求めよ、さらば与えられん

おはようございます。今朝、愛犬の散歩に出ておりましたら、見る見るうちに空が暗くなりまして、「たかし様、雨が…」「梅雨じゃ、濡れて参ろう…」、そんな粋なやりとりなぞある筈も無く、頭からずぶ濡れとなってしまいました。それにしても、シンクロニシティと言いますか、拙ブログでイタリア・スペインとラテンの国々を続けて取り上げましたら、両国がサッカーの試合で激突、がっぷり四つの好勝負を繰り広げていたのには驚きました。

話はずれますけれど、僕、人生において偶然は無い、全ては必然である、という考え方なんです。例え人に騙されようと馬鹿にされようと、大きな成功を掴もうと大富豪になろうと、それはその人の今までの姿勢や努力、ご先祖様がやって来た事、全てが絡んでそうなるんじゃないでしょうか。まあ、妙な運命論と言う訳では無く、僕、割とドラマティックと言いますか、浮沈の激しい人生でしたので、そう思わねばやって行けなかったのかもしれませんね。誰を恨んでも仕方がありませんし、愚痴を言っても始まりません。嫌な事があったら、飯喰って寝るだっ!BY黒澤明、そして、いい事ばかりはありゃしない、BY忌野清志郎です。実際、高校時代に母を亡くし、大変なトラブルに見舞われましたし、社会人になってからも、問題は連日の様に山積していました。でもねえ、そこで愚痴を言い出したら終わりと思います。そういう時こそ、自分を客観視する態度、ポジティブさや楽観的な姿勢、そして己を笑う余裕を作らねばやって行けませんよ!今の日本で命まで取られる訳じゃなし、先祖代々の領土を全て奪われたインディアン、アフリカからアメリカに連れて来られた黒人奴隷、何世紀もイングランドから苛め抜かれたスコットランドやアイルランドの人達よりは、余程恵まれてます!

実は僕、フランクな性格が故か、友人は勿論の事、職員の方や取引先の親しくなった方から、結構相談を受けたりするんですね。「仕事の小さい事でも悩んだりするんですが、どうしたら良いでしょうか」「人を見抜く秘訣とかありますか」「自分がフェミニストの所為か、沢山の若手女性社員から言い寄られて困っています」最後のは冗談ですが、大学時代の事です。僕、一度医学部に入って中退、社会人経験を経て法学部に入り直しましたから、同級生や先輩よりも年上だったんですね。学食でお昼を食べてましたら、「彼女に振られちゃって、もう女はこりごりです…」なんて、如何にも青春な悩みを打ち明けられたんですよ。こういう時は黙って聞いて、優しく慰めるべきなんでしょうが、思わず僕、持論をぶつけてしまいました。「何言ってんの!逆に良かったじゃん!そんな馬鹿な女なんてこちらからバイバイでしょ。大体さあ、今の地球の人口を考えてご覧よ。70億を超えてるんだよ。単純計算で、35億人女性がいるんだから、1人に振られたぐらいなんだよ。チャンス到来だよ、35億人から選り取り見取りだよ!」折角相談してくれた彼は、煙に巻かれた様な趣、何だか釈然としない顔でした…。

週刊誌なぞを時折立ち読みしてますと、この手の人生相談が載っています。大学の偉い先生や学者、芸能人にスポーツマン、様々な方が夫々の立場で回答されていますけれど、やっぱり一芸に秀でた方は違うんですよ。僕が感心しましたのは、まずは将棋の名人、米長邦雄先生ですね。「泥沼流人生相談」と銘打ち、週刊文春だったかな、大変な人気コーナーでした。「見合い結婚をして早30年になります。未だに嫁と姑が犬猿の仲なんです。口も聞かない様な冷戦状態が続き、私は針のむしろです。米長先生、私はどうしたらいいでしょうか?」う~ん、僕には分からないけれど、こりゃあ大変そうだなあ、と読んでいたんですね。先生の回答は、「それは大変ですね。お察し致します。思うに、奥様と母上がいがみ合うのは、お互いを敵と思っているからでしょう。二人の共通の敵を作れば、一致団結してそれにあたるでしょうから、忽ち仲良しになります。そこで、あなたは愛人を作ってはどうでしょうか。若く美しく魅力的な愛人があなたに出来れば、嫁姑はそれを解決するべく協力するでしょう。あなたは若い女性と付き合えて楽しい、嫁姑は仲良くなる、これしか答えはありません!」ですって…。これをそのまま実行にうつすのはどうかと思いますけれど、要は、問題が起きた際に、一点に集中せず、様々な広い視野から解決せよ、という事でしょう。

お次は今東光先生です。この先生、そこまで有名ではないのかなあ、でも僕はこの方の破天荒なライフスタイルが大好きなんです。津軽藩士の裕福な家系に生まれ、作家でありながら、油絵を描き詞を嗜み古美術にも造詣が深く、映画界にも沢山の知己がおり、極道空手の有段者であり、谷崎潤一郎の弟子であり川端康成の親友、そして思う所があり得度、天台宗の坊さんとなります。比叡山で修行して阿闍梨--あじゃりと読みます。教授クラスと考えて良いでしょう。--となり、久し振りに書いた小説が直木賞を受賞するんですね。その後は、僧侶との二足のわらじをはきながら、ベストセラーを連発、中国にアフリカにアメリカ、そして欧州を廻り、ローマ法皇にも謁見しちゃうんですから大したものです。瀬戸内寂聴さんのお師匠さんであり、選挙に出れば参議院議員として見事当選、亨年79歳、さぞかし悔いの無い生涯だったと思います。ところでこの今先生、大物でありながら、週刊誌に人生相談のコーナーを持っていたんですね。その名も「極道辻説法」って偉い坊さんなのに凄いタイトル、笑っちゃいますよね。基本的には、読者の質問に真摯に答えるんですが、結構暴走しちゃうんですよ。自衛官の悩みに対し、「自衛隊は人を殺すのが商売なのだから安心して殺せ」ですって…。大学受験を前に性欲に悩む男の子には、「そんな物は切り落として勉学に励まんかい!」だそうです。乱暴には聞こえますけれど、ご自身は謙虚で思慮深い人柄、先の一見過激に見える意見も、実は回答者への形を変えたエールなんですね。その人柄を皆さん理解し、愛していたのでしょう、今先生の葬儀の際には、皇太子殿下から役者さんから、総理大臣に作家に大会社の社長、外国人に画家に信者さん、そしてこれが一番素晴らしいんじゃないかな、無名の一般の老若男女の読者の数は、それは大変なものだったそうです。

うちの職員に限らず、読者の皆様方にも、色々と悩みや苦しみを抱えてらっしゃる方って多いと思うんです。でも、視点を変えたり、ご自身を客観視したり、笑ってみたりすれば、きっと解決の道は開けるでしょうし、お気持ちも楽になると思いますよ!今日辺りから天気も回復する模様ですし、皆様、楽しい週末をお過ごし下さいませ。
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