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清く 正しく 美しく

早い物で今日からいよいよ皐月、ゴールデンウィーク真っ只中ですけれど、今年ももう半分近くまで来たんですねえ。此の時分ですと、梅一輪 一輪ほどの 暖かさ、芭蕉の弟子、嵐雪の句を思い出しますけれど、ところがどうして、今日の大分は26℃を超す夏日の由でして、目には青葉 山ほととぎす 初鰹、ううん、此れでも合わないですねえ、♪夏も近づく 八十八夜 野にも山にも 若葉が茂る♪、ここいら辺がぴったりかも。またねえ、GWの頃って、妙に暑くて、着る服に困ったりしませんか!?

さて僕、週末は本当に久方振りの休日でして、丸1日休めるなんて、2週間ぶりだったんですが、此処大分でも、ジュンク堂書店が新装移転しまして、街中に開店していました。僕が幼い頃なぞ、都内に行った折、新宿の紀伊国屋や八重洲ブックセンターに寄るのが楽しみでして、都会と田舎の格差を感じたものです。こんな片田舎に、5階建ての書店があるだけでありがたやありがたや、頓首再拝なんですが、ちょっと狭いんですよね…。まァ、開店早々と謂う事もあり、かなりの人出でしたから、そう感じたのかもしれませんが、今度、ウィーク・デーの昼下がりにでも、ゆっくり覗いてみようっと!

先のジュンク堂に限らず、大型書店ならば、ジャンル毎に本を分類しているのが常でありましょう。僕、折角ですから、漫画に歴史書にルポルタージュ、新書に専門書に雑誌、色々と買い求めたのですけれど、岩波文庫の「唐詩選」がありまして、ずっと探していたので、嬉しかったなァ。此の「唐詩選」、中国の唐の時代の代表的な漢詩を集めた物でして、李白に杜甫に王維等のビッグ・ネームも名を連ねた名著なんですね。挙頭望山月 低頭思故郷、僕、杜甫より李白の方が断然好みなんですが、週末は詩文に遊ぶと謂う、何だか古の文人の様な優雅な雰囲気に浸れる事が出来ました。

でね、カラスカァと啼いて夜が明けて、出社してネットを見ていましたら、冷水を浴びた様な気持ちになったんですよ。作家の百田尚樹、「永遠のゼロ」を書いた人なんですが、雑誌上において、「日本は中国に対する危機感が足りない」「中国を偉大な国と勘違いさせる漢文の授業は廃止すべき」と、品性下劣かつ知性の欠片も無い意見を開陳していました。此のヒト、作家の割には何にも物を知らないんだ、と唖然としましたねえ。あのねえ、百田センセイ、先ずね、言葉とイデオロギーには全く関係が無いでしょ!そしてね、日本近代文学の偉人達、四迷に逍遥に紅葉らの先駆者は勿論の事、露伴鴎外漱石を筆頭に、蘆花に独歩に荷風、芥川に鏡花に谷崎、名立たる文豪は皆、漢文の深い素養がありました。大変申し訳ありませんが、百田センセイ、大先輩方の偉業や其の著作群にも泥を塗る事になりませんか?又、諺や漢字も、中国から来て、日本流にアレンジした物でしょ。「水滸伝」も「三国志」も「西遊記」も、「孫子」も「史記」も「論語」も、世界的な大ベストセラーですし、本邦にもファンが非常に多いんですが、此れすらも否定するなんざあ、最早正気の沙汰とは思えませんぜ。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、最近の中国は確かに無体な言動が目立ちますけれど、言葉までをも否定するとは、百田センセイ、アンタ、其れでも作家なの!?

此の低能かつ馬鹿げた意見、一応ベストセラー作家が謂っているのが何とも悲しいんですが、でもね、僕、結構考えさせられたんですね。と申しますのも、先のジュンク堂で、ずうっと探していた本を漸く入手、読了したばかりなんですよ。「ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち」 J・D・ヴァンス著 関根光宏・山田文訳 光文社、でありまして、此の本の内容を簡単に要約しますね。先ず、ヒルベリー・エレジーを直訳すれば、田舎者の哀しさ、となります。スコットランド・アイルランド系の白人にとって、貧困が代々の伝統であると。先祖は日雇い労働者であり炭鉱夫であり小作人、現在では機械工や農場やスーパーで働いているんですね。アメリカ社会では、低所得者の彼らを、ヒルベリー、レッドネック--首筋が赤く日焼けした労働者--、ホワイト・トラッシュ--白人のゴミ--と呼んでいます。そして彼らは、低所得が故に大学も行けません。悲惨な生活の辛さから、アルコールやドラッグに溺れると。そして、高等教育を受けたエリートやマスコミや大企業に、強く深い反感を持っているんですね。となりますと、疎外感や被害者意識が非常に強くなります。そして、他者に責任を押し付け、自分達だけが損をしていると謂う、根の深い不信感が、負の連鎖と申しますか、何世代も引き継いでずっと残ると。僕、驚いたのは、「オバマはアメリカ人では無くイスラム教徒だ」、と謂うデマを、此のヒルベリー達は信じて疑わないんですって。此の問題、アメリカ政府が真っ向から否定、公的文書も出しましたし、TVニュースでも新聞でも再三再四流れたのですけれど、決して認めず、「マスコミが嘘を付いている」となるんですって。「人は皆、自分の信じたい事を信じる」んですねえ…。其処に颯爽と現れたのがトランプだった、と謂う訳なんです。トランプも、先の百田センセイの妄言と、謂っている事は左程変わりません。でも、日常に不満を持っている人達の、フラストレーション解消にはぴったりなのでしょう。

実は此の、「高学歴・高所得」VS「低学歴・低所得」、「外国人と融和」VS「外国人を排他」、と謂った流れは、日米だけではありません。GW明けには、フランス大統領選の結果が出ますが、極右のルペンが勝つか否か、予断を許しません。そしてね、此のポピュリズム、ドイツで、オランダで、デンマークでスイスでイギリスで、火の手が上がっています。

閑話休題、どうしてこんな事になってしまったのか、僕、納得が行きません。人類の長い長い営み、悠久の歴史の中で、より豊かな生活をすべく、あるとあらゆる政治体制が創られました。皇帝制に貴族制に共和制。騎士に侍に郷士。封建制に荘園制に冊封制。そして、20世紀になりまして、共産主義が台頭するも見事なまでの大失敗。資本主義や社会主義を経て、現在の寡頭的な新自由主義へと至る訳です。でもね、僕ね、何事も行き過ぎは駄目と思うんです。現在の様な、たった62人の大富豪が、全世界の富の半分を持つってのは、幾ら何でも滅茶苦茶です。だって、ビル・ゲイツ1人分の収入で、1億人を養えるだなんて、確かに彼は極めて優秀でしょうが、そりゃおかしいですよね。かと謂って、人類皆平等ってのも無理筋でしょう。だってね、残念ながら、僕の容姿は嵐の皆さんや、ジョニー・デップやブラッド・ピットの面々より大きく劣る訳で、ネッ、此れ1つ取っても、人類が平等の筈がありません。僕、此れからは新たな潮流と申しますか、NEO民主主義とも謂うべき考え方が必ずや出て来る、そう確信しています。全ての国民が平等に教育や食事が受けられ、自由で公平な競争があり、其の敗者にもセーフティ・ネットが存在する、そう、今までの政治体系の良い処を取った形ですね。其の為には、あらゆる事を省略化し、無駄なコストを減らすしかありません。先週の拙ブログでご紹介した台北市の試みも其の好例ですし、例えば北欧の小国エストニア、此処は報道の自由度ランキング世界一、そして経済の伸びも凄まじいんですが、スカイプを発明した国として広く知られています。でね、公務員が非常に少ないんですが、此の国は早い段階からITを積極的に導入、人を減らし、今では電子政府が謳い文句ですもんね。大統領は離婚歴のある46歳の女性でありまして、彼女は銀行や通信会社の役員を経て、発電所の所長、そして大学の理事長を務め、政治家になったと謂う変わり種です。リベラルで柔軟な考えを持ち、EU内でも一目置かれているとか。多彩な職歴と経験、そして大学院の修士課程を優秀な成績で卒業の由、きっと視野も広く、頭脳明晰なんでしょう。うう~ん、我が国の首相より、かなりやり手かも!?

要はね、「先入観は悪、固定観念は罪」でありまして、当たり前の事を当たり前にやり、其の国の事情を加味し、公明正大な社会を造れば、必ずや良くなる、此れ、組織論としても有益と思います。ホント、総理の妻だからと謂って、国有地を好き勝手に差配出来る国は明らかにおかしく、それじゃあモラルも壊れますし、そもそも自由な競争が成り立ちませんよね!
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