ハリー・ポッターと賢者の石 

しかしねえ、今朝、安部クンの米国議会での演説を拝聴拝見しましたけれど、何故か一般紙やYahooのコメント欄は絶賛の嵐でありました。でも僕、強烈な違和感しか感じませんでした。これ、わざわざアメリカまで出向いて行って、「アナタ様のご意向には全て従います。はは~っ。」という、奴隷宣言にしか思えないけどなあ。僕、大学院時代の専攻は国際政治でして、必死に学びましたが、かっての首相達、岸にせよ池田にせよ、田中でも大平でも、表向きは米国に追随しながらも、何時かは実力を付けて、真の独立を果たすんだ、衣の下の鎧と言うのかな、そういう強かさ、臥薪嘗胆の姿勢があった様に思うんですね。それが今では、安部の演説の内容はさておき、只ひたすらに米国に屈服しているだけ、そう思えてなりません。僕、拙ブログにおいて何度も書いていますけれど、1つの勢力に追随すると、親亀こけたら皆こけた、になりかねませんよ。今回の訪米において、スピーチライターや駐米大使が東奔西走、散々根回しをして、そしてアメリカ様の許可を頂いて、やっと演説出来たそうじゃありませんか、情けない…。イチイチ顔色を窺って、これでホントに独立国と言えるのか、疑問符だらけですが、僕ね、大分弁の、「テゴ」と謂う言葉を思い出しました。この「テゴ」、要するに手下、子分という意ですけれど、全てアメリカ様の謂う通りでございますだ、ヘヘ~、てなもんでしょ。僕、両国間のこういう歪な関係って、日米の為にも決して宜しく無い、そう思います。だってね、安部の出来の悪い頭の中でも、「アメ公に頭は下げたくない!」という気持ちが必ずある筈なんですよ。彼が尊敬し、敬愛する曾爺さんの岸信介総理なんて、最終的な目標はアメリカからの自立だったでしょ。雀百まで踊り忘れず、アメリカへの強い反発心がありながら、顔で笑って心で泣いて、土下座外交を続けていては、何時の日にか、必ず感情が爆発します…。浮気を繰り返す彼氏に、笑ってはいながらもジッと耐えている彼女の様なもの、これがねえ、タイとかですと、男性の急所をチョキンと切られてしまうそうでして、くわばらくわばら…。さて、そうなると、いきなりハワイに奇襲をかけた、第二次世界大戦の繰り返しでありまして、そうならない為にも、もし親米路線を続けるのであれば、沖縄の基地にしても思いやり予算にしても日米ガイドラインにしても、是々非々で臨まなければ、取り返しのつかない事になると思うなあ…。

この情けない総理に較べ、渡辺謙さん、トニー賞のノミネート、これって凄過ぎますよ!!トニー賞って、アメリカのみならず、全世界的に権威ある演劇賞なんですね。今までの受賞者を見ても、アル・パチーノ、ヘンリー・フォンダ、デンゼル・ワシントン、サー・アレック・ギネス、レイフ・ファインズ等々、人種国籍を問わず、世界的に評価の高い名優が綺羅星の如く勢揃いであります。また、マーティン・ショート、アラン・カミング、ジョン・リスゴー等々、高い実力がある渋い脇役にも、トニー賞が授与されていますから、公平性を感じるのは僕だけでしょうか。これ、渡辺さんの実力でノミネートされたんですから、アメリカ議会でのスピーチを、大金を寄付し、服従の証としてさせて貰った、何処ぞの首相とは大違いであります。新聞もテレビもね~、こういう本当の事を書かなきゃ駄目ですよ!

閑話休題、僕、読者の皆様にお礼を言うのをすっかり忘れておりました。つい数日前に、拙ブログの総拍手数が、36万を大きく超えておりました。皆様の日頃のご愛顧に心から感謝しますし、拙文をご贔屓頂き、本当にありがとうございます。この様な若輩者の文章をご支持頂き、嬉しい限りです。もう1度、本当にありがとうございます。今後も力の限り頑張ります!そしてね、ブログをやっていて本当に良かったなあ、と感じますのは、ネットの無い時代ならば、決して知り合えなかったであろう、全国各地の素晴らしい人達に出会えた事です。画家や音楽家といった、沢山の芸術家の方々。お蕎麦屋さんに愛犬家。建築家に学生さん。塾の講師の先生に翻訳業の方、皆さん多士済済、とても素敵なブロガーの方々ですし、日本全国津々浦々から来て下さっているんですもんね。また、いつも拍手を下さる皆様にも、ただただ感謝の言葉しかありません。本当にありがとうございます。この拙文がもし、支持を頂けているとするならば、本音と真実を、正面から逃げ隠れせず、拙いながらも一所懸命に書いているからかなァ…、なんて思ってはいます。何はともあれ、一期一会の精神で、精一杯綴りたいと思いますし、今後とも何卒宜しくお願い致しますm(__)m。

さて、昨日のお休みは僕、晴耕雨読の顰に倣い、読書をしておりました。上下巻を途中まで読み、早めに床に就いたのですけれど、心の何処かで気になっていたんですかね、1時過ぎにパチリと目が醒めまして、そこから一気に下巻まで読了してしまいました。お蔭で瞼が重いです、トホホ…。さて、その書は、ハヤカワ文庫から再発売された「ゴッドファーザー」でありまして、僕、随分昔に読んでおり、再読なんですが、巻を擱く能わず、絶品の面白さでしたねえ。翻訳小説って、当たり外れが大きいんですが、キューバ産の葉巻の様な極上の物は、日本よりも多いかもしれません。「鷲は舞い降りた」「寒い国から来たスパイ」「虎よ!虎よ!」「リプレイ」「シャドー81」等々、まだまだ数えきれない程傑作がありますけれど、「ゴッドファーザー」はとりわけ優れている様に感じました。

僕ね、つくづく思ったんですが、この「ゴッドファーザー」、名付け親、という意味ですけれど、オール・タイムの映画ベスト10に必ず入る大傑作ですし、その素晴らしさは言わずもがなですよね。イタリアのシシリー島出身のマフィアの血生臭い話が、何故全世界の人を惹きつけるのか、それは万国共通の普遍性があるからだ、僕、そう確信しています。強い家族愛がありながら、敵対するファミリーは残忍に惨殺、自分は悪事に手を染めながら、子孫は堅気として成功して欲しい、これ、非常に矛盾だらけです。でも、矛盾しているのが僕達人類でありまして、「鬼平犯科帳」の池波正太郎先生もおっしゃってましたよ。悪い事をしながら良い事をする、それが人間だ…、なんてね。そして、彼の名優、藤山寛美がいみじくも言いました。「このゴッド・ファーザー、わての松竹新喜劇の舞台に出来まんなあ。」どういう事かと申しますと、大阪に、大成功した老舗の漬物屋があると。お父さんが故郷を棄てて浪速に来て、苦労をしながら店舗を広げて来たと。長男は好人物ですが喧嘩っ早い。次男坊は優しいばかりで度胸が無い。三男坊は優秀だが家業を嫌って反抗、放浪してばかり。そこでお父さんが重い病に倒れそして急逝、商売仇も敵対し、牙を剥いて来て、この漬物屋はどうなるんだ、という事に相成ります。長男も次男も一長一短、そこに、家業を嫌っていた三男坊が、フラリと実家に戻って来るんですね。そして、家業の危機を聞き、心を改め、「お父はん、今まで言う事を聞かずに、ホンマに申し訳ありまへん…。でも、でも、ワイが戻って来たからには、この傾きかけた漬物屋を、今まで以上に大きくしてみせまっせ!!」、とまァ、こんな按配であります。エッ、何故漬物屋なのかって!?菜漬け親、名付け親、ゴッドファーザー、という訳です。

ハハァ、換骨奪胎と言いますか、確かに松竹新喜劇で出来そうですが、あの知らない方は無い「ハリー・ポッター」、僕、1本しか観ていませんが、あの大ヒットの一因は、この魔術師の映画は、現実社会の分かり易い比喩だからです。即ち、魔術師達の私利私欲の無い世界は、貧しい善良な市民や真面目な労働者や真摯な学者であると。そして、「ハリー・ポッター」の中の人間達は、欲深い貪欲な連中として描かれていますから、即ち、村上ファンドやホリエモンの様な存在である、という解釈なんですね。これ、僕だけかなあ、分かり易い比喩なのに、と思っていましたら、欧州では、この解釈が一般的だそうで、何だか安心しました。だってね、著者の方って、幼いうちに両親が離婚、ザ・クラッシュというパンク・ロックを熱心に聴いて育ち、ご自身もシングル・マザーとして生活保護を受けていたんでしょ。そりゃあ、額に汗して働かない、村上ファンドの様な連中を敵視して当然ですし、僕も同様の意見です。文学にせよ映画にせよ、そして現実社会でも、複合的に、広い視野で見れば、「ハリー・ポッター」のみならず、自分の世界が大きくなる、そう感じます。

さて、明日は僕、朝から色々と動き廻らねばならず、拙ブログの更新は難しそうです。GW中に1度、出来れば2度、書きたいなあと思っていますので、お暇な時に覗いて頂けたら幸いです。それでは皆様、お天気はどうもはっきりしない様子ですが、素敵なGWをお過ごし下さいませ。
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