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けものたちは故郷をめざす

いや~、昨日は拙ブログを更新出来ず、大変申し訳ございませんでしたm(__)m。謂えね、と申しますのも、一昨日の夜ぐらいから、右手首の付け根が妙に痛みまして、気になるものですから、揉んだり伸ばしたり、色々やってたんです。カラスカァと啼いて夜が明けて、起きてみたら、尋常じゃない痛みがあり、右手首が腫れてしまい、僕、脂汗を流して耐えていました。お薬を飲み、湿布を張りまくりそして今朝、随分と良くなりました。でも未だ、痛みと腫れは残ってますから、今日、整形外科に行ってみようかな…。恐らく、素人の見立てでは、腱鞘炎?なのかなァ。地域の草取りや麻雀やパソコン等々、何かする度に、右手首に違和感をずうっと感じてましたもんね。読者の皆様方も、体調管理にはどうぞお気を付け下さいませ。

さて、痛む右手首を我慢しながら僕、「限界病院」 久間十義著 新潮社を読了したばかりなんです。粗筋を簡単にご紹介しますと、都内から北海道に、医師が赴任して来ると。都心での生活に疲弊し、長閑で風光明媚で食事も美味しい北海道で、生活を満喫しながら医療に携わろうする主人公なんですね。ところが、地方財政の危機から、主人公の居る公立病院は補助金を減らされ、スタッフも患者様も激減、大変な目に遭う、と謂うお話でした。妙にリアルでして、一応同業者ですから、どうしても病院関係の描写には目が行くのですけれど、本作は良く書けていた様に思います。でね、僕、此の話のモデルは恐らく、かって破綻した、千葉の銚子市立病院がモデルだろうとピンと来たんです。で、巻末を見ましたらドンピシャリ、銚子市立病院関係者に丹念な取材を行った事が書かれてました。でもね、此の本、是非売れて欲しいなァ。自民党の、医療福祉介護の諸政策、何1つ上手く行っておらず、こんな事を続けてますと、一番被害を蒙るのは患者様ですもんね…。

で、徒然なるままに、色々と考えていたのですけれど、此の医療小説も、歌は世につれ世は歌につれ、様々な変遷があったんですよね。山崎豊子先生の代表作、「白い巨塔」は、大学教授選挙のお話でしょ。松本清張先生の「わるいやつら」は、医師と謂う立場を悪用するドクターのお話でした。海外に目を向ければ、アーサー・ヘイリーの「最後の診断」でしょうか。此れは、大病院の人間関係、経営や組織論に重点を置いていた様に記憶しています。3作とも大ベストセラーであり、確かに傑作なのですけれど、一般社会とは些か乖離してるんですよね~。しかし、先の「限界病院」は、地域医療がテーマでして、切実なお話でした。其れだけ、世知辛い世の中になったと謂う事なんでしょうねえ…。

さてさて、医師出身の作家って、非常に多く、古くは文豪森鴎外先生が筆頭ですよね。シャーロック・ホームズを書いたコナン・ドイル先生、北杜夫先生、なだいなだ先生、帚木逢生先生、久坂部羊先生、海堂尊先生、南木佳士先生、知念実希人先生、ちょっぴりHな渡辺淳一先生♡と、まだまだいらっしゃいますが、ドクターと文学って、相性が良いのかしらん。ハッ、とは謂っても、僕の亡父も医師でしたが、「月の裏側に宇宙人がいた!」「南極の地下に火星人が!」とか、そんな本ばかり読んでましたもんね。

でもね、面白いもので、医師と他業種の二刀流と謂う方、結構居まして、此れが本当の文武両道と感心しますよね。俳人の西東三鬼、恐るべき 君らの乳房 夏来たる、と謂うとんでもない俳句を詠んだ方ですけれど、彼は歯科医でした。シュールな画風で知られた中原実、彼は日本歯科医師会のトップでしょ。ラグビー日本代表の福岡選手も、引退後は医師になりますし、かって広島カープの主軸を担ったスラッガー、ホプキンス選手は今、バリバリの整形外科医であります。しゅんしゅんクリニックPなる芸人さん、現役のドクターですもんね。面白い処では、ぶっ飛んだ映画「マッド・マックス」の監督ジョージ・ミラー、革命家のチェ・ゲバラ、孫文、そして預言者のノストラダムスもドクターでした。

話を戻しまして、僕、医師出身の作家で、最も好むのが、漫画家の手塚治虫先生、作家の山田風太郎先生、そして安部公房先生のお三方なんです。手塚先生は大阪帝国大学、山田先生は東京医科大学、安部先生は東京帝国大学を夫々卒業されてまして、皆さん、大変立派な大学を出ておられて、医師となって立身出世は幾らでも望めたと思うんです。ところが皆、医師を選ばず、表現者の道を選択しました。しかもね、此の3人、オールジャンルと申しますか、兎に角何でも書くんですよね。手塚先生の膨大な作品群に触れてますと、切りが無いので泣く泣く割愛します。山田先生は、ミステリーにユーモア物、忍者物に歴史、怪談にSFに戦記ちと、大変な量を書かれました。安部先生は、SFに戯曲に脚本、作詞に評論に不条理物と、膨大な作品を残されました。さて、此のお三方、精力的で凄まじい仕事量をこなし、多分野で活躍されたのですけれど、共通項がありまして、其れは、悲惨極まりない戦争経験なんですね…。手塚先生や山田先生は大空襲で九死に一生を得、安部先生は満州からやっとの思いで日本に生還しました。僕の想像に過ぎませんけれど、此の偉大な3人の先生は、実際の診療行為よりも、表現の世界で人々を救おう、そう思ったに違いないと確信しているんです。だって、先生方の諸作品を読んでますと、そこかしこに、反体制であり反戦の匂いがしますもの。勿論、戦争の話も沢山出るのですけれど、付け焼刃では無く、体験者ですから、リアルなんですよね。

うん、やっぱり戦争はしない方が良い、極めてシンプルな結論に達しましたけれど、プーチンにトランプに習、変な考えはするんじゃありませんよ!皆で仲良く、平和に行きましょう。ラブ&ピース♡、と此処まで書いたら、段々右手が痛くなって来ました…。こんな柔な腕では、手塚先生達の足元にも及びませんね、トホホ…。
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