FC2ブログ

レイジング・ブル 

♪マリブ マジョルカ スリランカ セイシェル 時の流れを忘れている島々 パナマ経由 カリブ海渡れば 失くした恋が 胸の中 吹き荒れ 思い立ったら翼広げ 気の向くまま裸足になるさ 人生とはワインと恋の手段♪、此れ、昔懐かし寺尾聡の曲でして、時はバブル期真っ只中、何とも景気の良い、グローバルなバケーションと謂う雰囲気であります。ちょうど今日はゴールデンウィークの最中でして、上記の曲の様に、海外で羽を伸ばしている読者の方もきっといらっしゃるでしょう。良いな良いな、羨ましい!しかしね、昔の歌謡曲の方が、何だか国際色豊かと申しますか、ぶっ飛んだ歌詞が多かった様な気もします。先程の寺尾聡にしたって、「ハバナ・エクスプレス」「喜望峰」と謂う曲がありますもんね。「飛んでイスタンブール」「異邦人」「北ウイング」、ううん、懐かしいけれど、年がバレますね…。そうそう、ジュディ・オングの大ヒット曲、「魅せられて」も、エーゲ海の風景がテーマでありまして、矢張り、かっての日本は景気が良かったのかしら。今の様に、心象風景を丁寧に追うと謂う歌詞じゃないですもんねえ。今思い出したのですけれど、沢田研二の「TOKIO」なんて、♪空を飛ぶ 街が飛ぶ 雲を突き抜け 星になる 火を噴いて 闇を割き スーパーシティが舞い上がる TOKIO TOKIO♪、何だか訳の分からん歌詞でして、しかも、ジュリーの身体には電飾が輝き、しかもパラシュート背負ってメイクして唄ってんですから、昭和の歌謡界って、サイケデリックでパンクでシュール、面白かったなァ♪

閑話休題、先日の日曜日の早朝、WOWOWでロンドンから、ボクシングの衛星生中継がありまして、僕、固唾を飲んで見守っていました。WBA・IBF世界ヘビー級タイトルマッチ、チャンピオンのジョシュアVS挑戦者のクリチコと謂うビッグ・マッチでした。元々はサッカー場であるウェンブリー・スタジアムには9万人の大観衆、其の期待を裏切る事の無い素晴らしい試合でした。チャンピオンのジョシュア選手は27歳の若手のホープ、今まで全勝であり全ての試合でKO勝利。対するクリチコ選手は41歳ながらも、通算で世界戦23回の防衛を誇る、偉大な元チャンピオン。共にオリンピックの金メダリストであり、新旧交代を賭けた好カードでありました。僕、クリチコのリーチとキャリアとしぶとさ、右パンチの破壊力は流石だけれど、正直な処もうピークは過ぎ、下手をするとジョシュアが早いラウンドのKO勝利かな、もしかしてミス・マッチかも、と危惧していたんです。ところがどうしてとんでもありませんでした。5Rにジョシュアがラッシュ、見事なダウンを奪い、ああ、此れで決まったかと思ったんです。次のラウンド、ダウンしたクリチコが猛反撃、強烈な右ストレートがヒット、今度はジョシュアがダウンしました。其処から10Rまで、若い方のジョシュアがフラフラ、手も出ませんし、足も動かず、あれれ、クリチコが奇跡の返り咲きか、分からないもんだなァと思っていました。すると、ジョシュアが、若さ故かなァ、息を吹き返したんですよ。11R、天上まで届くかの様な右アッパーがクリチコにヒット、其処からはもう、ジョシュアが乱打連打の乱れ打ち、見事な逆転KO勝利でありました。此れ、今年のベスト・バウトに選ばれる程のシーソー・ゲームだった様に思いますし、9万人の大観衆は狂喜乱舞、僕もTVの前で思わず声が出ましたもんね。

ボクシングのヘビー級の世界タイトルマッチと謂えば、スポーツ界では最も巨額のお金が動く、国際的なイベントです。でも近年、かってのマイク・タイソンやモハメド・アリの様なスターが出ず、人気も少々下火でありました。しかし此処に来て、無敗のホープが勢揃い、俄然面白くなって来たと思います。無敗の元世界チャンピオン、タイソン・フューリー。久方振りに出た、米国籍のWBC世界ヘビー級チャンピオン、デオンティ・ワイルダー。先にご紹介した、イギリスの英雄、WBA・IBF世界ヘビー級王者、アンソニー・ジョシュア。そしてWBO世界ヘビー級チャンピオンのジョゼフ・パーカー。全員が無敗の強打者でありまして、僕、今年から来年にかけ、ビッグ・マッチが相次ぎ、マイク・タイソン以来の統一世界チャンピオンが生まれるのではと、秘かに期待しているんです。

其れにしても、ボクシング界も様変わりしたなァと僕、感心頻りなんですが、かってのヘビー級の世界チャンピオンって、極貧層から、拳1つでのし上がって来た、米国籍のスラム出身の黒人ばかりでした。サンドバッグを わが叩くとき 町中の 不幸な青年よ 目を醒ませ、ボクシング好きで知られた歌人であり劇作家、寺山修司の句ですけれど、先程ご紹介したホープ達の経歴を見てみましょうか。WBCのチャンプのワイルダー以外の3人は皆、アメリカのスラム出身では無いんですね。僕の一押し、恐らく現在のヘビー級で最も強いと思われるジョシュアは、イギリスで生まれナイジェリアで育ち、ローティーンの頃にイギリスに戻りました。アイルランドとナイジェリアのハーフであります。元チャンピオンのタイソン・フューリーは、アイルランドの血を引くジプシー、放浪者の一族の生まれです。WBOのチャンプ、ジョゼフ・パーカーはサモア生まれのニュージーランド国籍、ドイツ人の血も僅かに入っていると謂います。

僕、ボクシングの歴代チャンピオンの系譜って、虐げられた者達の歴史と思うんですね。此れ、文化人類学と謂うと大仰ですけれど、見事なまでに其れが体現されているんです。僕、かっての拙ブログで、経済史から見たボクシングについては書きましたけれど、今日は其の続編ですね。おっと、今日の拙ブログは僕の趣味の話になってしまい恐縮です。

さてさて、「ヘビー級が動くが如くボクシング界は動く」と謂いますから、ヘビー・ウエイトの歴代世界チャンピオンに絞ってお話しましょう。此れね、見事なばかりにアメリカの移民史、そして国際関係とリンクしているんですよ。初代世界ヘビー級チャンピオンのジョン・L・サリバンは、アメリカ人ですけれど、彼の両親は貧しいアイルランド人移民でした。そして、ジャック・ジョンソンと謂う、長期政権を誇った強いチャンプが生まれますが、彼は黒人奴隷の子です。ジャック・シャーキーは東欧移民の子。マックス・シュメリングはヘビー級チャンプでは唯一のドイツ人ですが、彼にはナチスからの強烈な干渉があったと謂われています。イタリア・マフィアが介入、八百長絡みで世界チャンプになったと謂われる、ベネチア生まれのプリモ・カルネラ。同じくイタリア移民の子であった、偉大なるロッキー・マルシアーノ以降、モハメド・アリ、ジョー・フレージャー、ジョージ・フォアマン、ホームズ、スピンクス、タイソン、ホリフィールド等々、アメリカ国籍の黒人がずっと、世界チャンピオンの座を守って来ました。

此れがね、旧ソ連の崩壊から、ガラリと流れが変わったんですね。ソ連は元々、アマチュア・ボクシング大国でしたし、共産圏と謂う事もあり、プロ・ボクシングは認められていませんでした。しかし、母国が崩壊、経済的に厳しくなった以上、プロとして一攫千金を狙う若者が急増、ロシアは勿論の事、ウクライナ・ウズベキスタン・カザフスタン・キューバ生まれの世界ヘビー級チャンプが生まれました。そして今では、ボーダーレスと申しますか、先の若手ホープの面々、皆さんハイブリッドでして、混血児ばかりでしょ。そうそう、年内の世界戦が確実視される、バーメイン・スタイバーン、強打と長髪をくくった頭が特徴ですけれど、彼はカリブ海の小国ハイチに生まれ、アメリカのマイアミで育ち、今ではカナダ国籍でありまして、同国内では既に人気者なんですね。人間到る処青山あり、と謂う気がします。ボクシングの世界ですら、移民排斥や自国民のみを保護するなどナンセンス、と謂う事が立証されている訳でして、此れから益々ボーダーレス化、ハイブリッド化は進みますよ。トランプのオッサン、お分かり??

さて、ゴールデンウィークは比較的お天気には恵まれる由、皆様、デートに行楽にお買い物等々、楽しんで下さいね。拙ブログは、GW中に1度は更新予定です。金曜か土曜辺りかな!?それでは皆様暫しの間、ごきげんようさようなら(^.^)/~~~
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

しもごおり

Author:しもごおり
OSHブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR