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雨声会

たまの映画 密の如し 咳殺しつつ、早春の此の時期になりますと、野球同様、将にシネマ・シーズンの開幕でして、サンダンス映画祭にイギリスアカデミー賞はもう閉幕しましたけれど、ベルリン映画祭が一昨日開幕しました。俗に、歌は世につれ世は歌につれと申しますけれど、映画って、優れたアーティスト達による総合芸術ですから、現代社会を映す鏡なんですよね。今年、注目されている諸作品をピック・アップしてみましょうか。現在公開中の「スリー・ビルボード」を筆頭に、「デトロイト」、「ビガイルド 欲望の目覚め」、「シェイプ・オブ・ウォーター」、「犬ヶ島」辺りでしょうか。僕、とても興味深く感じますのは、マイノリティに焦点を当て、新自由主義批判と謂うのかな、トランプに代表されるシステムに、明確にNOを突き付けている気がするんです。

イギリスアカデミー賞を受賞した、「スリー・ビルボード」は、アイルランドの監督さんでして、民間人が警察に戦いを挑む話。どうやら、古めかしいモラルや価値観に、1人の女性が敢然と戦うストーリーです。同映画祭で監督賞を受賞したのが、ギレルモ・デル・トロさんでして、作品は「シェイプ・オブ・ウォーター」、此れ、半魚人と聾唖の女性のラブ・ストーリーでして、世間の偏見にカップルがどう立ち向かうかと謂うお話です。「ビガイルド 欲望の目覚め」、「デトロイト」は何れも女性監督がメガフォンを取り、非常に閉塞的な世界観が注目です。でね、ベルリン映画祭のオープニング作品に選ばれましたのが、日本を舞台にしたアニメ作品の「犬ヶ島」なんですが、此れ、声優さんの国籍が誠に豊かなんです。日本人も多く出てますけれど、ユダヤ系にスコットランド、アイリッシュにドイツ、スイスにポーランドにイタリア、カナダにアメリカに黒人と、よくまァ此処まで揃えたなァ。でね、お話は、犬の人口が増え過ぎ、環境問題が起こると謂う、何だか身近で大事なテーマでしょ!?しかもね、弱者である犬は、残飯を食べて飢えを凌ぐしか無く、僕、現代社会批判に通ずる処があると思えてなりません。

でもね、本当に世界は、そして日本社会は急変していると痛感します。テクノロジーの進化って凄まじく、地球から61億㌔離れた星の撮影に成功しましたでしょ。どんな技術なんだと吃驚ですが、考古学の世界では、化石の足跡を詳細に分析、太古のトカゲは、二本足で疾走していた事が分かりました。新たに見つかったティラノザウルスの新種は、ワニそっくりの顔をしてましたし、絶滅したフクロオオカミのDNAは全て解析されたでしょ。此れ、絶滅種と雖も、少しでも遺伝子データがあれば、再生可能って事ですもんねえ。欧州の殆どの地域では、「クォーン」と謂う人工肉が、大変な人気だとか。此れ、キノコの蛋白質を発酵させ、ビタミンやじゃが芋やミネラルを加え、熱処理して出来上がる由、血の滴るベリー・レアのステーキの味にまで仕上がるそうで、でも僕、何だか食べたくありませんねえ…。そしてアメリカでは、市民を監視する為の、精緻なプログラムの存在が明らかになりました。「スティングレイ」と謂うシステムは、携帯電話利用者の正確な居場所や、電話の発信・着信の特定、通話やラインやメールの盗聴も可能だとか。其れが大掛かりになったのが、「ヘミスフィア」と謂うシステムでして、「スティングレイ」の情報を集積、何十億と謂う通話記録が何時でも閲覧可能だそうです。スティングレイとは、猛毒を持ったエイの意、そしてヘミスフィアとは、地球の半分の意でして、アメリカって本当に怖いなァ…。

我が国に目を向けますと、千葉の成田西陵高校の生徒さん達が、画期的な新技術を開発したとか。テントウムシを幼虫から育て、其の羽に特殊な樹脂を貼付、一時的に飛べなくするそうです。又、飛ぶ能力が低い個体を交配させる手法もあるそうです。そして、其のテントウムシをハウス栽培のテントに離すと、害虫であるアブラムシを駆除するんだとか。テントウムシはアブラムシの天敵の由ですが、放っておくと直ぐに飛んで行ってしまうそうで、其の弱点を克服した訳で、凄い高校生達が居たもんだと感心するばかりです。其の関東には、ドイツの中小企業が進出し始めています。EVOと謂う中堅のソフト開発会社だそうですが、年内には茨城県に現地法人を設立するんだとか。恐らく、東京に近く、地価が安く、茨城は製造業が多いので、ビジネス・チャンスと考えたのでしょう。でもね、ドイツの中小企業が、土地勘も無い茨城に単独で進出するとはとても考えられません。此れ、ドイツ政府の相当なバック・アップとアテンドがあったんだと思いますよ~。

僕、つくづく思うんですが、上記の様に、技術は飛躍的に進化し、価値観は細分化しつつある訳でしょ。此れ、従来の旧態依然とした政治スタイルでは、とても現代社会に付いて行けないと思うんです。アベやアソウの様に、連日連夜、仲間内で豪遊していては、実体経済や、国民のライフスタイルの変化や進化に付いて行ける筈がありませんぜ。

かっての総理は本当に偉かった、僕、そう強く感じます。例えば西園寺公望公ですけれど、彼は明治期の総理なんですね。公家の出身でありながら、戊辰戦争では最前線で戦い、銃弾の飛び交う中を奮戦しました。19歳で新潟県知事、其の後、フランスに十数年留学します。ウィーン大学で法律を学び、ドイツ・ベルギー・ハンガリーの公使を務め、英独仏語はペラペラ、漢詩も和歌も嗜み、欧州各国の大臣クラスと深く親交を結びました。食通であり大変な読書家であり、教育の大事さを分かっていたのでしょう、立命館・京都大学・明治大・日本女子大の設立に多大な協力を惜しみませんでした。でね、外務大臣・文部大臣・議会議長の歴任後、総理に就任した際には、物事に対し偏頗な見方をしては国を誤ると、当代一流の作家達を招き、意見を拝聴するんですね。其のメンバーが凄いんですよ。森鴎外を筆頭に、幸田露伴に国木田独歩、島崎藤村に田山花袋等々、皆さん教科書に載っている豪華さでした。「雨声会」と名付けられ、幾度となく開催され、盛んに意見が交換されたとか。

僕の敬愛する米内光政さんだって、彼は昭和期の総理ですけれど、難関の海軍兵学校を出て、遠洋航海で世界の海を廻り、そしてロシア・ポーランド・ドイツの大使館で長年勤務、中国の鎮海の司令官を務め、英独露中国語に堪能、連合艦隊司令長官の後、海軍大臣として勤務後、総理となりました。彼も又、大変な読書家であり、文学から政治経済、長唄から花柳界にまで親しんだ、粋人でありました。

僕、此れからの激動の時代の舵取りを任す総理たるもの、上記の西園寺さんや米内さん程の経験や識見、そして器の大きさと読書量、そして人脈って必要不可欠と思うんですけどねえ…。果たして、今の政治家に、こんな大物が居るのかしら、トホホ…。
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