THE GARDEN OF EDEN

僕、新製品には本当に目が無いんですよ。昨日も、面白い製品がある、という事を聞きまして、早速ネットで見たら、俄然欲しくなりました。商品名は「ルンバ」、小さいUFOみたいなフォルムでして、勝手に室内の床を動き廻り、掃除をしてくれるという優れモノ、テクノロジーの進歩って凄いですよね~。僕、その手の商品に非常に弱く、例えば、ホーム・ベーカリーですとか、石釜焼きピザ機、ヨーグルト・メーカーにソフトクリーム・メーカーにドーナツ・メーカー、エスプレッソ・マシーン、ソーセージ・ベーコン・チーズ薫製器等々、欲しくなるものばかりです。

僕のこの新製品好きの性格、どうやら親戚縁者にも共通している感がありまして、皆さん大変な個性派揃いなんですね。神父さんから大学教授になられた方、管理栄養士さんから尼僧になられた方、或る政府機関におられる方、歯医者さんにお医者さん、県会議員兼医師兼実業家、宗教家、占い師、大手ゼネコンの幹部、お花の先生、農家の方、夜のお店(ラウンジだったかな?)を都内で幾つかされている方、自営業の方、学校の事務長、少女小説家、コンピュータのプログラマー、映画の寅さんじゃありませんが、全国を放浪する的屋の方。僕の亡母は神官の家系に生まれ経営者となり、亡父は山族の家系から医師となり、もう何が何だか訳が分かりません。皆さん、ラテン気質と言いますか、極めて楽天的で個人主義者揃い、何故か仲は余り宜しく無いので、最年少の僕がまとめ役をしている、という感があります。

この多士済々な顔ぶれを見ていますと、すぐに想起されるのが、映画「ミッドナイト・イン・パリ」の時代、所謂ローリング・トゥエンティ(狂乱の1920年代)の頃の事なんですね。この1920年代は、第一次世界大戦が終わり、平和を享受している時でありまして、様々な技術革新(戦争が起きると、よりよい武器を造る為に、技術力が飛躍的に進歩しますから、戦後にそれが民間に転用される訳です。)が起き、経済も一旦は落ち込みますが、直ぐに回復する、こういう状況になりますと、世界中で同じ様なムーブメントが起こるんですね。嫌な戦争は終わった、景気も悪くない、じゃあ人生を謳歌しようじゃないか、という訳でして、アメリカで世界初のトーキー(音声入り映画)が公開され、ジャズが爆発的に流行、ダンスホールは常に満員、パーティは盛んに開かれ、ファッションも大きく変化します。面白い事に、今まで蔑視され続けて来た、ホモ・セクシャルにおいても徐々にですが、市民権を得られる様になります。コール・ポーター(著名なジャズの作詞作曲家)、ジョセフィン・ベーカー(混血の歌手)らのミュージシャンが世界的な名声を博し、ジャン・コクトーやヘミングウェイやフィッツジェラルド、彼らは今も尚読み続けられている作家達ですし、初めて大西洋を飛行機で単独横断したリンドバーグ、これらの人々は皆同時代人なんですね。そして、リンドバーグの偉業と共に、そのアメリカ発の文化の波が、ヨーロッパにも派生します。所謂、エコール・ド・パリ、「パリ派」という意味ですが、世界各国から、若く無名な画家達が集結、パリのモンパルナスを拠点とし、お互いに刺激しあい、大量の傑作群を生み出すんですね。ユトリロ、ローランサン、モディリアーニ、シャガール、キスリング、ダリ、ピカソ、ドガ、そして日本からは藤田嗣治と、将に綺羅星の如く、画壇の巨人達がよくまあ集まったなあ、と思いますし、溜め息が出る程の才能の煌めきを感じます。そうそう、僕の大好きなアール・ヌーボーやアール・デコの建築群、例えばガウディのサクラダ・ファミリアが、最も有名ですが、これも同時期のものなんですよ。

このローリング・トゥエンティと同様のムーブメント、実は、第二次世界大戦後にも起こるんです。要は第一次世界大戦終戦後と殆ど同じ事情でありまして、長く辛い戦争が終わり、経済状況も改善され、となりますと、先と同様、人生を謳歌しよう、となる訳です。古今東西、人の営みってそうそう変わるもんじゃありませんね。さて、今回はジャズでは無く、リズム&ブルーズを演奏する黒人音楽であり、ロックン・ロールを唄う白人達の音楽が世界を席巻した訳です。そして、ビート・ジェネレーション、と呼ばれる新たなアメリカ文学のムーブメントが起こったんですね。ヒッピーなライフ・スタイルも同様でしょう。翻って当時の日本の文化を見てみますと、第三の新人、と呼ばれた優れた作家達--吉行淳之介・遠藤周作・曽野綾子・阿川弘之ら--が沢山デビューしましたし、その他にも、新たなメディアである、ラジオ業界や宣伝業界、映画界から多くの才能ある人が山の様に出現しました。書くときりがありませんが、ラジオからは井上ひさしに野坂昭如、宣伝業界からは開口健、映画界からは黒澤明、今村昌平、成瀬巳喜男…。

もし、次に同様に、世界中で共鳴し合う様なムーブメントが起こるとするならば、第三次世界大戦、というのは少々非現実的ですから、人類共通の意識が大きく変わる様な出来事が起こった時、と言えるのではないでしょうか。それが、天変地異なのか、宇宙人の突然の襲来か、疫病の蔓延なのか、それは将に神のみぞ知る、ですが…。いずれにせよ、この大戦後の2つのムーブメントには、人類という種の素晴らしさ、逞しさを感じますし、ウルフルズの名曲、「愛がなくちゃ」の歌詞、♪ 愛がなくちゃ 誰かを 愛がなくちゃ 人生つまらない 愛がなくちゃ 誰かを 愛さなくちゃ 誰より 愛こそが全てさ!♪、であります!よし、今日もバタバタしてますが、頑張って来ますよ!そう、愛がなくちゃ!何だか締めがウチのM先生風ですが、お許し下さい!
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