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無防備都市

いや~、此処大分は、昨日から急激に寒くなりました~。まァ、これまでが暖冬過ぎたんですが、それにしてもいきなりの冷え込みでありまして、今朝なぞ、布団からようよう這い出る感じ、火鉢か暖炉、或いはペチカかストーブか、何か欲しかったですねえ。この時期の都内の風物詩と申しますと、昨日から始まりました羽子板市、浅草寺から仲見世通りは毎年大変な喧噪でありまして、僕、時折行った事があります。此れ、羽子板に歌舞伎役者の姿を描いたものでして、江戸期から連綿と続くもの、非常に風情があるんですよね。今年も宝塚や新派の役者さんが見えた由、仲見世は大層込みますから、浅草寺--此処の御神籤は凶が多いですから、どうぞお気を付け下さいね--を参拝したら左に折れて、六区を冷やかして歩くのも悪くありません。そぞろ歩きが寒くなりましたら、ビートたけしのこよなく愛した居酒屋「捕鯨船」で、煮込みと熱燗も良いですねえ。文豪永井荷風が、踊り子達を連れて足繁く通った洋食屋、「アリゾナキッチン」でビーフ・シチューと赤ワインも素敵です。個人的には、蛤のパスタ、下町風メンチカツ、忘れちゃいけない、チキンレバークレオールに海の幸のミックスフライがお勧めかなあ。そして、さびしさは 木をつむあそび つもる雪、俳人久保田万太郎の句碑がある、「駒形どぜう」、此処がまたお酒が進むんですよ~。神田か日本橋まで足を伸ばして、創業一世紀を超したおでんの「お多幸」、お隣の新橋では、三島由紀夫が最後の晩餐を摂った、鳥鍋の「末げん」も良いな~。ホテルオークラのさざんかの鉄板焼きも大変結構ですけれど、此処はお財布と相談ですもんね。

僕の亡父は、上野のアメ横をこよなく愛していました。気取りの無いざっかけない雰囲気ですし、何時行っても活気に満ち溢れ、美味しい食べ物が沢山あります。何でも安価ですし、レザージャケットからエスニックフード、DVDから電動工具まで、兎に角何でも揃う、庶民の為の商店街と言えましょう。その父からの遺伝の成せる業か、僕も商店街は大好きなんですよ。名古屋ならば、何処となく怪しげな雰囲気が漂う大須、大阪ならば道頓堀に心斎橋、千日前にジャンジャン横丁、飛田に黒門市場。京都ならば、何と言っても祇園か錦市場。特に楽しく感じられるのは、錦市場でしょうか。流石は京の台所と呼ばれるだけありまして、海鮮に和菓子に漬物に湯葉、豆腐に卵焼きに京野菜に漬物、色とりどりで目にも鮮やかなんですね。道理で、江戸時代に忽然と現れた、ポップでアバンギャルドでカラフルな色彩の絵師、伊藤若沖が、此の錦市場の生まれというのは合点が行く気がします。そうそう、僕がかって訪れた事のある、少々柄の悪い小倉の魚町銀天街、此処は日本初のアーケード街で有名なんですよ。

サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフ、LAのリトルトーキョー、ハワイのファーマーズ・マーケット。釜山の南浦洞。台北の東門に南門に華山。香港のジャーディンズ・クレッセント、男人街、重慶大厦。マニラのバクラランにパッポン・ストリート。バンコクのカオサン。ジャカルタのスラバヤ。デリーのバハールガンジ、ニューデリーのメイン・バザール、コルカタのサダル・ストリート。カトマンズのフリーク・ストリート。行った事がある市場はまだまだあると思いますし、色々と覗いたものですが、僕が体感した中で、最も楽しかったのは、オーストラリアはメルボルンの、クイーン・ヴィクトリア・マーケットでしょうか。此処、千店近く店舗がありまして、南半球一の規模を誇るんですが、もうねえ、着る物飲む物食べる物、何でも売ってますし、兎に角安いんですよ。1000円あれば1日遊べてお腹一杯でして、籠にフルーツを山盛りにして100円、黒ビールにホットドッグで150円、そういう世界です。おまけに、ワインから生牡蠣から、タダで試飲試食出来ますからね、帰途に就く頃には赤ら顔、すっかり満腹でほろ酔い気分であります。

でもね~、日本の商店街、特に地方は、近年すっかり元気が無い様に感じます。車社会であり、郊外の大型店舗が出来、おまけにそこらじゅうにコンビニがある、此れでは商店街は厳しいのは間違い無いですよね。おまけに、商店街って歴史が古い故に、地縁血縁因縁が絡んでいるでしょうから、事業承継も同族になるでしょうし、本当に大変と思います。でもね、僕、商店街には是非とも頑張って欲しいんですよ。大型ショッピングモール、此処大分にも幾つかありますし、映画館から食べ物屋からブティックまであり、確かに便利です。でもね、まるで金太郎飴の様に、日本の何処に行っても同じ商品とチェーン店が並ぶばかり、余りに無個性でして、先に挙げた海外の市場と較べ、僕、ちっとも面白くありませんよ。遥か紀元前の昔、古代ギリシャやローマは勿論の事、メソポタミアやエジプトやインダス、そしてマヤやオルメカを筆頭に、中南米のメソアメリカ文明においても、所謂バザール、市場はあった訳で、僕、其れが人間の自然な営みと感じます。山々を切り開き、自然を破壊してまで、巨大ショッピングモールを造るなんて、如何なものかと思うなあ…。

では、日本の商店街を再生するにはどうするか、という事になるんですが、ドイツのフランクフルトから暫し行きますと、ダルムシュタット、という小さな街があります。人口14万人と言いますから、ちょうど大分の別府市と同じ規模になりますか。此処が面白いのは、市が土地を提供、ショッピングモールそのものを、街の中心部に置いてしまったんですよ。其れもね、地下にショッピングモールと駐車場、地上には従来の商店街--此れは専門店に特化したそうです--と住宅や行政組織、という共存共栄方式なんですね。移動は基本的に路面電車であり、環境にも優しいとか。随分思い切ったなあ、と感じますけれども、此れが大成功だったんですって。このダルムシュタット、元々は芸術の街であり、演劇やコンサート等のイベントが多く、其れがまた集客力を増したんでしょうね。又、歴史的に見ましても、ダルムシュタットは、日本の堺や博多の様に、所謂自治都市の性格が強かったですから、住民の皆さんが夫々きちんと自立なさっていたからこそ、この大改革が成功裏に終わったのでしょう。もう1つね、欧米を見倣うべき点として、都市の景観です。此れ、長期間海外に居て、日本に戻ると強く感じるのですけれど、街並みが本当に汚いんですよ。イタリアのシエーナやボローニャやアルベロベロ、或いはリスボンやプラハやサントリーニ島とまでとは申しませんが、もう少し考慮すべきでしょう。江戸時代末期の、日本の街並みの写真を見た事がありますけれど、そりゃあ美しいですよ。

我が国もね、もっともっと地方自治体に権限を委譲して、自由な街造りを認めたら良いんですよ。例えばダルムシュタットとほぼ同規模の人口の別府ならば、日本最大の温泉を誇り、瀬戸内の美味しい魚介類があり、奥座敷には湯布院だってあります。観光でも温泉を活かした医療でも、幾らでもアピール出来ますよ。何から何まで規制と許認可では、そりゃあ自由な発想の街造りなんて、とても無理ですもんね。官僚や政治家の規制は、百害あって一利無し、お願いだから、君らは何もしなくて良いので、民間の活力に任せたら良いんです!

さて、週末は大寒波の恐れの由、皆様、暖かくして週末をお過ごし下さいね。それでは、又月曜日にお会いしましょう!
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