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☾☆ 星と月は天の穴 ☽★

夕立や お地蔵さんもわたしも ずぶ濡れ、ざぶりざぶり ざぶり雨降る 枯野かな、強風で 傘がお猪口の 涙雨、順に、山頭火・一茶・僕の駄句なんですが、しかしまァ、此処大分は昨夜からよく降ります。宮沢賢治のオノマトペを無断借用すれば、ぽしゃぽしゃ、ザアッザアッ、ばらばらばらばら、といった感じの霧雨でして、僕のオフィスの窓からは、市街へと続く道が見えるのですけれど、さっきから車がちっとも動かず、大分弁で謂う処の一寸ずり、大変な渋滞ですもんねえ。さて、この一寸ずりという言葉、うちの看護スタッフは良く使っている様ですけれど、僕、此れは大分のみの方言と思っていたら、違うんですって。どうやら、上越方面の長野や富山でも、同様の使い方をする由、どういう伝播をしたのか、皆目分かりませんが、面白いものです。松本清張の代表作、「砂の器」では、作中冒頭、その方言が重要な伏線となるんですが、あれは確か、秋田と鳥取の方言が酷似している、という事実を元にしていましたよね。文学繋がりという訳ではありませんが、先程来から続く此の驟雨、しゅうう、と読みまして、にわか雨という意なんですね。吉行淳之介先生の小説に、「驟雨」というタイトルの物があります。吉行先生は大変にモテた方であり、そして道楽者でありまして、殆どが私小説、其れも、銀座のお姉さん方との恋模様を描いた物ばかり、そう書くと、女性の方は敬遠されるかもしれません。でもね、吉行先生の文章のセンスや、その感覚はずば抜けていまして、そうですねえ、同様の物を書いたのは渡辺淳一辺りでしょうが、全く勝負になりません。吉行先生の方が数段上でありましょう。以下、吉行先生の小説の一節から。

樹に蔦が絡まるようにではなく、蔦と蔦が縺れ合い、膨らんだ乳房を持った二つの軀が触れ合い、探り合い、長い髪の毛が絡まり合い、やがて一つに溶け合う。紫色の気体の中の、薄桃色の液体となる。あるいは、臙脂の個体となる。

しかし、水は無味といわれているが、天然の水にも一種の味がある。味のない水に、水の味があるように、無臭の夏江の軀からやさしい匂いを私は感じた。その体温が、あたたかく私の鼻腔に流れこんでくるのだろうか。それは、私の心が、夏江に向かって開いてゆく証拠のように思えた。

吉行先生、常人には書けない、センス抜群の文章と思います。でも、上記の記述にご自身も参加なさっていたのか、只の見学なのかは分かりませんが、とんでもないド助平でしょう!「砂の上の植物群」「夕暮れまで」「焔の中」「闇の中の祝祭」「ヴェニス 光と影」「風景の中の関係」「星と月は天の穴」…。此れ、全て吉行先生の本のタイトルですけれど、どうです、ちょっと興味を覚えませんか?僕、先の繊細な記述を読んでいて、文章がビビッドなのは勿論なんですが、非常に絵画的、映像的と感じました。此れね、お父さんの影響もあるんじゃないかと思うんですよね。お父様は、息子と同様、作家の吉行エイスケ先生でして、彼は、ダダイストとして有名でした。このダダイスト、ダダイズムって、今ではもう死語に近いでしょうが、簡単に言いますと、第一次世界大戦後に起きた、非常に虚無的な、一連の芸術活動の事なんですよね。一世を風靡したのですが、このムーブメントは、映画・絵画・写真等々、視覚に訴えるものだった様に思います。吉行エイスケ先生は、日本におけるダダイズムのリーダー的存在でしたから、ご自宅には、その関連の絵画等が沢山あった筈です。幼い吉行少年は、其れを毎日見て育った為、後年記した小説は、極めて映像的な文体が生まれた、というのは穿ち過ぎでしょうか。

さて、何だか今日の拙ブログは、柄にも無くアーティスティックと思うんですが、実は昨夕、或る画廊の方がお見えになりまして、色々と見せて頂いたんですが、其れが脳裏に残っているのかもしれませんね~。

それがね、ちょうど先のダダイズムの前後の頃の画家の絵が揃っていまして、ユトリロ・ルオー・ピカソ、シャガール・フジタ・ルノワール、セザンヌとピサロにミレーやコロー、そしてゴーギャン、将に眼福でありました。でもね~、どれも目が飛び出る程高く、とても手が出ないというのが正直な処でして、此処は我慢のしどころでしょうか。

面白いなあ、と感じますのは、僕、両親の影響もあり、昔から絵画には親しんで来たのですけれど、年年歳歳花相似 歳歳年年人不同、好みって変わるんですよね。昔はどちらかというと、セザンヌなりモネなり、分かり易い風景画を好んでいました。流石にロココやバロックや写実主義には行きませんでしたが、好みそのものがどんどん変わったんですね。強い原色を活かしたゴーギャン、ポップなデュフィも悪くなく、煌びやかなミュシャ、艶っぽい金色のクリムト、耽美的なピアズリーと来て、最近はルオーの蒼、其の力強いタッチにも惹かれます。エコール・ド・パリは少し飽きて、フォービズムやキュビズムが、僕の中では今一番ホットかも。恐らく、審美眼が磨かれて来たんじゃないかと、自画自賛しているんですが、此れ、絵画だけじゃありませんよね。僕の場合ばかりで恐縮ですが、音楽だって、ビートルズから始まって、フュージョンやジャズ、ストーンズやフーのブリティッシュ・ロック、ドアーズにジャニスのアメリカン・ロック、忌野清志郎を始めとする日本のロック、そしてソウルやR&B、キューバやアフリカの民族音楽を楽しみ、演歌やバッハにモーツアルト、音楽放浪の果てに、今では歌の上手い人しか聴きたくありませんもん。

此れ、食生活も同様でして、幼い頃は、大人から麦酒を無理に飲まされたりして、苦味しか感じず、「カルピスやファンタの方が良い!」と思ったいたのが嘘の様ですねえ。という訳で、今日は僕の推奨する大人の味、TOP3をご紹介します!ジャジャ~ン、と銅鑼が鳴りまして、先ず第3位です。先ずは、越前の塩雲丹でありましょう。日本海で獲れた雲丹のみを塩蔵したものでして、余計な添加物は一切入っておりません。塩と雲丹のみの逸品でして、かっては将軍や天皇陛下しか食べられなかったという代物、僕、大昔に頂いた事がありますけれど、其の塩辛さと濃厚さは、確かに美味しいんですが、血圧は大丈夫かなあと心配になるんです。でも心配ご無用、此の塩蔵により、ペプチドというアミノ酸を含んだ分子が生まれ、其れは血圧を下げる効果があるんだとか。確かに高価ではありますが、雲丹好きには堪らない一品でしょう。あ、そうだ、壱岐も美味しいですが、大分は国東で獲れる、新雲丹の瓶詰も中々ですよ。まァ、お鮨屋さんのカウンターで食べる、雲丹の軍艦も結構ですし、雲丹の天婦羅も大変素晴らしいです!お次はからすみかなァ。其れも長崎産が最も良い様に思います。僕、此れも昔ですが、大阪で、からすみのペペロンチーノとシャブリでランチを摂った事があります。そんなにお金が無いのに、其処のお店は、からすみをチーズ卸し機でじゃんじゃん削るんですよ。オイオイ、止めてくれ~と内心悲鳴を上げましたが、ねっとりとして極めて濃厚、そしてもっちりで美味しく、適度な塩気も白ワインにぴったんこ、財布をはたいてお支払しました、トホホ…。さて、再び銅鑼が鳴りまして、栄光の第1位は、福岡の明太子メーカー、福太郎の品々でしょう。僕、割と博多には行く方ですけれど、最近は明太子戦争と申しますか、お土産屋さんを覗きますと、変わり種の明太子が勢揃いしているんですよ。同業他社が多いですから、過当競争気味ではあるんですが、この福太郎さんは、バジルやチーズ、烏賊墨にいくら、甘海老に数の子等々が、夫々の明太子に混ぜ合わされ、小瓶で売ってるんですよね。ウン、手頃な値段ですし、美味しいです!此の他にも、へしこ、塩鯨、このわた、のどぐろ、鮑、蛤、キャビア、稚鮎、渡り蟹、河豚、生シラス、とこぶし、車海老と伊勢海老にオマールやスキャンピ、大人の味って沢山ありますよね。って、書いてて思ったんですが、全部お酒のつまみじゃないですか…。甘党の方には大変失礼しましたm(__)m。

今日の拙ブログは、話があちこちに飛んで大変恐縮でした。皆様も、美味しいランチを摂って、午後からも頑張って下さいね♡
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