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ゴッド・レフト

いや~、其れにしても山中選手、本当に残念でした。昨夜行われたWBCバンタム級世界タイトルマッチですけれど、チャンピオンの山中選手、4RKO負けとなりました。僕、彼が世界を獲った試合から約6年、ずうっと見続けて来ましたから、悔しくて仕方ありません。でも、盛者必衰の理をあらわすの言葉通りでして、永遠に勝ち続けるチャンピオンって、滅多に居ませんからね。無敗のまま引退した世界チャンピオンって、ロッキー・マルシアーノ、リカルド・ロペス、ジョー・カルザゲ、フロイド・メイウェザー・ジュニアぐらいしか僕、思い出せませんもん。あの偉大なるアリも、タイソンも、チャベスも、レナードも、マーベラス・マービン・ハグラーでさえ、最後は無残な敗北を喫し、グローブを壁に吊るし、リングから去りました。ホント、ボクサーの強さや輝きって、陽炎や不知火の様に儚い物でして、だからこそ美しいのですけれど、しかし悔しいなァ。一言で表せば、昨夜は山中選手の夜では無かったんでしょうが、試合が始まってから、調子は決して悪くなかったんですよ。長年の課題とされていた、右ジャブもシャープにヒットしていましたし、得意の左が当たる局面もありました。でも、挑戦者のネリ選手の、やや変則的な角度から来るビッグ・パンチを避け切れませんでしたね…。ネリ選手はメキシコ生まれのラテン系、彼の様な中南米のファイターって、此処が決め処となったら、途端にプレデター、貪欲な捕食者と化して、猛烈かつ執拗なラッシュをかけて来ますから、百戦錬磨の山中選手も、其れをまともに喰らってしまっては万事休すでありました。只、不幸中の幸いと申しますか、山中選手、ダウンはしていませんし、致命的なダメージは無かった様子ですから、其れは一安心でした。彼の今後はどうなるか分かりませんけれど、日本ボクシング史に残る偉大なチャンプである事は間違いありません。とりあえずはゆっくり休んで欲しいなァ。もし再起するのであれば、階級を上げるのも1つの手段ですし、思い切って環境を変えて、海外のリングで戦うのも悪くないかも。

でもね、山中選手の様に、12回も世界タイトルを防衛するって、本当に大変な事です。けれど、偉大なチャンプにも、何時しか油断や慣れが生まれ、老いや衰えが生じ、昨夜の様になるんですよね…。でも僕、今回は慢心は無かったのか、或いは相手の研究が足りなかったのではと、其処はちょっと引っ掛かりました。山中選手、戦前から「1Rで終わるかも」「必ずKO」等々、強気な発言を連発していまして、僕、其れは不安の裏返しではと心配していたら、嫌な予感が当たったと謂う訳なんです。其処で思い出すのが、フロイド・メイウェザー・ジュニアでありまして、彼は49戦全勝、世界チャンピオンのまま引退したボクサーなんですね。僕、彼のディフェンシブ過ぎるファイト・スタイルは大嫌いでしたが、唯一感心したのは、其の研究熱心な処なんですよ。「重要なのは相手の試合映像を見るだけじゃない。相手を本当に知る事だ。どんな食い物が好きか、酒は好きか、どんな女が居るのか、誰とつるんでいるのか、そうした事まで全てを知り尽くすんだ」と謂う言葉を残しているんです。うう~ん、パーフェクト・レコードの裏には、敵を知り己を知れば百戦危からず、古の孫子の兵法を体現していたんですねえ。山中選手のセコンドの面々、試合後は何だか揉めていた様ですけれど、試合前、其処まで徹底した情報収集はあったのかなあ…。

此のお盆の時期になりますと、TV各局は、こぞって太平洋戦争の特番を行います。此の戦争、日本は最初の半年は勝ちっ放し、残りの4年間は大惨敗が続くんですね。敗因は、あらゆる資源不足、暗号を解読された事、彼我の技術力の大差、油断に自己中心的な考え方等々、様々な要因がありました。中でも大きかったのが、情報軽視なんですよね。ミッドウェイの大敗北に始まって、ガダルカナル、インパール、フィリピン、サイパン、全てそうでしょ。其の結果、300万人を超す死者が出た訳で、日本陸軍の情報軽視って、もう体質であり悪癖でした。でも此れ、戦後の陸上自衛隊になっても同様でして、今回の南スーダンのPKOについても、メンタリティが全く同じなんですよね。現場の自衛隊員からは、「実際に戦闘が起きている。ただちに活動停止、部隊を撤収すべき。」と謂う報告はあったんですが、上層部は其れを黙殺、握り潰したでしょ。結局、撤退する事になったのですけれど、「戦闘が起きている。」との現場の連絡に対し、幹部達は、「今更、そんな事を報告出来るか。」と謂ったそうです。実は此れ、太平洋戦争末期の連戦連敗の頃、日本陸軍幹部の口癖だったそうです。「今更、そんな事を報告出来るか。」、あのねえ、報告しろ、此の大馬鹿野郎!其れで万単位の犠牲者が出るんだよ!そうそう、今回の南スーダンも、「戦闘では無く衝突が起きている。」と、大間抜けな寝言をほざいていたでしょ。かっての日本陸軍も、「戦争に負けたのでは無い。退却では無く転進である。」と誤魔化してました。でもね、所謂官僚や高学歴の人達、僕、個人的に知ってますが、全員、論点を巧妙にすり替えて来ますからねえ。読者の皆さんもどうかお気を付け下さい。

こんな頼りなく、いい加減な自衛隊に国防を任せて良いのか、一抹どころか大いに不安が残るんですが、と申しますのも、現在、従来の戦争と謂う形は、激減しているでしょう。先ず、ISもアルカイダもタリバンも、今までの概念である、国と謂う形態では無いですよね。もっと流動的な組織体でありましょう。未だに隠然たる力を持つイタリアン・マフィアにしたって、非合法ながら年間3兆を超す収益を上げている由、此の規模って、みずほ銀行やマツダ、キャノンやブリジストンと同じレベルですよ。其の他、ロシアン・マフィアにメキシコの麻薬カルテル、中国や台湾の黒社会と呼ばれるギャングがおり、中南米やアフリカにも同様のグループが居ます。そして、今風だなァと思いますのは、ブラック・ブロックと呼ばれるアナーキスト集団、ブラック・デスと謂う国際誘拐組織、此れらは欧州をメインに活動していますが、フェイスブック等のソーシャルネットワークで繋がっている訳です。ウィキリークスやアノニマスは、ネット上で繋がるハッカー集団でしょ。宣戦布告をし、飛行機や鉄砲や大砲で敵国に侵入、もうこんな形での戦争は起こらないかもしれませんよ。ロシアのプーチン大統領も、株価に為替操作にネットでの攪乱、デマやフェイクニュースを流し、最後には軍事力をちらつかせると謂う、所謂ハイブリッド・ウォーを得意としているじゃありませんか。

閑話休題、先のお盆休みの最中、僕、「CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関」 マーク・マセッティ著 小谷賢監訳 池田美紀訳 ハヤカワノンフィクション文庫、を読了しました。此れ、要約しますと、上記の様々な非合法集団を取り締まるべく、アメリカは今まではとは異なったアプローチを既に始めている、と謂う訳なんですね。即ち、CIAの工作員達は、様々な国々から容疑者を拉致して来ると。秘密の取り調べ室で拷問、情報を聞き出し、無人のドローンで犯罪者を爆撃するんですって…。そうなりますと、アメリカ軍は、戦争と謂う己の職域を荒らされたと激昂、自前のスパイ組織を造り上げ、容疑者を拉致し秘密の取り調べ室で拷問、以下は同文であります…。例えばパキスタン、此の国には多くのテロリストが潜伏しているそうなんですが、CIAは既に400回を超えるドローン爆撃を行い、数千人が死亡しているとか。誤爆も多い由、民間人の死者は千人を超えているそうでした。日本の新聞には全く出ておらず、俄かには信じ難い話でして、眉唾なのですけれど、著者はニューヨーク・タイムズのトップ記者であり、ピューリッツアー賞を初めとして多くの賞を受賞している、超一流のジャーナリストですから、本作品の記述は、恐らく間違い無いのでしょう。そうそう、全米でベストセラーであり、主要メディアで絶賛の嵐だそうですよ。

しかしまァ、アメリカも、世界中を監視するシステムを造り上げ、怪しげな人は勝手に拉致し拷問、そしてドローンで爆撃って…。完全なる非合法であり、決して許されない暴力行為です。でもね、僕、そんな薄汚いやり方は大嫌いですけれど、是非は兎も角、其の情報収集能力は凄いですよねえ。此の国の防衛を考える時、今までの自衛隊の装備で良いのか、僕、最早時代遅れになっている気がしてなりません。だって今尚、戦車や軍艦の数を揃える事を必死になっている訳で、其れも大事ではありますけれど、パソコンのセキュリティとか、監視衛星とかの方にも予算を割くべきじゃないかなァ。どうも、旧日本陸軍の時代から、情報軽視の悪癖がありますから、僕、心配でなりません。

さてさて、僕、来週は水曜日早朝から、またまた都内の出張でして、しかも今度は割と長いんですよ。其れに加えて今日はお盆明けと謂う事もあり、此の後は業務がびっしり詰まっています。よおし、では気合を入れ直し、顔を洗って目を覚まし、とりあえずは朝イチの打ち合わせに行って来ます!
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