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タヒチの女(浜辺にて)

青色の をしどりの毛の うきし水 なまめかしけれ きさらぎの朝、もう今日から3月ですか、春分を過ぎいよいよ啓蟄、だんだんと暖かくなりそうで何よりです。しかし、昨日の大分は凄い風でした。全国的にも同様だそうで、飛行機の欠航が相次いでいる由、春雷や ぽたりぽたりと 落椿、読者の皆様、充分お気を付け下さいまし。

今朝、西日本新聞を読んでましたら僕、とっても感動し、すっかり感心したんです。福岡の名門、柳川高校の卒業生で、黄君と謂う台湾人留学生が居ると。彼は、春夏合わせて16回の甲子園出場を誇る名門野球部で、全部員の投票により、同校史上初の外国人キャプテンを務めたとか。創部70年の伝統チームを率い、110人の部員をまとめ上げ、4番でキャッチャーの由、大きな器の持ち主であり、抜群のキャプテンシーですよね。人種や言葉や慣習の壁を乗り越え、異国の地の寂しさに耐え、そして其れだけの人数を束ねるなぞ、中々出来るもんじゃありませんぜ。顔写真を拝見しましたけれど、中々凛々しく、精悍なマスクです。しかもね、此の黄君、礼儀正しく成績も大変優秀でして、今春から上智大学法学部に籍を置き、野球を続けながら弁護士を目指すんだとか。日中英語を流暢に操れるトリリンガルでもあり、「国境を超えて多くの人の役に立ちたい」由、いやはや何とも恐れ入りましたm(__)m。僕、男として彼を尊敬しますし、好漢かつ前途洋洋な黄君の将来に、幸あらん事を心から願って止みません。

其れで思い出したのですけれど、台湾から日本に来られる留学生の方って、本当に立派な人が多いんですよね。何を隠そう、僕の大学と大学院時代の恩師、C教授も素晴らしい方でして、本当にお世話になりました。C先生は台湾から日本に留学され、学費を自分で稼ぎ出し、上智大・法政大大学院で学ばれた法学博士でして、僕、様々な薫陶を受けたんですね。「大藤君、読書だけではいけません。本を読んだら必ず現場を見なさい。そして、なるべく多くの分野の本を読んで、其の現実を自分の目で確認しなさい。」、此の教えは今でも忘れていません。先生は其のお言葉通り、農業に法律に海運、政治に外交に労働政策、通商に語学に文学と、本当に守備範囲が広く、其の全てに精通されていました。余りに勉強し過ぎて、些事には関心が無かったのでしょう。皆で野球をした際、先生は見事なヒットを打たれたんですが、三塁に全力疾走されたのには爆笑しました。先生、随分お会いしてませんが、ご無沙汰してすみません。お元気でしょうか。不肖の弟子ですが、先生の教えを決して忘れず、何とか頑張っています。

其の台湾ですけれど、亡父が大好きでして、僕、其のお供で何度訪台したか、分からない位です。台湾へのフライト中、父と花札に夢中になり、極道と勘違いされたり。何故かガラス張りのお部屋で、現地の通訳さんと夕食を摂り、食事が終わったかと思うと其の扉が開き、20人位の綺麗な女性達が闖入、僕が吃驚して言葉も出ないと父が、「たかしも疲れただろう。明日は早いから帰って寝なさい…。」ですって。エエッと驚きましたけれど、当時の僕は高校生、ホテルに帰って大人しく寝ました。でも、今思い出したんですが、親子なのに、部屋は何故か別だったもんなァ…。其れはさておき、父と訪台した際、台北の美術館に寄った事があるんですね。個人名が付いた美術館で、珍しいなァと思いつつ、重々しくも洒脱なタッチでシュールな画風の絵を拝見、強い印象が残りました。帰国後、調べてみますと、陳景容さんと謂う、台湾では随一の画伯でした。陳画伯は、台北で生まれ、武蔵野美術大と東京学芸大で絵画や彫刻を学んだ由でした。帰国後、台湾画壇のリーダーとして大活躍されたんですね。日台の縁って、本当に深く長い歴史があると痛感します。そして、優れた人材を産むには、矢張りクロスオーバーと申しますか、多種多様な文化に触れる事が、必要不可欠じゃないでしょうか。

閑話休題、一昨日、スペイン北部の洞窟で壁画が発見、此れ、動物や梯子が赤で描かれていたんですが、何と6万4800年以上前の物で、ネアンデルタール人の手に依る作品だそうです。無論、稚拙なタッチではあるんですが、同じスペインにはアルタミラ洞窟があり、其処には人類が描いた壁画があるんですね。人類の方が後から描いたんですが、ネアンデルタール人とヒトが混血していたのは事実ですから、古代の絵画においても、両者は影響し合う処があったのかもしれません。

でね、今春は僕、美術館巡りに行きたいんですよね。今、上野の国立西洋美術館では、ベラスケスをメインに、スペインのプラド美術館展が開催しています。京都国立近代美術館では今、ゴッホ展でしょ。来月は福岡アジア美術館でミュシャ展。5月は九州国立博物館でビュールレ・コレクション展、此れはゴーギャンとルノワールがメインでありましょう。ビッグ・ネームばかりで僕、何ともワクワクするんですが、彼らは皆、交通機関が未発達の時代に、様々な文化を取り入れるべく、貪欲に旅行や遊学を繰り返しているんですね。先ず、スペインの至宝であるベラスケス、彼は日本ならば江戸期の宮廷画家でした。常に王様に付いていなくてはならず、殆ど宮廷に居たんですが、其れでもスペイン国内の殆どを廻り、そして、ローマ・ヴェネチア・フェラーラと、イタリアを丹念に旅しているんですね。彼の人物画は、精緻かつ鋭く、其の人の内面すら描き出しています。ゴッホは余りに有名ですけれど、オランダで生まれ、滞在した街や国は順不同で、アムステルダム・ロンドン・パリ・ハーグ・アルル・ベルギー・サンレミと、僅か37年の生涯なのに、まァ引っ越しが大変だったでしょうねえ。

艶めかしい妖艶な美人画を描かせたら天下一品のミュシャ、僕、大好きでして、何枚かオフィスや当院に飾ってますけれど、彼はチェコで生まれたんですね。其の後、チェコ国内を転々としつつ、ミュンヘン・ウィーン・パリと渡り、晩年になって帰国するんですね。グラマラスな裸婦と謂えばルノワール、彼はフランス人でして、パリを筆頭に同国内4か所に住み、そしてイタリア・アルジェリアへの大旅行へと旅立ちます。そして、僕のこよなく愛するゴーギャン、あの大胆な構図とビビッドな原色を観ると、何だか胸が騒ぐ思いがします。ですから、当院の診察室の風景画、僕のセレクトなんですが、全てゴーギャンで統一しています。因みに、外来の通路には、僕の亡母のスケッチ画を飾っているんですよ。さて、ゴーギャンの放浪癖は余りに有名ですが、パリに生まれペルーで育ち、船乗りとしてインドに行き、デンマークに住み、中南米諸国を歴遊、そして南海の楽園タヒチを終生の地としました。

縷々綴って来ましたけれど、学業でもスポーツでも芸術でも仕事でも、そして個人的な経験を含め、海外諸国を体感する事が、其の人の成長の糧となる、僕、そう信じているんです。ですから今年こそ、当院スタッフの誰かに、海外病院視察に行って欲しいのですけれど、何方か立候補してくれませんかねえ!?
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