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藪入り

まだ咲かぬ 梅を眺めて 一人かな、僕、此の句の作者、永井荷風先生の大ファンなんですね。大変な女性好きかつ、ど助平な処は兎も角、此れ程美しい文章を書く作家はそうそういないと、勝手に私淑しているんです。年末に、「東京人」と謂う雑誌が出まして、荷風先生の大特集をしていまして、明治期の作家なのに凄いなァと早速購入、昨日漸く読了しました。雑誌の冒頭、荷風先生に対する、ビビッドで感性豊か、しなやかな文章が綴られていまして、へェ、此の人誰だろうと驚きました。ああ成程と膝を打ったんですが、書かれたのが林文子横浜市長でして、此の方、本当に凄い人なんですよ。御歳71歳、高卒女性ながら、ホンダの伝説的な営業マンとしてヘッドハントされ、フォルクスワーゲン東京・BMW東京・ダイエー・日産自動車の社長を務め、古典芸能への造詣が深く、ベストドレッサー賞を受ける程ファッション・センスに優れ、世界中の雑誌の取材を受ける程、国際的にも高評価と謂う、大変な才媛であります。林さんは昭和21年のお生まれですから、当時は女性や高卒に対し、正直偏見があったと思うんですね。其れを乗り越え、素晴らしい実績を残された事に、心から敬意を表します。とても敵わないなァ…。

さて、林さんは横浜市政でも多大な実績がおありでして、先ず待機児童をゼロにし、ラグビーワールドカップ決勝戦の誘致に成功、多くの企業が横浜に支店を増やし、そして原発への厳しい対応、市役所改革等々、いやァ、将にワンダー・ウーマンですよねえ。でね、矢張りと感じた事がありまして、ほら今、プロ野球の横浜ベイスターズって、絶好調じゃありませんか。チームも日本シリーズに出る程強くなりましたし、球場は常に満員、プラチナ・チケットとなりました。実はね、横浜スタジアムって、かっては市の所有でしたから、様々な規制が多く、何もかもが球団の自由にならなかったんです。ところが、大英断と思うんですが、林市長が球場をベイスターズに売却、民間に任せた事により、様々な規制が取り払われ、スタジアムに押し掛けるファンが急増、大躍進を遂げたんですね。市の所有物を民間に渡す、横浜市からすれば、一見損に見えますけれど、大体年間80試合が横浜スタジアムで行われますでしょ。となりますと、其の80日間、4~5万単位の人達が、電車やバスやタクシーで移動し、弁当を買い飲みに出て、グッズを買い、TVやラジオで放送があり、企業の広告もあるとなると、凄まじい経済効果でありまして、横浜市全体が潤いますよね。流石は、大経営者でもある林市長、実体経済を分かってらっしゃる、流石の一言であります。

此れに対し、札幌ドームの所有者である札幌市、本当に馬鹿だなァと思います。横浜市同様、日本ハムファイターズと謂う人気球団がありますよね。今年は早稲田実業の大物ルーキー、清宮君も入り、入場者が益々増えるのは必定でしょう。ところが、かっての横浜市の様に、球場使用料等々、様々な名目を付け、球団から搾取を延々と続けていました。市と球団の共存共栄と謂う発想は皆無、こんな馬鹿馬鹿しい話はありませんぜ。ファイターズ側は地道に営々とファン・サービスを続け、入場者を増やして来たのに、儲かるのは札幌市だけって、おかしな話でしょ。するととうとう、ファイターズ側も堪忍袋の緒が切れたのでしょう、新球場の建設を発表しました。札幌ドームの収益の半分以上が、ファイターズのお蔭だそうで、近未来には、スタジアムの倒産も囁かれています。札幌市側は、「ドームに人を呼べるイベントを誘致する」と嘯いていますけれど、あのねえ、北海道の地に、5万人呼べるイベントを年間80日、公務員が企画立案誘致出来る筈が無いでしょ!?井の中の蛙大海を知らず、此れが本当の阿呆であり、世間知らずの赤ん坊でしょう。僕、秋元克広札幌市長の経歴を見たんです。彼は北海道で生まれ育ち、地元の大学を出て市役所に入り、そして市長になったと謂う訳で、其れが悪いとは謂いませんけれど、横浜の林市長とは、実績に評価に資質、あらゆる点で較べられないでしょう…。民間とお役所で、こうも違うのかと、横浜と札幌を見て痛感します。

閑話休題、今日は所謂「藪入り」、お店で働いていた若者達が、お休みを貰いまして、数日実家で骨休めと謂う日なんですね。明治期まで続いていたそうですが、此の「藪入り」、落語の演目でもありまして、其処で出て来る地名が、都内にある西新井なんですね。此の地は足立区にあり、「西新井大師」と呼ばれまして、関東三大大師であり、1200年を超す歴史を誇る古刹であり、お正月は初詣で大変な賑わいなんです。僕、幼い頃に両親に連れられ、1度だけ行った筈なんですが、殆ど記憶に無く、矢鱈疲れた事しか覚えていません。其れも其の筈、足立区の外れにありまして、今ならばスカイツリーよりまだまだ先、西新井から程近いのが草加や越谷、エエッ、其れは温泉地であり、埼玉県じゃないですか…。此の西新井、正直謂って県境であり、辺鄙で不便なんですが、此の地に新たなホテルが出来、訪日した外国人客で、連日満室なんだとか。地元の下町の人達の協力を仰ぎ、日本文化の体験ツアーを企画した処、其れが大当たりしたんですって。此の「エンブレムホステル西新井」さんのホームページを見ましたら、動画は英語、茶道に相撲部屋見学に寿司握り体験、神社仏閣の参拝に書道に着付け等々、毎日の様にイベントをやってまして、何だかとっても楽しそうなんですよね~♡名付けて、ビー・ローカル・イン・ディープ・トーキョー、ですって。此の手のホテル、今まででは立地を敬遠する様な地に、続々と出来ているとか。民間の企業努力って、今更ながら感心します。

海外に目を向けますと、昨年末に閉会したマカオ映画祭、此処も創意工夫があって、此れから伸びると思います。映画祭って基本的に、11月までには全て終わっちゃうんです。年末にやるのはマカオだけですから、注目を集めやすいですし、映画人達も来やすいですよね。マカオは謂わずと知れた国際都市であり、イギリスや中国や東南アジアとも縁があり、かってはポルトガルの植民地でした。其の伝統を活かし、映画祭を仕切るのは、イギリス・イタリア・アルゼンチン・オランダ・ポルトガル・シンガポール・台湾、そして日本の多国籍チーム。でね、映画祭って、芸術的かつシリアス、そして高尚な作品が多いんですよ。でも、此のマカオの地を象徴するかの様に、クラシックな名画から、邦画の新作から、地元の若手の短編があり、南米に中近東に勿論ハリウッドと、非常に多種多様なラインアップだった由、世界中からかなりの観客が詰めかけたそうで、今後注目の映画祭と思います。

ドイツのブンデスリーガ、イングランドのプレミアと並び、世界最高峰のサッカー・リーグ、スペインのリーガ・エスパニョーラに、「エイバル」と謂うチームがあります。此のエイバル、スペインのバスク地方に位置し、人口は僅か3万、スタジアムは7000人収容と謂う、本当に小さなチームなんですね。経営資本は極めて脆弱、選手層は薄く、其れが世界最高峰のトップ・リーグで戦える筈は無い、74年掛けて1部に昇格したものの、1年で2部リーグに降格だろうと謂われていました。ところが、トップ・リーグに属して今年で4年目、全20チーム中、18位、14位、10位とジリジリと順位を上げ、今年の現時点では8位まで来たんですね。此のエイバルの社長は、サッカーとは全く無関係、会計事務所勤務だったパトリシア・ロドリゲスさんと謂う、公募で採用された、35歳の女性なんですよ。サッカーって、マッチョな世界ですから、女性がトップって、本当に珍しいんです。でも、此のエイバルと謂うチーム、経営陣の6割が女性の由でして、彼女達のチームがクラウドファンディングで世界中から株主と資金を集め、組織を再編成し、冷静に選手を見極め、大躍進を遂げたとか。僕、パトリシアさんのインタビューを読んで、思わず泣いちゃいましたよ…。

「エイバル程、社会の様々な各層、様々な国に支えられているチームはありません。だから、広く彼らの意見を聞き、計画を立て、丁寧に説明する事は欠かせません。」「1部でプレーするには、一致団結して同じ方向を向く事が大事です。そして選手達はとても繊細です。グラウンドでは勇敢でも、クラブハウスでは感情的になる。特に負けた後は、全力で彼らを守ります。貴方達なら必ず出来る、そう言い続けます。」「私達が選手を獲得する際、あらゆるリサーチを行います。選手は勿論、其の家族や友人までインタビューをします。」「(もし2部に降格したらと、意地悪な質問をされ)それはそれで何とかやってみせる。」

うう~ん、時には厳しい母であり、親身になる友人であり、優しい姉であり妹であり、女性ならではの特性を活かした、こういうリーダーが居るチームは強いですよ。僕も早速見習わなくては!でもねえ、民間は本当に頑張っていると思いますし、札幌ドームの公務員の皆さん、もしかしたら間に合うかもしれません。日本ハム側に土下座して陳謝した方が良いのでは!?
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