fleet in being

粋と野暮、なんて言葉がありますけれど、僕、どうにもこうにも苦手なのが、気の利かない人なんです。理由無く不機嫌、言われないと動かない、思った事を直ぐに口に出す、人の話をちっとも聞いていない、以前聞いた話が何時の間にか変わっているのに説明が無い、同じ失敗を繰り返す、注意すると真っ赤な顔でふてくされるか無表情、時間も約束も守らない、己を庇ってちょいちょい嘘をつく、何処で拾って来たのか会話に英語を混ぜる、職場の机の上はお菓子や飲み物でゴミだらけ、そして感情剝き出しで我を押し付ける…。故圓生師匠ですか、「こんな始末の悪いもんは無いねェ、おだてりゃつけ上がる、怒りゃあ膨れる、打ちゃあ泣く、殺しゃあ夜中に化けて出る」というフレーズがありましたけれど、将に其の通りなんですよね。かって、世阿弥は「秘すれば花」、兼好法師は「月は隈なきのみを見るものかは」と、風情や秘めた感情について語りましたけれど、先の方々には、何の事やら、さっぱり分からないでしょうね、ハ~ァ。僕、思うんですけどね、人との応対って鏡じゃないですか。当たり前すぎて恐縮ですが、氏より育ちと申しまして、挨拶1つで、大体其の方の人となりが分かる気がしますもん。あとね、そういう人って、テメエの事で精一杯でして、ちっとも余裕が無いんですよね。そうなりますてえと、夜郎自大と申しますか、人様の夫々の都合に思いが寄らなくなります。つまり、想像力や感性に大きく欠けている訳で、自分が如何に人様に迷惑を掛けているか、何も分かってないんです。こうなると、互いに不幸でして、こういう輩に接する方法は2つあります。敬遠するか、或いは、赤子の手を取る様に、全て具体的に詳細にはっきり言うしかありません。でもね、其れでも往々にして間違えたりして…。故立川談志師匠は言いました。「状況判断の出来ない奴、此れ即ち馬鹿と謂う」、学歴経歴性別年齢について、全く触れていない事に注目して欲しいですよ。実際、社会に出れば、学歴なんて、何の関係も無いですもん。例えば、日本帝国海軍の教えですけれど、「痒い処に手が届くのでは遅いんだ。人が痒みを感じる前に、手が届く様にせよ。」ですって。此れでなくっちゃいけませんよね!

さて、其の帝国海軍の象徴と問われれば、謂わずと知れた戦艦大和ですよね。僕、呉にある戦艦大和ミュージアムで清遊した事があり、其の大きさには感嘆しましたけれど、流石は超弩級のサイズでして、驚いたのは、船員達の食事でした。乗組員は2000人なんですが、1人分の1食のご飯が、2合弱の計算だそうです。1食毎に4000合近く焚くなんて、想像を絶する世界ですよね~。まァ、ボイラーの蒸気を使って一気に炊き上げる訳で、600合を焚ける大型炊飯釜が6基あったとか。お米って、沢山焚いた方が美味しいですよね、ですから、戦艦大和のご飯は大変な美味だったとか。

僕、かって、オーストラリアに2年程住んでいた事がありまして、メルボルンという移民の街に居たのですけれど、世界中の料理が食べられるんですよ。東南アジア全域、東欧、中華、韓国、イタリアンにフレンチ…。乏しい財布の中身と相談しながら、各国料理に舌鼓を打っていたのですけれど、数か月もすると、つくづく嫌になりました。オリーブ・オイルもトムヤムクンも、無塩バターも醤も美味しいですけれど、毎日食べられるものではありません。やっぱり日本人は、米味噌醤油なんですよね。でもね、先ず、日本米、ジャポニカ種のお米は、20年前の豪州では、中々手に入りませんでした。細長い外米ならば、安価で何処でも売ってるんですが、日本のお米が無く、四方八方探しまして、とうとうベトナム人街の横丁で見つけた時は感動しましたねえ。ところが今度は焚く術が無いんですよね、ガーン!必要は発明の母とは良くぞ言ったもの、僕、フライパンに蓋をしたり、或いはパスタを茹でる寸銅を駆使しまして、何とかご飯を炊く事に成功しまして、ありゃあ嬉しかったなァ。もうね、おかずなぞ要りません。胡麻塩を振るだけで充分でして、やはり僕は日本人だなァと痛感しました。

昔々、小学生の頃、キャンプに行って飯盒でご飯を炊いて、ボンカレーをかけて食べるだけで美味しかったですよね。でもね、東南ジア各地やインド、ネパールを旅した際に思いましたのは、あちらでは、かえって粘り気の無い外米がこよなく旨いんですよ。気候風土の所為もあるんでしょうが、お米を焚くのでは無く、まるでパスタを茹でる感じなんです。パスタで謂う処のアルデンテ、ほんの幽かに芯が残った感じの時にお湯を棄て、蓋をして蒸らして出来上がり、そうしますと、お米が立った感じになりまして、薫り良く仕上がるんです。これがねえ、タイカレーとかシシカバブとかチキンテイッカマサラに、すこぶる合うんですよね~。

大分には、戦国期に日本を訪れたスペインの宣教師の影響とされる、黄飯という料理があります。此れ、クチナシの実とご飯を炊いた際、黄色く染まる事からなんですね。でもね、スペインと謂えば、江戸時代に、伊達正宗の家臣の支倉常長が、使者として立ち寄った地です。帆船で世界一周をした計算になるんですが、帰途の果てしない長さを忌避したのか、或いは妖艶なラテン美女達に惹かれたのか、日本に戻らなかった侍も居たんです。欧州でもラテン系の人達はお米を食べますけれど、スペイン南部の港町だけは、日本と全く同じスタイルで田植えをするんですって。此れ、間違い無く、先の侍達が残したやり方でありまして、実際、今でも、此の街には、ハポン--スペイン語で日本ですね--姓の人達が、600人余り住んでいるとか。おまけに、ハポン姓の子供達は皆、蒙古斑があるそうですから、彼らは皆、東北の侍の末裔である事は間違い無いでしょう。

そしてね、僕、一度食べてみたいのが、陸上自衛隊の誇る野外炊事車のご飯です。此れ、演習時や災害時に大活躍する事で広く知られていますよね。車両に炊事道具一式を搭載しておりまして、1時間あれば、1台で800人分のお握りを造れるとか。確かに特殊車両で高額でしょうし、メンテナンスも大変そうですが、此れだけ天災の多い我が国なんですよ。各自治体の規模に合わせ、数台づつ保有しておいても良いんじゃないかしら。此の野外炊事車の始祖は、第二次大戦時のドイツ軍でして、フィールド・キッチンと呼ばれていました。圧力釜やレンジの付いた大きな荷台を、お馬さん2頭に曳かせまして、馬車には調理人が乗り、いざ戦場に向かうんですね。温かいシチューやスープやコーヒーを、前線の兵士達に提供するという按配でして、誠に質実剛健、何だか寒さも凌げそうです。

でもね、自衛隊の話を書いていて、つくづく思います。昨晩でしたか、安全保障関連法案についてのデモがあり、4万人近い人が、国会議事堂前で、反対のシュプレヒコールを叫んだとか。万が一、此の国の独立が脅かされたり、我が国の領土が侵される様な、一町事あれば、矛を取り戦うのは当然と思います。でもね、現政権の様に、好き好んで戦いを招く必要って、全く無いと思いますねえ。古くから、 fleet in being という考え方があります。此れ、 fleet とは艦隊の意味なんですね。即ち、艦隊があるだけで、戦争を防ぐ抑止力になる、という考え方であります。皆さんご存じかどうか分かりませんが、我らが自衛隊の実力って、アジア1でありまして、大したものなんですよ。特に、海上と航空に関しては、特筆すべきものがあります。ですから、自衛隊があるだけで、周辺諸国は、我が国に正面きっての戦は出来ない、僕、そう確信しています。只ね、我が国が相手を挑発したり、喧嘩腰の姿勢を取れば、弱小国にも意地があります。窮鼠猫を噛むの諺通り、何時襲いかかってくるか、分からなくなりますよね。となると、冒頭に縷々綴った、「相手の気持ちを察する状況判断」が必要になると思うんですよね~。でもなあ、現政権の面々、如何にも気が利かない感じですし、異性にちっともモテそうに無い野暮天揃いですから、僕、其処だけが心配です…。

さて、僕、今日の午後から明日の夕方まで、急な出張となりました。次回の拙ブログの更新は金曜日の予定です。其れでは皆様、暫しの間、ごきげんようさようなら(^_^)/~
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