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 ✿ NOA NOA ✿

おはようございます。いや~、連日寒くなりまして、いよいよ冬本番でしょうか。昨夜から全国的に寒波襲来の由、僕、被災地の仮設住宅に住まわれてる方々がどうしても気になります。東北はさぞかし辛い事でしょう。ささやかなものではありますが、当院からの寄付が何かのお役にたっていれば良いのですが…。

こう冷えますと、おでんや煮込み、熱燗に鰭酒、ラザニアやアイリッシュ・シチュー、豚汁に鯨鍋、エッグノックにホット・バタード・ラム辺りが非常に恋しくなりますね~。そうそう、当院の事務職男性には冬用のジャンパーがあるんですが、これがまた、テレビ番組「旅猿」の東野君言う所のカマキリ色といいますか、サテン生地風?の緑でとてもカッコ悪いんですよ(涙)。僕、この服が導入された経緯は良く知らず、仕方無いから着てますが、いずれ変更したいと切に願っています(苦笑)。

この時期になりますと、避寒地に行く代わりに、必ずと言って良い程手に取るのが、僕が欧米の画家で最も好む、ポール・ゴーギャンの画集と本人が書いた紀行文なんです。フランスが嫌になり、常夏の島であり南太平の楽園タヒチ島に移住、原色鮮やかで大胆な構図、プリミティブかつ大らかな女性群像を中心とした多くの絵画を描き、不遇に終わった流浪の画家でしたが、死後評価が上がり、今では殆ど全ての絵が国宝クラスの巨匠であります。エ・ハレ・オエ・イ・ヒア(どこへ行くの?)、果実を摘む人 そこは楽園なのか、ぬくもりのある偶像、テ・パぺ・ナヴェ・ナヴェ(おいしい水)、神への祈り、何れも勝るとも劣らず、輝かんばかりの傑作群なんです。又、ゴーギャンのタヒチ滞在記「ノア・ノア(芳しい薫り、というタヒチ語です)」のビビッドな文章も誠に素晴らしいんですよね。

幸福は太陽とともに、太陽のように照り渡りながら、起き上った。テウラ(現地で知り合った妻)のかんばせの金色が、住まいの内と回りの風景とを喜びと輝きで満たしていた。楽園で最初の男と女もおそらくこんな風だったろう。

このゴーギャンの絵画、日本では、都内京橋のブリジストン美術館、同じく都内上野の国立西洋美術館にて見る事が可能ですが、僕、最もお気に入りなのは、岡山県は倉敷の大原美術館所蔵の、1892年の作品「かぐわしき大地」でしょうか。絵画の右手に全裸の女性がすっくと立ち、タヒチ島の赤土と生い茂った樹木の緑が鮮やかな大傑作です。この眼で見た時、余りの感動に暫しその場を動けませんでした。

さて、この倉敷、謂わずと知れた天領だけありまして、古代の遺跡も数多く残り、多くの河川と田園と海産物に恵まれた、豊饒で潤った地として知られています。この垢抜けない日本では珍しく、街中の景観を保存して行こうという試みも素晴らしいと思いますし、貿易港あり山陽新幹線あり四国との架け橋あり、近隣には水島のコンビナートあり、日本中のジーンズと学生服の生産を一手に引き受ける児島あり、非常に暮らし易い地としても知られているんですね。この富裕な地の中興の祖が、大原財閥の創設者である、大原孫三郎氏でした。

孫三郎翁は、大地主の跡継ぎで放蕩三昧、学生時代に1億円の借金をこしらえちゃうんですから、そのスケールの大きさが分かります。これだけでは、どこやらの製紙会社の三代目と変わりませんが、ここからが偉かった。実業家の道を歩み始めてからは、クラボウ・クラレといった紡績産業を立ち上げ大成功、中国銀行に中国電力の社長まで務める山陽地方の大立者として君臨します。現在の企業家と大きく異なるのは、社会還元の姿勢です。自らの工場で働く工員の福利厚生として社宅に託児所を作り、地域住民の為に孤児院に小学校に高校に様々な研究所を設立、学びたくても学校に行けない貧しい子供達の為に奨学会を設け、将に孤軍奮闘八面六臂の大活躍、地域への貢献度は比する者無し、でありました。

中でも素晴らしいのは、今尚残る倉敷中央病院と大原美術館ではないでしょうか。倉敷中央病院は1100床を超える地域医療の中核であり、岡山県医療の重責を担う民間病院です。僕、一度見学した事がありますが、大正時代に「東洋一の病院を目指す」「真に患者のための医療」「明るい病院」という高邁な三大理念を高く掲げたのです。当時のものが少しだけ残っていて感銘を受けましたが、赤い煉瓦を使用したモダンな建築に加え、市内初のエレベータを導入、患者様が自由に使用出来る温室に噴水のある中庭、ヨーロッパから最新医療機器と多くの医学書と優秀な医師を揃えたという、下手をするとこの病院以下の施設が平成の今もありそうですが…(苦笑)。

そして大原美術館は、日本初の近代絵画を揃えて開館した画期的なもの、個人のコレクションとしては世界的スケールを誇る逸品揃いと言えましょう。嘘か誠か、米軍の空襲が倉敷には無かったのは、この絵画群の存在が広く世界に知れ渡っていた為、とも言われています。モネやマティスから絵を直接購入し、グレコにドガにルノワール、勿論ゴーギャンにロートレック、ルオーにユトリロにキリコにピカソ、ロダンにモディリアーニですもん、こりゃあ堪りません。小出楢重、佐伯祐三、梅原龍三郎、棟方志功、安井曾太郎といった日本画壇の巨星達の絵画も充実しており、美術好きには垂涎の的ですね(^^)。

翻って、現在の不公平極まりない税制や閉塞した社会システムや政治状況で、これだけの大仕事を成し遂げる人物が生まれるでしょうか?官僚及び政治家の皆さん、よ~く考えて下さいね。アナタ達が何かをすればする程、国はおかしくなる一方です。新約聖書の言葉を無断借用すれば、「カエサルのものはカエサルに、神のものは神にかえせ」でありまして、僕、クリスチャンではありませんが、誠に含蓄ある格言と思います。でも、今の民主党執行部には言葉の意味すら分からないかな!?

それでは皆さん、良い週末を!風邪には気を付けてお過ごし下さい、又来週お会いしましょう!!
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