時の映像、今でも思い出せます。当時の僕は20代の初めでしたか、若かったなァ…。世界史に残る、エポックメイキングな出来事でして、僕、自由と民主主義と博愛寛容の、新時代が来たと思った事を、鮮明に覚えています。

ところがどうして、世界はそうした方向に進んだかに見えて、逆戻りしている感があります。先日の日曜日、CNNのニュースを見てましたら、ドイツの極右の活動について取り上げていたんですね。老いも若きも、女性も男性も、目が血走り、引き攣った表情で、「移民は出て行け!!」「ドイツを取り戻せ!!」とのシュプレヒコールを連呼していました。此れでは、先祖返りと申しますか、ヒトラーの時と同じじゃありませんか、全くもう。しかもね、東ドイツ出身のメルケル首相に対しても、盛んに罵声を浴びせる始末でした…。此れ、ドイツだけじゃないんですよね…。隣国オーストリアで、フランスで、スペインで、極右の台頭が凄まじいんです。イギリスはEU離脱で揺れに揺れ、スコットランドを始めとするケルト諸国は独立しそうでしょ。アメリカでは今、大統領選挙の候補者選びが佳境ですけれど、宗教や人種、経済格差と謂った対立点が露わになり、国が割れそうな勢いであります。南米では、チリの100万人デモが象徴する様に、まるで収まりません。アジアに目を向けても、香港では民主化議員が逮捕され、デモの際には死傷者が出ました。日韓の対立も収まる気配がありません。もう、皆、大人になって、仲良くしなさい!!

閑話休題、僕、対立や反目が続いては、生産性が何も無いと思うんです。ビジネス・シーンにおいても同様でして、ほら、人間、誰しも馬が合わないヒトって居ますよね。どうもコイツの責任感の無さには呆れるぜ、ダラダラと動きが悪く、朝令暮改の八方美人だなァと感じて、じゃあ口も利かない、ふくれっ面で目も合わせない、そりゃあ上手く行く筈がありませんよね。其の中でも何とか折り合いをつけるべく、顔で笑って心で泣いて、グッと堪えて辛抱我慢、自分の意見を通す為には、日頃の言動に気を付けて皆の信頼を得る、其れが大人であり、組織のルールですよね。どうもね、今の国際情勢を見ていますと、誠にチャイルディシュ、いや、ベイビッシュかな、もうねえ、どの国も感情剥き出しの赤ちゃんですぜ。どうしてもっと、大らかになれないのかねェ。

そうそう、此の前、慶應大学の教授の方が、文学上の大発見をしまして、論文を発表されていました。アイルランドの作家、スウィフトが書いた「ガリバー旅行記」、勿論、世界的なベストセラーになり、幾度と無く映画化もされた、古典文学ですよね。慶應大の国文学と英文学の教授が、互いの専門分野をクロスオーバーして共同研究した処、「ガリバー旅行記」と、日本の「御伽草子」の内容が酷似しているんですって。「ガリバー旅行記」が書かれたのは1725年のダブリンです。「御伽草子」は室町期から伝わる民話でして、江戸初期に完成したとか。どうやらね、何らかの形で「御伽草子」がアイルランドに伝わり、スウィフトが其れを換骨奪胎、ベストセラーに仕上げたのでは、と謂う仮説が成り立ちます。此れ、スウィフトが偏狭な性格だったら、東洋の物と小馬鹿にして、文学作品にしようと思わなかった筈なんですよ。彼の人生を見ていますと、イギリス人に虐められ、司祭としても政治家としても上手く行かず、其れでも多くの友人達に支えられての文学活動だった事が良く分かります。其の友諠や信愛が、優れた文学を産んだ訳で、やっぱりねえ、排除や不寛容は駄目ですよ。

先日僕、NHKのドキュメンタリーを観ていて、思わず泣いちゃったんですが、「高台の居酒屋」と謂うタイトルでした。福島の震災で、半世紀続いた居酒屋さんが津波で流されたと。お店の女将さん、家族も孫も喪ったんですが、其れでも地域の方々の為に、お店を再建する、と謂うお話でした。地域住民の方々、都内から来た若いボランティア達も手伝い、見事に再建するのですけれど、其のお店は地域の象徴となり、家族や家や職を失った人達が集い、癒しと憩いの場になっているんだとか。因みに、国の補助金は皆無でありました。そうそう、先日のラグビーワールドカップでは、カナダ代表選手の皆さんが、釜石で泥を運ぶ奉仕活動をしてくれましたよね。困った時は相身互い、助け合わないと。

余り知られていませんけれど、幕末期の薩摩藩、今の鹿児島に、長沢鼎と謂う侍が居ました。彼は相当に学業に長けた神童だったのでしょう。何と、13歳の時、藩の命令で、イギリスに留学を命じられます。無事渡英したものの、年齢が若過ぎて大学に入れず、スコットランドの学校で2年間学びます。長沢さん、余程魅力的な方だったのでしょう、ローレンス・オレファントと謂う著名な作家の招きで、アメリカに渡るんですね。アメリカで大学に通いながら、ワインの勉強を始めます。20代でワイナリーを開設、多くの友人に恵まれ、又、勉強熱心だったのでしょう。アメリカから欧州に渡った初のワインは、カリフォルニア産の、ナガサワ・ワインでした。現在、彼のワイナリーの跡地は、ナガサワの名前を冠した市民公園となり、レーガン大統領が、「日米友好の祖」として評した事で、漸く知られる様になったんですね。

人は石垣、人は城、人は掘、情けは味方、仇は敵なり、かって、戦国期の名将、武田信玄はそう謂いました。読んで字の如しでありまして、僕も拳拳服膺しているのですけれど、世界の指導者の皆さん、余りに私利私欲、自国の国益だけに走ってませんか!?ほんの少し、助け合うだけで、世界は大きく変わる、僕、そう信じて止みません♡
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