ROCK OYSTER

おはようございます。漸く晴れて来ましたが、ここ数日の大分は、摩周湖かロンドンか湯布院か、はたまたサンフランシスコを思わせる様な霧模様でして、湿気が大の苦手な僕はホトホト参りました…。少しだけでも換気を、と思い、窓を開けてましたら蚊が侵入、寝入りばなにプゥ~ンという羽音がし、もう眠れやしません。深夜の格闘の末、何とか退治したんですが、目は冴えるばかり、仕方が無いので、枕頭にありました松本清張先生の短編小説を読みましたら、これがまあ、心中から駆け落ちから決して結ばれない男女から止むに止まれぬ犯罪から、不幸のオンパレードでして、朝方には得体の知れない夢を見る始末、起きてみれば目も顔もパンパン、まあ散々の一夜でした。何でも今夜からは寒くなる由、いよいよ師走ですね~。

年末の時期になりますと、飲む機会が増えて来ますが、寒い時期は色々美味しいものが多いですよね。僕、アルコールは好きですが、所謂珍味、酒のアテになるものは押し並べて大好きです。日本酒ならば、蛍烏賊、雲丹、鮟鱇、鯨、鰊棒煮、鮑、河豚。白ワインならば、エスカルゴ・ア・ラ・ブルギニョン、キッパード・ヘリング(鰊の燻製)、ジェリード・イール(鰻の煮凝り)、ベルーガのキャビア、鰻の稚魚のオリーブ・オイル煮、パテやテリーヌ。赤ワインならば勿論、子羊に鴨、ランプレドッドやトリッパ(共にイタリアンのもつ煮込み料理です)、ロースト・ビーフ…。様々な美味しいものがありますが、冬の味覚と言えば何と言っても牡蠣でしょうか。先日の会食の際、生牡蠣を頂く機会がありまして、大ぶりで僅かに潮の香りがし、ねっとりとクリーミィ、とても美味しいものでした。その折、牡蠣にまつわる様々な記憶が鮮やかに蘇ったんです。

僕、現在の体型からは想像もつきませんが、幼少の頃は虚弱体質、何を食べてもアレルギーが出る程だったんですね。水泳を覚えてからは、何でもござれとなり、生物は少々苦手でしたが、初めて踏んだアメリカの地、サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフで、素晴らしい生牡蠣と出会いました。幻の牡蠣、「クマモト」と呼ばれる品種でして、元々は熊本は有明海の産、米国に輸出していたのですが、日本では絶滅してしまい、今では逆輸入かアメリカで食べるしか無い代物、やや小ぶりながら、その濃厚さとミルキーさと味わい深さを、良く冷えたシャブリ・グラン・クリュで食す事が出来まして、生牡蠣を初めて味わうのに最高の経験が出来ました。数年滞在したオーストラリアでは、港の岸壁で食べたタスマニア産のキャッツ・アイ、淡麗で爽やかな後口はミュスカデでしょうか。シドニー産のパシフィック・オイスターは、柔らかく吸いつく様な味わい、滑る様に口中を流れました。これはシャルドネが合う様に思います。

日本に戻ってからは、出張の際に、数度オイスター・バーに足を運びましたねえ。五反田や新橋、銀座には有名店が多く、品揃えも豊富、さっぱりあっさりのフランス産はミッシェル、まろやかなんですが苦味と甘味が同居した不可思議な味のアメリカ産のオリンピア、海の貴婦人との異称はアメリカ産のバージニア。海の羊と呼ばれるねっとり肉厚なニュージーランド産のシーシップ。日本のものならば、広島や的矢、佐世保に松島に気仙沼辺りでしょうか。でも僕、都内の妙に高い座りずらいストゥールのお高くとまったお店より、海風に吹かれながら、磯の香りを楽しみ、軍手をはめて、己で牡蠣の殻を外し、ワイワイやりながら、日本酒片手に食べる牡蠣が一番と思います(^^)。そうそう、大分の絶品の牡蠣があるんですよ。夏場しか食べられない、佐伯産の天然の岩牡蠣なんですが、これは初夏の味でして、良く冷えた純米大吟醸なんかでやりますと、もう明日は仕事お休み~、とことん飲むぞ~、となってしまいます。僕の友人で日本全県を制覇し、海外80カ国を制覇した豪の者がいますが、彼曰く、「大分の魚は世界トップ3に入るよ」と断言してましたので、本ブログを読まれている大分県外の読者の皆様、温泉と美味を味わいに是非お越し下さい(^^)。太刀魚、鯵、鯖、鰤、渡り蟹、河豚、鱧、カレイ、鮎、眼張、伊佐木、蛸に烏賊に鰯、何でも美味しいですよ。

閑話休題、世界中の人達に親しまれ、七つの海で育っている牡蠣、これ、90㌫以上は日本産なんですよ。育つ海によって味わいが大きく異なるのが非常に興味深いんですよね。さて、今から100年以上前、牡蠣研究所を設立した東北帝大教授の今井丈夫、そのスポンサーとなった大事業家の水上助三郎、牡蠣養殖の父と呼ばれる宮城新昌、彼等はシー・ファーム構想と銘打ち、海で食糧を育て飢饉を救うという大ロマンを持ち、この明治男達の尽力により、日本の牡蠣養殖技術は世界で群を抜いた存在となったのです。フランスやニュージランドの牡蠣が最も有名ですが、その元となる種牡蠣は日本産のもの、と言いますのは両国の海が汚染された時期があり、全滅の危機に瀕したんですね。その際、日本の牡蠣技術者達が救った訳なんです。教科書に大きく書かれても良い厳然たる事実ですが、僕、寡聞にして耳にした事がありません。

今回の大震災の際、壊滅した石巻の牡蠣業者達を救ったのは、フランスの民間の方々でした。かってお世話になった事を忘れず、牡蠣技術者達が恩返しとして来訪、少しずつではありますが、養殖の復興に向け再建しつつあるそうです。

菅サンに野田サン、こういうフランスの方々や多額の寄付をして下さった台湾の方々にきちんとお礼はしたんでしょうね!?世話になった人にはお礼を言う、これ、赤子でも分かる理屈ですよ!そして、石巻漁港を救う様な大きな仕事は、本来は国の仕事ですよ!!

それでは皆さん、生で良し 鍋にも適し 焼いて良し、思わず俳句になりましたが、どうぞ酢のものもフライも忘れず、今冬も牡蠣を楽しみましょう!!
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