非情城市

打ちあぐる ボールは高く 雲に入りて 又落ち来る 人の手の中に、正岡子規の野球を読んだ句ですけれど、彼が没して、優に1世紀を過ぎました。明治に生まれ、野球と短歌と俳句をこよなく愛した子規であり、近代文学の礎を築いた巨人でした。其の野球が、ナショナル・パスタイム、国民的スポーツとなり、皆が夢中になっているのを、子規に見せてあげたいですねえ。そして、彼の時代には考えられなかったであろう、スラッガーが続々と輩出されていますよ!昨夜、春季東京大会決勝戦が神宮球場で行われたのですけれど、何と、高校野球では異例のナイト・ゲームとなりました。此れ、早稲田実業の清宮君が出場する為、日曜日では大混雑となる事を予想し、わざわざ平日の夜に開催したとか。ところが、2万を超す大観衆が集まり、入場口は長蛇の列、またねえ、延長戦の末に18-17で早稲田の勝利と謂う、滅多に見られない凄い展開でありました。しかもね、スターは違うなァと痛感したんですが、清宮君は2打席連続本塁打の5打点を挙げる大爆発、いやはや何とも、恐れ入りましたm(__)m。

ボブ・ディランは、ライク・ア・ローリングストーンと謂う名曲の中で、♪どんな気がする どんな気がする 独りぼっちになって 全てを喪った気分は 誰も知らない 転がる石の様だろう?♪と唄いました。此の曲、察するに、かっての成功者が落魄れて行く様を唄っているのですけれど、何だかまるで、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす、平家物語の様でして、世の東西を問わず、此れが真理なんでしょうね。此の世はおしなべて行雲流水、ありとあらゆる事が変わって行くのでしょう。

将棋の世界では、彗星の様に現れた中学生棋士の藤井4段が、デビュー以来負けなしの14連勝、破竹の快進撃を続けています。将棋連盟会長であり名人経験者の佐藤9段や、タイトルホルダーでありトップ棋士の深浦9段、そしてそして、天下の羽生名人にも快勝しちゃいまして、もう僕、脱帽最敬礼としか謂えません。

そしてね、様々な世界でも其れは同じでありまして、宇宙探査船カッシーニは、とうとう土星の輪の中に突入、僕、先程其の画像を見ましたけれど、此の映像が地球に届いたのは人類史上初だとか。でね、土星の北極には六角形の巨大なジェット気流が存在する由、もう想像を絶する世界ですけれど、其の画像も見られるんでしょうか!?そして、羊の胎児を、人工子宮内で生育する事に成功したそうですし、プラスチックを食べる蛾の幼虫も発見されました。其の虫繋がりですが、癌の臭いを好む線虫が居るんですって。其の特性を活かし、日立製作所が癌検査装置を開発したとか。此の虫、飼育し易いそうでして、此れが実用化されれば、格安で癌検診が可能になるそうでした。古代史に目を向ければ、歴史の教科書を大きく書き換える必要が生じた様でして、アメリカはカリフォルニアの13万年前の地層から、マストドン--象の先祖ですね--の化石が出土したんですって。其の化石、どう見ても人為的な傷が、沢山残っていたそうでありました。従来、北米に居た最古の人類は1万5千年前と謂われていた由、でも、こうなりますと、其れよりもっと前、13万年前に、ヒトに近い種が居た可能性がありますよね~。

閑話休題、今朝のスポーツ新聞の片隅に、小さく出ていて、僕、何だか物悲しくなったのですけれど、「ヨネクラジムが8月で閉鎖」と書かれていたんですね。ヨネクラと謂えば、日本ボクシング史上に燦然と輝く名門ジムでして、世界チャンピオン5人、東洋太平洋チャンピオン8人、日本チャンピオン31人を輩出した、素晴らしい実績を誇ります。でもね、ジムを率いていた米倉会長も御年82歳、体調不良と謂う事もあり、此れも時の流れ、仕方が無い事かもしれませんね。僕、つくづく思うのですけれど、日本のボクシングジムって、昔ながらの徒弟制と申しますか、職人肌であり、オールド・ファッションドな処が圧倒的に多いんですよね。其れが一概に悪いとは申しませんが、職人肌の方がジムの会長になりますから、一代限りになってしまうんです。かっては、協栄ジムがTBS、ヨネクラジムがテレビ朝日、三迫ジムがフジ、帝拳ジムが日本テレビと、棲み分けが出来ていたのですけれど、其れももう、完全に崩れてしまいました。唯一、近代的な経営だった帝拳ジムの一人勝ちでありまして、其の他は見る影もありませんものね。僕、此の図式は、当分の間、崩れないと思いますねえ。日本のボクシング界では、ワン・アンド・オンリーな存在でして、東京・大阪・福岡・八戸・アメリカ・メキシコ・ベネズエラに帝拳ジムを持ち、ラスベガスにオフィスがあり、日本テレビ・WOWOW・電通と強いコネクションがあり、現在ではフジテレビやTV東京とも繋がりが深まりつつあります。国内の帝拳グループが産んだ世界チャンピオンは、日本人は12人、外国籍が11人なんですね。ボクシングジムと雖も、「あしたのジョー」の様な、古臭い徒弟制のスタイルでは生き残って行けず、一般企業と同様に近代化が必須、と謂う事でありましょう。

台北と謂う街があります。謂わずと知れた、世界一親日な国、台湾の首都ですよね。僕、今は亡き両親と共に、何度か清遊した思い出の地でありまして、何時も珍道中、其のお話は又の機会にと思います。其れはさておき、台北は人口凡そ280万、大阪と殆ど同じ規模なんですね。名物の屋台街も大層美味ですし、日本統治時代の建物はレトロで風情があり、日本の新幹線技術を採用した高速鉄道があり、大変素敵な街と謂えましょう。でもね、百両の馬にも難がある、此の街の欠点は、交通渋滞だったんですよ。僕、鮮明に覚えていますけれど、大量のスクーターが高速で行き交い道路を埋め尽くす有り様、騒音と大気汚染は酷い物でした。もうねえ、何時大きな交通事故が起きても、ちっともおかしくない状況だったんですよ…。折角の素晴らしい街が台無しだなァと残念に思っていたのですけれど、月日は流れ幾星霜、今ではもう、台北はエコ・タウンになっているんですって。

柯さんと謂う、50代の新市長が就任後、台北は劇的に変わりました。新市長は元々優秀なドクターでしたが、台湾大学教授の座を擲ち、台北市の改革に乗り出したんですね。バス・レーンを撤去、交通規則の徹底的な遵守、緻密で精緻な現場調査により、歩行者の安全を確保し交通渋滞を解消、時間を区切って用途別に駐車場を確保、標識を手始めに路面の全面的な整備、此れらの地味ですが堅実な施策により、劇的に改善されたそうでした。そしてね、もう1つの切り札が、自転車の無料貸し出しシステムです。台北400か所で自転車が借りられ、格安或いは無料で乗り捨てOKの由、しかもね、歩道と自転車専用道路を造った所為もあるのでしょう、貸出件数は2000万件を超えたとか。成程、自転車ならば公害も騒音の恐れも無く、動力は人力ですからガソリンスタンドも不要、場所も取りませんものね。台北市長、流石は超一流医師ですねえ、患者様の状態を検査データを見ながら分析、熟慮した上、毅然として手術を行い、見事完治に向かいつつあるのでしょう。

今では台北は、エコ・タウンとして、サイクリング社会として、世界的に有名になりつつあり、国際自転車会議まで開催する程になったそうです。どうせ日本の官僚や政治家には、お友達に国有地をタダであげるのが関の山、政策立案能力なんて皆無なんですから、此の台北のアイディア、頭を下げて教えて貰い、其のまま導入すれば良いのにねえ…。

さて、いよいよゴールデンウィークが始まります。どうやらお天気は不安定な様子ですけれど、皆様楽しんで来て下さいね。当院はカレンダー通りでありまして、拙ブログの更新は5月1日月曜日になると思います(^.^)/~~~
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